2026年4月の気になった論文(暫定版)

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-2026/4/21---
Signature of Unconventional Superconductivity in the High Temperature Normal State Resistivity
機械学習を用いてFe系超伝導体の常伝導状態の抵抗率と超伝導性の間に強い相関を発見。予測情報はTcより遥か上の150〜300 Kの広い温度窓に存在し、超伝導のシグネチャが複数の散乱チャネルに分散していることを示した。非従来型超伝導とその常伝導状態の関係解明に向けた新たな知見を提供する。


Comment on "Extension of the adiabatic theorem"
「同一相内の量子クエンチでは初期基底状態とポストクエンチ固有状態の重複がポストクエンチ基底状態で最大」という予想に対し、対称性を保つギャップ付きパスでも成立しない並進不変なギャップ付き自由フェルミオン系での具体的反例を提示した。

Quantum Tunnelling and Room-Temperature Superconductivity of Hydride from Size Effects
極高圧下の金属プローブ間マイクロンサイズ水素化物試料の超伝導を量子トンネル現象として解釈し、室温超伝導実現のためには障壁幅と試料厚みの両方を最小化することが重要であると提案した。

ウケるな



Unveiling Topological Fusion in Quantum Hall Systems from Microscopic Principles
分数量子ホール流体のエニオン準粒子融合則を微視的データから直接導出する組合せ論的枠組みを提案。シュリーファーのカウント論を拡張し、アーベル・非アーベル励起双方に統一的な融合則の導出経路を与えた。

Ultrafast Magneto-Pressure Spectroscopy and Control of Correlated Phases in a Trilayer Nickelate
最大40 GPa・7 T・5 Kの極端条件下でフェムト秒分光を実現し三層ニッケル酸塩Pr4Ni3O10を研究。電荷密度波転移での臨界スローダウンを観測し、高圧下の超伝導相関は非バルク・フィラメント状の可能性を示した。

Quantum many-body operator cascade as a route to chaos
量子多体カオスにおけるフラクタル構造をRuelle-Pollicott固有ベクトルで特定し、局所演算子が時間発展とともに定量可能なフラクタル次元を持つ非局所演算子へと進化することを示した。これが局所演算子部分空間での有効非ユニタリ緩和(多体Kolmogorovカスケード)をもたらすと提案。

Intrinsic grain-size gradients upon grain growth near a free surface
高純度バルク多結晶ニッケルの結晶粒成長において、自由表面付近に本質的な粒径勾配(内部ほど大粒)が生じることを発見。この勾配は表面から5〜10粒子層の深さまで続き、自由表面でのせん断結合粒界移動における弾性緩和で説明できることを示した。

Reevaluating Quantum Geometric Criteria for Itinerant Magnetic Instabilities
Hartree-Fock平均場近似のGinzburg-Landau枠組みを用いて遍歴電子系の磁気不安定性判定基準を再検討。磁気相転移は裸の感受率テンソルとスピン相互作用行列の複雑な相互作用で支配されるため、単一チャネル感受率の量子幾何学だけから予測できるのはチャネル完全分離の場合に限ることを示した。

Theoretical and Numerical Efforts in Understanding Modern Experiments on Quantum Magnetism
量子磁性研究において数値シミュレーション・解析手法・実験の各分野がそれぞれを主役と見なす傾向を批判し、三者が対等に連携する統合的アプローチを提唱。この統合的視点がすでに量子磁性の重要モデルと材料の理解を前進させていると論じる。

Charge-Density Waves of Single and Double NbS3 Chains
カーボンナノチューブ鞘法を用いて孤立した単鎖・二重鎖NbS3を初めて測定し、両系で電荷密度波を発見。単鎖ではバルクの(1/3)b*CDWと異なる(1/4)b* CDWが観測されるという驚くべき結果を得た。低次元物理の限界を超えた重要な知見。



UCd11: A strongly localized 5f3 material
DFT+DMFT計算によりUCd11が高度に局在したウラン5f3系であることを示した。材料固有パラメータを価電子帯光電子スペクトルに合わせてチューニングし、コアレベルスペクトルのサテライト構造の有無が強相関・遍歴5f挙動の信頼できる指標ではないことを明らかにした。

Crystal Anisotropy Implications on the Magneto-Optical Properties of van der Waals FePS3
FePS3単結晶においてバルクから単層まで面内構造異方性が光学応答を強く規定することを実証。4種類の発光帯(d-d遷移とp-d電荷移動遷移)が互いに異なる偏光挙動を示し、DFT計算により格子異方性・電子遷移・光学選択則の強いカップリングを確認した。

Wave Packet Propagation in Tilted Weyl Semimetals for Black Hole Analog Systems
空間変化するWeylコーンの傾きにより重力ブラックホール地平線のアナログを実現する傾斜Weylセミメタル2モデルを検討。ゼロ運動量の波束が最も強い地平線効果を示し、両モデルで確率損失が波束の地平線滞在時間と相関することを実証した。

Experimental Signatures of Topological Transport in Polycrystalline FeSi Thin Films
多結晶ε-FeSi薄膜において異常ホール伝導率σxy≈14 μS/sqが200 K以下で温度非依存となり、Berry位相起源の固有異常ホール効果を確認。キラル異常のシグネチャも観測しWeylセミメタルとしてのトポロジカル輸送を実証した。貴金属フリーの高温Weylセミメタル候補として注目される。

G-type antiferromagnetic structure in Rb1-xV2Te2O
中性子粉末回折によりaltermagnet候補Rb1-xV2Te2OがTN=337 K以下でG型反強磁性構造を持つことを報告。この結果は元の理論予測と異なっており、このaltermagnet候補の物理に新たな洞察をもたらす可能性がある。

Modern Solid Electrolytes for All-Solid-State Batteries: Materials Chemistry, Structure, and Transport
全固体電池向け無機固体電解質を酸化物・硫化物・ハライドの3大系統で構造-物性相関の観点からレビュー。高速イオン伝導は組成や結晶学的拡散経路だけでなく格子トポロジー・欠陥化学・アニオン柔軟性の複合効果に依存し、長距離イオン輸送は統計的に接続された局所低障壁マイグレーションの巨視的帰結であると論じる。

Localized Exciton Emission with Spontaneous Circular Polarization in NiPS3/WSe2 Heterostructures
NiPS3/WSe2ヘテロ構造において、界面誘起ポテンシャルで局在したWSe2励起子が外部磁場なしに自発的円偏光を示すことを発見。非補償スピンによる磁気近接効果が界面交換場を形成しバレー励起子ダイナミクスを変調していることをDFT計算でも確認した。

Classical Percolation from Quantum Metric in Flat-Band Delocalization
無秩序フラットバンド系の線形応答伝導率が実空間量子メトリックで決まる幾何学的伝導率に支配されることを示した。2次元スタブ-パイロクロア格子でフラットバンド局在とアンダーソン局在の間の非局在臨界領域を同定し、この領域が古典的パーコレーションとして理解できることを提案した。

Quantum higher-spin Hall insulators
任意スピンJの量子スピンホール絶縁体理論を構築し、J+1/2ペアのヘリカル端モードが非自明なミラーChern数により保護されることを示した。端モードは電圧に対して非線形輸送応答を示し、面内磁場がギャップを開き磁区壁に(J+1/2)重縮退束縛状態をもたらすことを予測した。

Orbital glass conceals missing magnetic entropy in a relativistic Mott insulator
相感応測定により5d1相対論的モット絶縁体Ba2NaOsO6における軌道ガラス状態を直接検出。380 Kまでの短距離軌道秩序と磁気相転移付近での軌道分散の劇的増大を観測し、軌道ネマティック状態が磁気秩序を誘起することを示すことで長年のミッシングエントロピー問題を解決した。

Crystallographic Challenges in Microscopy of Multidomain Spinel Materials
δ-DRXスピネルドメインのSTEM-HAADF観察とFourierフィルタリングの限界を評価。8種の結晶学的スピネル変種の境界の一部は[110]方向から観察不能であり、見かけ上の無秩序や層状領域がドメイン境界の投影に起因する可能性を示した。原子分解能顕微鏡像の慎重な解釈の必要性を強調。

Microscopic Theory of Acoustic Phonon Scattering by Charge-Density-Wave Fluctuations
CDWゆらぎによる熱伝導フォノン散乱を記述するGreen関数理論を構築し、局所強度チャネルとテクスチャ勾配チャネルの2種類の散乱経路を同定。2H-TaSe2の軟化モードと熱輸送実験データと直接比較し、遷移金属ダイカルコゲナイドやカゴメCDW化合物などへ広く適用可能な統一枠組みを提供した。

pyzentropy: A Python package implementing recursive entropy for first-principles thermodynamics
第一原理熱力学での再帰的エントロピーを実装するオープンソースPythonパッケージpyzentropyを紹介。Fe3Ptを事例研究として、Invar挙動・熱膨張線形係数・熱容量・バルク弾性率の異常温度依存性を再現し、T-VおよびP-T相図を実験とよく一致する形で構築した。

Magnetoresistance from decoherence
フェルミ海全体の量子デコヒーレンス(密度行列の非対角成分の減衰)を起源とする磁気抵抗の新しいメカニズムを提案。デコヒーレンス由来の伝導率は不純物密度に比例しDrudeモデルとは対照的。交換場との相互作用により正負の磁気抵抗クロスオーバーや近藤効果類似の伝導率極大など豊富な磁気輸送現象を予測した。

Seed Layer Engineering for Effective Charge Transfer Doping of MoS2 Transistors
MoS2トランジスタにおいてTaシードレイヤーの厚みと堆積条件が閾値電圧・オン電流に大きく影響することを実証。0.2 nm厚の酸素希薄条件下で堆積したTaシードレイヤーが最良性能を示し、シードレイヤー工学がMoS2デバイスの界面ドーピング制御の重要戦略であることを示した。

Pairing properties of correlated three-leg ladders with strong interchain couplings near 1/3 filling
DMRGを用いた3本足t-Jラダーの研究で、1/3フィリング付近でのホールドープ時にペア相関がべき乗則減衰を示す一方でスピン相関は指数減衰することを発見。電子ドープでは顕著なペア相関が生じないことも示し、三層ニッケル酸塩超伝導体の電子物性への示唆を議論した。

Type-II-like ultrafast demagnetization behavior in NiCo2O4 thin films
エピタキシャルNiCo2O4薄膜においてフェムト秒ポンプ-プローブ測定で2段階の超高速消磁挙動を発見。励起直後の急速消磁と特徴時間~5〜6 psの遅い消磁成分が2種の励起波長で再現性よく観測され、NiCo2O4固有の応答であることを確認した。レアアース不使用の酸化物フェリ磁性体の超高速スピンダイナミクスを確立した。

Enhanced Anomalous Nernst Effect in the Ferromagnetic Kondo Lattice CeCo2As2
強磁性Kondo格子CeCo2As2でSeebeck係数を超える増強された自発異常Nernst係数を報告。4f軌道支配のフラットバンド付近の強いBerry曲率に起因し、Fermiエネルギーがトポロジカルフラットバンド内にピン止めされていることの証拠として相関誘起トポロジーを強調した。

SWORD: Symmetry and Wyckoff-sequence of Ordered and Disordered crystals
規則・無秩序結晶の両方に対応するWyckoffベースの文字列表現SWORDを提案。部分占有サイトの混合度を定量化し、対称性等価な構造記述を統一ラベルに標準化することで構造グループ化・重複識別・ICSDデータベース規模での重複除去への応用を実証した。

Magnetic-fluctuation-driven suppression of spin-orbit hybridization in the surface ferromagnet GdAg2/Ag(111)
ARPESを用いてGdAg2/Ag(111)において磁気揺らぎがキュリー温度以上でもWeylノードライン由来のバンド交差を維持する一方、スピン軌道結合誘起ハイブリダイゼーションは低温でのみ発達することを発見。スピンデコヒーレンスによる抑制を非エルミート枠組みで記述し、磁気揺らぎがBerry曲率の制御因子になることを示した。

Observation of low-lying impurity states in Bose-Einstein condensates
BEC中の不純物に対するポンプ-プローブ射出分光でBoseポーラロンエネルギーより低エネルギーでの顕著なスペクトル強度を観測。二ポーラロン状態の理論モデルがスペクトル強度と最も一致し、BECの大きな圧縮率により強相互作用で低エネルギー束縛状態が存在することを示唆した。

Preparation of quasi-two-dimensional Bose mixture of ultracold 23Na and 87Rb atoms
23Naと87Rbの準2次元異種核量子縮退混合気体の効率的な準備を報告。コンパクトな2D-MOTソースや精密電極アセンブリを持つ装置で、単一垂直光格子層に両種凝縮体をロードして量子非混合性を観測した。量子不純物・量子液滴・低次元極性分子等の研究プラットフォームとなる。

Materials Informatics Across the Length Scales
ナノスケールから連続体まで多スケールにわたる材料インフォマティクスの現状と課題をレビュー。機械学習原子間ポテンシャル・メソスケールサロゲートモデル・実験マイクロ構造解析を網羅し、データ品質・不確実性・解釈可能性・スケール間整合性の未解決課題と自律型実験室の役割を論じる。

Multipolar Piezoelectricity and Anisotropic Surface Transport in Alterelectrics
交代磁性と同じ対称性を持ち電気分極に基づく新概念交代誘電性を提案。四極子圧電効果と双曲線分散を持ち、スピン分離バンドに対応する表面依存の異方的電子輸送が実現できることを簡易モデルと第一原理計算の両方で実証した。

Moire Control of Alterelectric Quadrupolar Order
モアレ超格子が交代誘電性四極子秩序の制御可能な相として機能することを2軌道理論で示した。モアレ場が四極子の内部配向を操り、軸対称優位の基底状態へ向かうことを明らかにした。モアレ超格子はalterelectric秩序の単なる安定化に留まらず内部方向の制御も実現する新しいプラットフォームとなる。

Direct observation of quadruple spin-texture locking in a 2D d-wave altermagnet
RbV2Se2OにおいてSPM測定によりサブ格子レベルのd波スピンテクスチャを原子スケールで直接可視化。スピン散乱ロッキング・スピン運動量ロッキング・スピンストライプロッキングを含む四重スピンテクスチャロッキングの統一的描像を確立し、交代磁性tにおける多彩な自由度の絡み合いを示した。

Superconductivity in Ruddlesden-Popper nickelates: a review of recent progress, focusing on thin films
高圧下で80 K級超伝導を示すRuddlesden-Popperニッケル酸塩La3Ni2O7を中心に、薄膜での常圧超伝導発見を含む最近の実験・理論進展をレビュー。La3Ni2O7やLa4Ni3O10の類似点・相違点を議論し、相関電子系における高温超伝導機構の理解と今後の研究方向を展望する。

Fingerprints of preformed pairs in two-electron angle-resolved photoemission spectroscopy
Hubbard-Holsteinモデルで変分厳密対角化を用いた2電子ARPES強度の計算により、同一ペアからの2電子放出が異なるペアからの信号より低束縛エネルギーに分離して現れることを示した。この特徴的な運動量依存性はコヒーレント(超伝導)ペアと非コヒーレントペアの識別を可能にする。

Magnetism and symmetry of superconducting gap in LaFeAsO from dynamical mean-field theory
DFT+DMFT法でLaFeAsOの磁性と超伝導特性を調査し、梯子近似でのBethe-Salpeter方程式からs±秩序変数が優位であることを発見。局所磁気モーメントの部分的形成が磁気フラストレーションを低減することが主要超伝導不安定性の種類に影響を及ぼすことを示した。

-2026/4/20---
Simulating altermagnets using mumax+
マイクロマグネティックシミュレーションパッケージmumax+でd波アルターマグネットを扱う新クラスを実装。ネールベクトルの線形プロファイルの解析解を再現し、マグノン分散関係や非等方的交換相互作用への依存性を示した。さらにスピン転送トルクによるネールスキルミオンの運動をシミュレーションし、反強磁性シミュレーション基盤の拡張として実装された。

Electronic Signature of Melting Onset in Polycrystalline Copper at Extreme Conditions
多結晶銅の超高速溶融において、溶融開始時に明確な電子的シグネチャが現れることをテラヘルツ時間領域分光で実証。溶融前は粒界散乱が電子輸送を制限するが、溶融開始とともにこのチャネルが抑制され過渡的な導電率上昇が観測された。2温度分子動力学シミュレーションがこの結果を支持し、イオン・電子緩和の密接な結合が示された。

Inductance Meets Memory in the Quantum Magnet Mn3Si2Te6
フェリ磁性体Mn3Si2Te6において、カイラル軌道電流の非平衡再配置により創発インダクタンスと不揮発メモリスタンスが単結晶の固有特性として同時に発現することを報告。低周波数・磁場下では時計回りの誘導性I-Vループが、高周波数・低磁場では電流駆動の一次再配置によりゼロ電流での残留電圧が生じる。軌道電流が反応性と記憶機能を担う量子状態変数であることを確立した。

出会い系論文だ

Phase Transitions as the Breakdown of Statistical Indistinguishability
仮説検定に基づく相転移の新しい定性的枠組みを提案。熱力学的極限における微小パラメータ摂動での統計的不可識別性の崩壊として相転移を定義し、秩序パラメータ不要の汎用フレームワークを構築。Binderパラメータ法がこの枠組みの特殊ケースと解釈でき、分布フリーの二標本ランテストで2次元イジングモデルの臨界点を事前知識なしに正確に同定した。

Persistence of large and gate-tunable anisotropic magnetoresistance in an atomically thin antiferromagnet
vdW反強磁性半導体NiPS3において、1.3 nm(2層)まで薄くした極限でもネールベクトルの電気的読み出しが可能なことを実証。スピンフロップ誘起のネールベクトル回転を利用し、低・高電荷密度域で支配的な2種のAMR寄与を特定。ゲート制御により磁気抵抗の大きさと符号の両方を調整でき、超薄膜反強磁性スピントロニクスデバイスへの道を開く。

Direct Orientation Contrast Imaging of Anti-Phase Domains on III-V Materials Using Scanning Electron Microscopy
走査電子顕微鏡を用いた閃亜鉛鉱型III-V族材料の直接配向コントラスト像形成を研究。GaAs上に成長した3 μm厚方位パターンGaPを用い、電子線エネルギーと傾斜角に対する反位相ドメインコントラストを定量的に評価。非極性材料上のIII-Vや化学機械研磨の有無についても定性的な解析を行い、Si上GaPでの面内優先反位相境界を明らかにした。

Enhancing Neural-Network Variational Monte Carlo through Basis Transformation
ニューラルネットワーク変分モンテカルロ(NNVMC)に対し、ガウス基底による物理的動機付けの基底変換を導入して精度を向上する手法を提案。単一の学習可能な局所化パラメータαが標的基底状態をより学習しやすい表現に変換し、計算コスト増加を最小限に抑える。FermiNetおよびメッセージパッシングNNアーキテクチャで変分エネルギーが一貫して低下し、Fermi液体‐Wigner結晶相転移の精密決定が可能になった。

Experimentally-validated multi-slice simulation of electron diffraction patterns
高分解能電子後方散乱回折(HR-EBSD)の精度向上のため、マルチスライス(MS)法を最適化してEBSDパターンの実験比較を初めて実施。高エネルギー仮定を廃棄し高次テイラー展開を適用した5次展開MS5が計算コストとパターン精度の良バランスを達成。等方歪み補正モデルと標準正三角形再構成を組み合わせてBloch Wave法と同等の精度を実現し、欠陥含有結晶のEBSD特性評価への新展開を示した。

Experimental quantification of electronic symmetry breaking through orbital hybridization phase
価電子密度分布の異方性から電子的対称性の破れを定量化する実験的フレームワークを提案。サイト対称性拘束のもとで軌道混成位相を一意に決定し、構造的カイラル遷移金属シリサイドに適用。シンクロトロンX線回折から得た複素混成から電子キラリティχを定量し、それが円二色性に比例することを理論的に実証。様々な点群に体系的に適用可能な電子的対称性破れの予測記述子を確立した。

ARM一族の新アイデアだ。



Ultrafast Current Switching from Quantum Geometry in Semimetals
二次バンド接触半金属や特異フラットバンドなどの非自明な量子幾何学を持つ半金属系が、現代エレクトロニクス互換電圧での超高速スイッチングプラットフォームとなり得ることを提案。外部電場印加と同時に定常値に達する瞬時電流を示し、光パルス列下で高速安定なオン・オフスイッチングを実証。バンド接触点の有限状態密度とヒルベルト‐シュミット量子距離が支配するバンド間結合が起源であり、二層グラフェンや単層ビスマスなどの現実的材料での実現を提案した。

Quantum Geometronicsの時代やね


Antiferromagnetic Dimers in the Parent Phase of a Correlated Kagome Superconductor
相関カゴメ超伝導体CsCr3Sb5の4×1 CDW状態の結晶構造を解明し、Crダイマーとその間のCr鎖からなる構造を明らかにした。第一原理計算によりダイマー内の支配的交換相互作用が反強磁性的であることを示し、鎖内およびダイマー鎖間結合は弱いことを確認。CDW転移はAV3Sb5と比べてより強い一次転移であり、揺らぐ反強磁性ダイマーがCsCr3Sb5の超伝導における電子ペアリングに重要な役割を果たす可能性を示唆した。



Charge Density Wave Driven Topological Phase Transition in Vortices
ストライプCDWの位相が磁気渦をトポロジカル相とトリビアル相の間でスイッチできることを示す理論的枠組みを構築。直接変調シナリオでは細かな調整なしには対称的なノード・反ノード傾向を再現できないが、反転対称性の破れシナリオでは渦中心に固定されたCDWノードが局所反転を破り、スピン三重項ペアリングの混合によって堅牢なトポロジカル転移を生む。CDW位相が渦トポロジーを制御するローカルなハンドルとなり得ることを示した。

Observation of ring states in a delicate topological insulator
繊細トポロジカル絶縁体のデリケートトポロジーを診断するためにフォノニックメタマテリアルで実現し、強い局所不純物をプローブとして使用。トポロジーの指標としてリング状態(強不純物極限で周波数が固定されつつ実空間分布が不純物周囲にリング形成するギャップ内束縛状態)を提案し初観測した。これらのリング状態は多細胞性が除去されても持続し、デリケートトポロジカル相を含む複雑なマルチバンド物理のプローブとしての有効性を確立した。

Machine Learning and Deep Learning in Quantum Materials: Symmetry, Topology, and the Rise of Altermagnets
量子材料の探索においてML・DLが従来の第一原理法の限界を克服する方法を包括的にレビュー。E(3)等変グラフニューラルネットワークによるトポロジカル相の自動同定や、グラフ理論と結晶対称性解析を組み合わせたAIがd波・g波・i波アルターマグネットを発見した経緯を解説。ブラックボックス予測と実験可能なメカニズムを結ぶシンボリック回帰・能動学習フレームワークの必要性を訴え、量子材料AI研究の現状と課題を整理した。



Spinon shift current in a noncentrosymmetric quantum spin chain
反転対称性の破れた多強誘電体を記述するs=1/2一次元反強磁性XXZモデルに光を照射し、スピノン励起による直流生成を理論的に研究。無限時間発展ブロックデシメーション(iTEBD)を用いたリアルタイムシミュレーションで光照射下の直流生成を実証し、二スピノン励起スペクトルと二次非線形導電率の比較からスピノンが電流生成の起源であることを確認。電気分極を担うスピノンのシフト電流機構により「スピノンシフト電流」と名付けられた新たな光起電力効果を提案した。

Laser-written reconfigurable energy landscapes and programmable Moiré spin textures
焦点レーザー補助局所フィールド冷却技術を用い、薄膜ヘテロ構造の交換バイアス異方性をナノスケール分解能で非破壊的に制御するプラットフォームを実現。グレースケールでプログラム可能なスピンテクスチャエンジニアリングにより、磁気ヒステリシスや場依存読み出し可能性・可変スイッチング閾値を持つ磁気パターンを作成。磁場ゲート読み出し可能な情報符号化や、ねじれた磁気ポテンシャルの重ね合わせによる人工モアレスピンテクスチャも実証した。



Observation of Strong-to-Weak Spontaneous Symmetry Breaking in a Dephased Fermi Gas
量子ガス顕微鏡で観測したDephased単成分フェルミオン系において、強-弱自発対称性の破れ(SW-SSB)を世界初の実験観測として報告。機械学習ガウス参照状態に基づく量子古典推定器でRényi-1・Rényi-2相関子を直接評価し、脱位相Fermi液体での長距離Rényi秩序を発見。超格子追加によるFermi液体-絶縁体転移が完全脱位相後にSW-SSBの鋭い相転移として現れ、開放量子系の情報論的転移の背後にある対称性原理を明らかにした。



ChemGraph-XANES: An Agentic Framework for XANES Simulation and Analysis
X線吸収端近傍構造(XANES)の計算ワークフロー複雑性を解消するエージェント型フレームワークChemGraph-XANESを提案。ASE・FDMNES・Parsl・LangGraph/LangChainを統合し、自然言語タスク仕様から構造取得・FDMNES入力生成・並列実行・スペクトル正規化・データキュレーションまでを自動化。マルチエージェントモードではFDMNESマニュアルを参照する検索拡張専門家エージェントがパラメータ選択を根拠付け、HPC上の高スループットXANESデータベース生成や機械学習応用に向けたスケーラブルな再現性ある計算分光基盤を提供する。

-2026/4/17---
Limits of validity for Migdal-Eliashberg theory: role of polarons/bi-polarons
Holstein模型を用いてMigdal-Eliashberg理論の有効範囲を解析。3D・2Dともに広い充填率範囲でフォノンソフト化より先にポーラロン/バイポーラロン状態が出現することを変分・解析的に示した。中間状態として一部のフェルミオンがフェルミ液体挙動を回復しつつLuttinger則が破れる擬ギャップ型混合状態の存在も明らかにした。

Breakdown of the Migdal-Eliashberg theory for electron-phonon systems. Role of polarons/bi-polarons
Migdal-Eliashberg理論(MET)崩壊のポーラロン/バイポーラロン経路を変分的手法と数値計算で定量解析。フォノン軟化前にFL状態が転移する結合定数の厳密上界を導出し、2D・3D系ともに小密度・最大密度付近でこの転移が先行することを示した。ポーラロン形成はバンド幅程度のエネルギーにより生じMETの適用範囲外であると結論付けた。

Twisted Bilayer Graphene Lifetimes At Integer Fillings: An Analytic Result
トポロジカル重いフェルミオン模型を用いて整数充填近傍のツイスト二層グラフェンの一粒子励起を解析。非結合極限の厳密解を基準にfc混成とフント結合を摂動的に扱い、ハバードバンド励起と低エネルギーディラックモードの分散繰り込みおよび散乱レートの解析的表式を導出。DMFTとの比較でその妥当性を検証した。

μSR study of time-reversal symmetry constraints and bulk superfluid response in Li0.95FeAs
高圧自溶剤法で作製したLi0.95FeAs(Tc≈16K)のμSR測定を報告。ZF-μSRで超伝導状態での時間反転対称性破れは検出されず、TF-μSRから面内磁場侵入長λ_ab=245nmを決定。超流動密度の温度依存性は二ギャップモデル(Δ1=2.0meV、Δ2=0.7meV)で良く説明され、バルク多ギャップ超伝導体であることが確立された。

Revisiting apparent ideal diamagnetism at ambient conditions in graphene-n-heptane-permalloy systems
グラフェン-n-ヘプタン-パーマロイ系で以前報告した見かけの理想反磁性を再検討。グラフェンなしでも同様の信号が再現されたことから、グラフェンは主因ではなくパーマロイ箔の不均一性による磁場再分布が超低磁場測定でダイヤモンドを模擬していると結論付けた。超低磁場測定の解釈には細心の注意が必要であることを強調した。

Two pathways to break the insulating state in a correlated transition metal oxide
遷移金属酸化物Ti3O5の温度・圧力依存性を調査し絶縁体-金属転移の二経路を発見。熱転移では一種のTiダイマー崩壊と大きなオービタル再占有を伴う転移が起き、圧力誘起転移はイントラ・インターダイマーホッピングの競合という全く異なる機構で発現する。両者を通じてTi3O5が相関・オービタル相互作用の双方を考慮すべき典型的強相関酸化物であることを示した。

Ultra-high-vacuum cluster tool for epitaxial synthesis and optical spectroscopy of reactive 2D materials
大気中で不安定な2D半導体の成長(MBE)と光学特性評価(低温PL・ラマン分光)を一貫して超高真空下で行うクラスタツールを開発。後遷移金属モノカルコゲナイドで性能を実証し、振動環境下での点広がり関数を用いた空間情報回復アルゴリズムも導入した。スケーラブルな2D材料成長と先端デバイス統合のための豊富なフィードバックを提供する。

Direct laser micromachining of superconducting terahertz Josephson plasma emitters
Bi-2212単結晶への紫外レーザー直接マイクロマシニングによるテラヘルツJosephsonプラズマエミッタの高速マスクレス製作法を実証。Ag・Cu・Cr電極すべてでTHz放射を確認し、Cuは低コストでAgと同等の性能を示した。放射は楕円偏光で幾何学的キャビティ共鳴が支配的であり、加工幅・深さはBi-2212の異方的熱伝導により支配される熱的アブレーション過程と一致した。

Discovery of an odd-parity f-wave charge order in a kagome metal
高分解能STMとARPESによりカゴメ金属CsV3Sb5において反転対称性破れf波電荷ボンド秩序を発見。この相は以前見落とされていたディラック点でのスペクトルギャップ開口により安定化されGross-Neveuモデルの凝縮物質的実現例となっている。この秩序は10K以下で消失し、STMでは不可視な「隠れた」電子状態への転移を示唆するとして注目される。



Wide-field magnetic imaging of shielding-current-driven vortex rearrangement under local heating using diamond quantum sensors
ダイヤモンドNVアンサンブルを用いたワイドフィールド磁気イメージングによりNbN薄膜中の磁束量子を定量観察。局所レーザー加熱しながら磁場を段階的に変化させることで、100分以上にわたる渦糸再配置を実空間・実時間で捉えた。レーザー加熱によるピン止め力低下と遮蔽電流のローレンツ力が渦糸再配置を引き起こすことを示した。

Quantum Landscape of Superconducting Diodes
超伝導ダイオード(SD)の量子技術アーキテクチャへの応用を体系的にまとめたレビュー。SDの内在する非線形性・非相反性・量子機能性が、スケーラブルな回路QED実現においてキュービット集積・コヒーレント制御・高忠実度読み出し・量子限界増幅に重要であることを論じた。熱力学的制約と電場効果の活用により古典-量子ワークフローの熱的両立が可能となる展望を示した。



Interlayer hybridization enables superconductivity in bilayer nickelates
保護キャップ層により超伝導(La,Pr)3Ni2O7薄膜を安定化しX線吸収・RIXSで直接観察。絶縁体・超伝導体・金属域にわたる面内外電子状態・スピン軌道励起・スピン密度波の変化を追跡し、面内d_{x^2-y2}状態が伝導バックボーンを形成しつつd_{z^2}-p_z-d_{z^2}層間コヒーレント混成が発達したときのみ超伝導が出現することを実験・理論の両面から実証した。

Nonmagnetic-magnetic Transitions in Rutile RuO2
DFT計算によりRuO2の相関感受性・歪み依存の磁性を解析。ハバードパラメータ空間で異なるスピン磁気モーメントをもつ複数の交代磁性相を同定し、格子体積を大きく変化させる歪みにより非磁性・磁性基底状態間の転移が起きることを示した。4d電子相関RuO2の豊かな物理とスピントロニクス応用の可能性を示唆する。

Emergence of Open Chemical Reaction Network Thermodynamics within Closed Systems
閉じた化学反応ネットワーク(CRN)から開放CRNの力学・熱力学が創発する条件を解析。時間スケール分離(速い反応が交換機構として機能)と存在量分離(一部の化学種がケモスタットとして振る舞う)という二条件のもとで、確率的力学と熱力学構造(詳細釣り合い・エントロピー生成・自由エネルギー収支)が漸近的に導かれることを示した。

Unconventional plasmon dynamics due to strong correlations in Sr2RuO4
DFT+DMFTのフルab initioアプローチでSr2RuO4のプラズモン励起を計算し、論争のあるEELS結果を調和させた。電子相関がプラズモン分散を再現しつつ電子正孔連続体以下で大きな固有幅を生成し、非コヒーレント特徴間の高エネルギーピークと分散の急峻な増加(光電子分光のウォーターフォールに類似)を真の相関効果として同定した。

Reversible phase transitions in ferroic two-dimensional Nb2O2I4 through optically excited coherent phonons
rt-TDDFTを用いて2D強誘電体Nb2O2I4の光誘起相転移を調査。特定のレーザーパルスでA1-1とA1-2フォノンモードを活性化することで面内分極反転が実現できることを示した。さらにパラメータ調整により3種の反強誘電体相と1種の強誘電体相を新たに形成でき、初期FE状態への可逆制御が次世代電子ストレージへの応用に有望と示した。

Magneto-optical imaging of macroscopic altermagnetic domains in MnTe
テレコム赤外波長を用いた走査磁気光学カー効果顕微鏡によりMnTeのバルク交代磁性ドメインを初めて可視化。微小なバルク磁化とはスケールしない大きなカー回転をもつ二つの時間反転対称性破れドメインを観察した。磁場・熱的摂動に対するドメインの可制御性と安定性も明らかにし、オルタ磁性の基礎・応用研究に向けた実験基盤を提供した。



Fermi-liquid versus non-Fermi-liquid/'strange-metal' fits to the electrical resistivity in the quantum critical magnetic regime of an unconventional superconductor
UTe2の非従来型超伝導体における電気抵抗率をフェルミ液体(ρ∝T^2)と非フェルミ液体(ρ∝T^n)の両関数で比較フィッティング。高品質試料でのT^nフィットが非物理的な残留抵抗率(ρ0<0)を与えることを示し、低温では隠れたフェルミ液体T^2域が回復する可能性を示唆した。量子臨界挙動を確認するには低残留抵抗率の高品質試料が不可欠であることを強調した。

Coarse Graining Reveals a Fluctuation-theorem-like Asymmetry in Financial Markets
対称なテイクプロフィット・ストップロスルールで生成したロング・ショート取引アンサンブルの保有時間分布を比較することで、金融市場における粗視化起源の方向非対称性を発見。尾部での対数比が保有時間に線形であり、その傾きが「有効市場温度」として定量化できることを示した。短時間相関をもつ粗視化マルコフ記述が非対称性の最小メカニズムを提供すると結論付けた。

Controllable highly oriented skyrmion track array in Fe3GaTe2
ベクトル磁場操作技術により強磁性Fe3GaTe2において大面積・高配向スキルミオントラックアレイ(STA)の可制御生成・制御を実現。STAの方向・秩序・スキルミオン種・密度をパラメータ調整で精密制御でき、微磁気シミュレーションにより面内磁場とDMI相互作用の重要な役割を確認した。次世代スピントロニクス・情報技術への新たな応用経路を提示する。

Hanbury Brown-Twiss interferometry at the ν=2/5 fractional quantum Hall edge
ν=2/5分数量子ホールエッジ系のHanbury Brown-Twiss(HBT)干渉計を提案。弱トンネリング極限でボソナイズドエッジ理論とKeldysh摂動論を用いてトンネル電流相互相関を計算し、電子HBT干渉計に類似した構造をもちつつ電荷がe/3に置き換わった磁束依存ノイズの解析的表式を導出した。大デバイス限界ではエニオン交換位相の明示的依存性が消えることを示した。

New frontiers in quantum science and technology using van der Waals Josephson junctions
vdW材料を用いたJosephson接合の過去10年の発展をレビュー。2D材料の多様性・ツイストロニクス・トポロジーとの融合が切り開く量子技術の新展望を体系的に整理し、量子計算から超高感度センサーまでの応用可能性を示した。スケーラビリティ課題の克服が実用化への鍵であることを強調し、この急成長分野のロードマップを提示した。



-2026/4/16---
Scaling Breakdown as a Signature of Spinon-Gauge Interaction in the Quantum Spin Liquid YbZn2GaO5
量子スピン液体候補YbZn₂GaO₅の高磁場磁化の包括的スケーリング解析。5〜70Kではゼロ磁場量子臨界点に類似したスケール不変性を示すが、3K以下でスケール不変性が破れる。この温度はμSR測定で強化されたスピン相関が現れる温度と一致し、スケーリングの破れが集団的スピノン励起とゲージ相互作用の結合によるQSL固有の低エネルギー励起の出現を反映することを明確化。

Genuine quantum scars in Floquet chaotic many-body systems
Floquet多体系における量子スカーの運命を調査。カオス的スピン鎖を用い、Floquet状態が高周波極限でスカー状態を保持することを示す。さらに静的系に類似物のない駆動誘起Floquetスカーを発見。中間周波数域でスカーの強化・抑制レジームを持つ豊富な動的安定性ダイアグラムをLyapunov指数の古典解析で理解し、Floquetシステムを量子多体スカー制御の自然なプラットフォームとして位置付ける。

Spin-Dependent Charge-State Conversion in NV Ensembles Mediated by Electron Tunneling
ダイヤモンドNVセンターにおいて励起波長がNV0発光の起源を大きく変えることを発見。575nm励起ではNV-の励起状態から近傍窒素ドナーへのスピン選択的トンネリングでNV0が生成されるため、NV0蛍光がNV-のスピン偏極を反映する。これによりNV0蛍光が検出コントラストに貢献でき、全蛍光信号を検出に活用可能となりNVベースセンシングの感度向上の可能性を拓く。

Cryogenic Loss Limits in Microwave Epitaxial AlN Acoustic Resonators
16GHzエピタキシャルAlN薄膜バルク音響共振器(FBAR)を作製し6.5K〜300Kで小信号RF測定を実施。品質係数Qは6.5KでQmax≈1589(Qf=24.79THz)から294Kで363へ単調減少。アンカー放射損失を含む物理ベースモデルを構築し23GHz高次倍音共振器でも検証。超伝導量子ハードウェア向け低損失クライオジェニックマイクロ波フィルタ設計のためのQ(T)限界解釈の実用的な枠組みを提供。

Attractive Multidimensional Condensates--Experiments
引力的ボーズ・アインシュタイン凝縮体(BEC)の実験研究レビュー。光トラッピングと相互作用制御技術の進展による3次元および低次元での引力BEC研究を概説。明るいソリトンの形成・衝突・励起、2次元タウンズソリトンや渦ソリトンの観測、引力凝縮体における変調不安定性の非古典的シグネチャを実験的に明らかにした成果を紹介。

Extreme Terahertz Nonlinear Phononics by Coherence-Imprinted Control of Hybrid Order
Ta₂NiSe₅において非平衡電子相関バスがコヒーレント駆動下で格子非線形性を劇的に増幅する極限的THz非線形フォノニクス機構を報告。THz二次元分光により約30の異なる多次量子パスウェイ(高調波フォノン発生・多量子コヒーレンス・多波非調和混合)を解明。高次信号は~100K以上で崩壊し、コヒーレンス刷り込まれたハイブリッド電子-フォノン秩序の電子相関スケールを定義する。

Sub-nm range momentum-dependent exciton transfer from a 2D semiconductor to graphene
MoSe₂単層/数層グラフェンvdWヘテロ構造において1ps分解能の時間分解PL分光で~2.5psのエキシトン転移時間を観測。hBNスペーサーが1nmに達するとエキシトン転移が消失することから電荷トンネリング過程が支配的であることを示す。有限運動量の「ホット」エキシトンにはFörster型エネルギー移動が寄与する可能性も示唆し、vdW材料のエネルギーハーベスティングへの示唆を与える。

Anomalous Low-temperature Magnetotransport in Kagome Metal CsCr3Sb5 under Pressure
強い電子相関を示すカゴメ超伝導体CsCr₃Sb₅の圧力下磁気輸送実験を実施。T₃(~30K)以下でホール係数の非自明な温度依存性・マルチバンド特性・圧力増強異常ホール効果的信号など豊富な磁気輸送シグネチャを発見。これらは姉妹化合物CsV₃Sb₅の電荷密度波状態に類似し、CsCr₃Sb₅に追加のエキゾチックな電子秩序が存在する可能性を示唆する。

Various phases of active matter emerging from bacteria and their implications
細菌集団をアクティブマターのモデル系として活性ガス・活性液体・活性ガラス・活性液晶状態を探索するパースペクティブ論文。各状態が熱平衡対応物とどのように異なるかを解説し、アクティブマターを新たな材料種として深める将来方向と細菌集団などの生命現象への示唆を論じる。

Revisiting 9Be Nuclear Magnetic Resonance in UBe13: Itinerant-Localized Duality and Possible Fermi Surface Reconstruction at High Magnetic Field
重いフェルミオン超伝導体UBe13単結晶の9Be NMR測定を再検討。0.5T〜8Tの磁場範囲と磁場角度依存性を包括的に測定し、非シンモルフィック空間群を考慮した詳細シミュレーションで複雑なNMRラインプロファイルを再現。古典双極子場の重要な寄与を明らかにし、ナイトシフトと古典双極子シフトの比較からUBe13の遍歴-局在二重性の証拠と、6T付近でのフェルミ面再構成の示唆を得る。

Nonlinear Circular Dichroism Reveals the Local Berry Curvature
非線形光学における角運動量保存と電子量子幾何(Berry曲率)の直接的関係を理論的に証明。光から結晶に移動する角運動量が一つの光学共鳴における局所Berry曲率に比例することを示し、非線形高調波円偏光二色性として原子層半導体で実験的に測定。これにより局所Berry曲率の全光学的制御・読み出し手法を確立し、非線形光学の理解を拡張する。

Probing the real-space density of spin-entangled electrons
反強磁性ハイゼンベルクダイマーCu(II)酢酸塩水和物の1重項→3重項励起の3次元磁気構造因子を非弾性中性子散乱で測定。磁気電子密度の最小パラメータ化により実空間でのスピン絡み合い電子密度と金属-配位子間の磁気電子移動を導出。DFT計算が実験データを定量的に再現し、様々な磁性材料における磁気形状因子と磁気電子密度決定の堅牢な枠組みを確立。

A Generalized Method for Spatial Operations on Physical Properties of Matter
物質の物理特性を記述する係数行列に対する空間操作の一般化「入力-係数-出力(ICO)」アプローチを提案。高次非線形光学・弾性力学・電磁気学など多様な物理系に適用可能。既存手法の煩雑な表記法・高計算コスト・直感的解釈の欠如を解決し、ファインマン図に相当する役割で空間変換の理解を促進する簡潔な形式主義を提供する。

Controlling the Band Filling and the Band Width in Nickelate Superconductors
La₃Ni₂O₇を中心とするニッケル酸塩超伝導体を対象に高圧合成と静水圧輸送実験でバンド幅と充填を系統的に制御。NiO₆八面体の傾きの増加は超伝導相をより高圧側にシフトさせるが、同時のホールドープはこの傾向を逆転させる。非超伝導状態に最大3つの異常(密度波形成の可能性)を観測し、ニッケル酸塩超伝導理解への新たな視点を提供する。

Giant Room-Temperature Third-Order Electrical Transport in a Thin-Film Altermagnet Candidate
交代磁性体候補の(101)配向RuO₂薄膜において室温で巨大な3次電気輸送応答を観測。時間反転の奇・偶双方の量子幾何量(Berry曲率・量子メトリック)が正味磁化なしに同時発現することを理論的に示す。3次ホール効果はオルタマグネット秩序と密接に相関しネールベクトル検出の有望なツールとなる。8nm厚RuO₂薄膜での交代磁性の存在を支持する。

薄膜なら、まあええか

Experimental Quantification of Nonlinear Mode Coupling in Nanomechanical Resonators using Multi-tone Excitation
ナノ機械共振器における非線形モード結合係数を実験的に定量化するマルチトーン分光法を開発。デュアルトーン励起と高次プローブトーンによる側帯波応答を逆再構成手順で解析し、高張力ナノ弦の5モードにわたる10個の非線形結合パラメータを決定。実験由来の非線形縮約次モデルが有限要素数値計算と優れた一致を示し、多様な機械・ハイブリッド共振系への応用が可能。

Magnetic Microscopy of Skyrmions in Magnetic Thin Films with Chiral Overlayers
キラル分子で機能化したCoFeB磁性薄膜において広視野NV磁気顕微鏡を用いてスキルミオンを直接イメージング。磁気散逸場の定量マッピングによりスキルミオンの直径・間隔・形状が鏡像選択的かつ磁場極性依存的に変化する証拠を発見。磁気-キラル結合による分子制御がトポロジカルスピンテクスチャに影響を与える可能性を示す。




Continuous correlated states and dual-flatness in a moire heterostructure
小角度ねじれ単層-2層グラフェンがモアレ誘起グローバルフラットバンドと局所バンド平坦化を同時に持つことを実証。グローバル機構は整合充填での相関状態を安定化し、局所機構は非整数充填でのシンメトリー破れを引き起こすが全体的なギャップは開かない。異常ホール応答が時間反転対称性破れとバレー偏極化を示し、ギャップレス相関金属のプローブとして機能。デュアルフラットネスをモアレ物理の指導原理として提案。

●Claudeの解説
グローバルフラットネス(大域的平坦化)
モアレポテンシャルがブリルアンゾーン全体のバンド幅を数十 meV まで圧縮
整数フィリングでギャップ(絶縁体的状態)を開く
例:ν = 1, 2 でのコレレーテッド絶縁体

ローカルフラットネス(局所的平坦化)
二層グラフェンサブシステムのファン・ホーブ特異点付近で、運動量空間の特定領域だけ分散が消える(有効質量が発散)
非整数フィリングでも対称性破れを引き起こす
ギャップを開かないため系は金属のまま → ギャップレスの相関金属

「整数フィリングで相関絶縁体」という表現は、モアレバンドの縮退構造を所与として、その縮退が整数個の電子で部分的に満たされる状況を指している
通常の「奇数フィリング = モット、偶数 = バンド絶縁体」という区別は、スピン1/2の単純なバンドを前提にした議論であり、スピン×谷の4重縮退がある系にそのまま適用するには注意が必要

フラットバンド、整数フィリングでしか生じないという前提があったんだ(まなび




Spin-mediated hysteretic switching of unidirectional charge density waves by rotating magnetic fields
磁性カゴメ金属GdTi₃Bi₄において面内磁場の回転による電荷密度波(CDW)配向の決定論的かつヒステリシスを伴うスイッチングを報告。STMで60度離れたQ1・Q2の2種CDWドメインを原子分解能で観察し、磁場回転でC2対称な相図に沿って可逆的に転移。スイッチングは反強磁性スピンの磁場依存的再配向を介したスピン-格子結合で実現し、マルチステートスピン-電荷結合メモリへの応用が期待される。



Tunable bifurcation of magnetic anisotropy and bi-oriented antiferromagnetic order in kagome metal GdTi3Bi4
準1次元カゴメ反強磁性体GdTi₃Bi₄において磁気異方性の調整可能な二分岐と双配向AFM秩序を発見。磁気ドメイン進化を直接可視化しa軸方向の強い面内異方性を確認。約2Kで異方性が二分岐し高対称方向から7度ずれた隠れた双配向面内AFM秩序が現れる。ベクトル磁場変調により横磁場相図に3種類の面内ドメイン相を示し、AFMスピントロニクス開発への新経路を提示。

Strong Correlation Drives Zero-Field Josephson Diode Effect
Hubbard U項による強い電子間相互作用を持つジョセフソン接合において、強相関が時間反転・鏡映対称性の自発的破れを誘起し±φに縮退したφ接合を形成してゼロ磁場ジョセフソンダイオード効果(JDE)が現れることを示す。スピン軌道結合はダイオード極性を決定せず、微小なゼーマン場で強磁気相関による増強のためサイズの大きいJDE効率が得られる。強電子相関を非相反超伝導輸送の独自機構として確立。

Specific heat of thermally driven chains
両端を異なる温度の熱浴に接続した調和振動子鎖の熱応答を研究。浴温の緩やかな変動から非平衡熱容量行列を導出し、長い鎖の熱力学的極限の存在を実証。単一浴との熱交換の比熱が系-浴結合の摩擦係数差に依存する熱力学的効果を見出す。浴温依存の結合時に比熱が非自明な温度依存性を持つことを示し、局所相互作用を持つ空間拡張された駆動系の比熱を初めて明示的に決定。

Generative design of inorganic materials
無機材料の生成的設計の展望を論じるパースペクティブ論文。マルチモーダル学習と高スループット実験検証の統合を検討し、機能性材料のデータ駆動型逆設計の統合的アプローチとして生成設計フレームワークを提案。無機材料の基盤AIモデルを各種特性データベースや高スループット実験とMLで結ぶクローズドループにより、原子設計された無機機能材料の逆設計の未解決課題への有望な経路を示す。

A Unified Glassy Rheology for Granular Matter
高速X線トモグラフィーでCouette流のミクロ動態を調査し、構造緩和に基づく準静的から慣性領域まで跨ぐ新普遍的構成則を確立。既存のμ(I)レオロジーの基本的困難を解決し、非平衡統計力学的枠組みによりCarnahan-Starling状態方程式を通じた粒状媒体と硬球液体の内在的類似性を実証。粒状レオロジーを無秩序系の広い物理と統一し、密粒状流の完全な微視的理論を提供。

Quantum matter is weakly entangled at low energies
局所ハミルトニアンに対してエネルギー期待値が固定された多体量子状態のエンタングルメントエントロピーの上限を構築。フラストレーションフリー系でのシュミットランクと面積則を導く。一般的な量子物質モデルでは比熱容量の熱力学データを純粋状態のエンタングルメント制約に変換する方法を提供し、半系エンタングルメントエントロピーの上限が広い系のクラスで最適であることも示す。

-2026/4/15---
Localization with Hopping Disorder in Quasi-periodic Synthetic Momentum Lattice
87Rb BECを用いた運動量空間格子(MSL)において、ホッピング無秩序を加えた一般化Aubry-Andréモデルを実現。無相関ホッピング無秩序は全相でローカライゼーションを強化し、相転移をクロスオーバーに変える。空間相関無秩序は局在状態の部分的非局在化を引き起こす。MSLが準周期系を超えた無秩序量子系の研究プラットフォームとして有効であることを実証した。

Three-body interactions in Rydberg lattices
中性リドベルク原子アレイにおいて、実験的にアクセス可能な3体相互作用の設計スキームを開発。3体結合は2体相互作用のみの系と比べ物理を根本的に変え、有効多体ハミルトニアンと新たな量子相を系統的に解析。凝縮物質・高エネルギー物理学のより広いクラスの相関モデルへの量子シミュレーションへの道を開く。

Perspective: Measuring physical entropy out of equilibrium
非平衡定常状態のエントロピー測定に関するレビュー。情報論的関係を通じたエントロピーの定義と物理系への適用の課題を論じる。ジャム充填から群れを形成するバクテリアまで多様な系において、非平衡構造や相転移の識別に成功した新しいアプローチを紹介し、将来の方向性を展望する。

学徒好きそう

A compact setup for 87Rb optical tweezer arrays
87Rb原子の光ピンセットアレイ用のコンパクトな実験装置を開発。40cm長の真空系・単一冷却レーザー・柔軟な制御システムを採用し、2×10⁷個の冷却原子と92 μKの温度を達成。リアルタイム波形生成器によるRFデバイスの精密制御で25×25の均一トラップアレイを実現。コンパクトな設計は量子物理実験への参入障壁を下げる。

Polymer-free van der Waals assembly of 2D material heterostructures using muscovite crystals
薄い白雲母(マイカ)結晶を用いたポリマーフリーの2D材料転写技術を開発。温度制御によりマイカの接着力を動的に制御し、決定論的なピックアップ・積層・リリースを実現。有機汚染なしの清潔界面とひずみ抑制を達成し、モアレ超格子や懸架膜を含む複雑なvdWヘテロ構造の組み立てに成功。自動化に向けた有望な戦略を提示。



Nanoscale electrothermal-switch superconducting diode for electrically programmable superconducting circuits
ゲート制御ナノスケールホットスポットにより超伝導ナノワイヤで反転対称性を破る電熱スイッチ超伝導ダイオードを実証。非相反超伝導-常伝導転移とラチェット型渦動力学の2つの輸送領域(効率最大42%・60%)を示し、小さなゲート電流で極性のオン/オフ/反転が可能。完全波・半波整流のプログラマブル超伝導回路を実現した。



Large spontaneous Hall effect arising from collinear antiferromagnetism in Ce₂PtGe₆
反強磁性体Ce₂PtGe₆において大きな自発ホール効果を報告。単結晶中性子散乱でq=0の共線反強磁性構造を確認し、非常に小さな正味磁化(~10⁻³ μB/Ce)から反強磁性構造固有の対称性破れに起因するAHEと結論。Pt原子の大きなスピン軌道結合による異常ホール伝導率は300 Ω⁻¹cm⁻¹に達し、関連化合物を超える。

Remote Moiré Modulation of Decoupled Dirac Subsystems in Twisted Trilayer Graphene
大角度ねじれ三層グラフェンにおいて、上層グラフェンのみhBNに整合させた場合の電荷輸送を研究。構造的モアレが存在しないねじれ二層サブシステムにおいても、hBN/グラフェンモアレの密度スケールに固定した衛星的特徴を観察。強い層間トンネルなしでも静電カップリングを通じてモアレポテンシャルが空間的に分離したディラックサブシステムに影響できることを示す。

Nonmonotonic Scaling of the Anomalous Hall Effect in a Bicollinear Antiferromagnet
van der Waals反強磁性体FeTe薄膜における異常ホール効果を調査。ネール温度以下で大きな異常ホール伝導率を示し、49K付近の狭い温度範囲で従来のスケーリング則から逸脱した非線形AHEを発見。FeTe特有の近藤相互作用とトポロジカルバンド構造に由来するベリー曲率が関与し、トポロジー・磁性・電子輸送の複雑な相互作用を明らかにする。

NGOS御大が理論家として入ってるな。しかし、FeTeは反強磁性体扱いしてよいのか?

Origin of multiple skyrmion phases in EuAl4
Eu(Ga₁₋ₓAlₓ)₄のスキルミオン格子の起源をソフトX線ARPESで解明。x依存Lifshitz転移によるフェルミ面ポケット出現を直接観察し、このポケットから導かれる複数のネスティングベクトルが複数スキルミオン格子の対称性・周期に一致することを確認。競合するネスティング誘起RKKY相互作用が複雑な磁気相の共通起源であり、制御可能なトポロジカルスピンテクスチャへの道を示す。

Robust topological surface states in skyrmion-host magnets Eu(Ga,Al)4: evidence for dual topology
スキルミオンホストヘリ磁性体EuGa₂Al₂とEuAl₄において、高分解能ARPESによりバルクディラックノード線に由来するトポロジカル表面状態を直接観察。これらの表面状態は表面再構成・化学変化・ヘリカル反強磁性秩序の開始に対して非常に堅牢。ネール温度以下ではレプリカバンドを観察し、表面終端依存の磁気トポロジカル結合を実証。デュアルトポロジー材料として確立。

Two-Dimensional Ferromagnetism in Monolayers of MnSi
シリコン上のMnSi超薄膜における磁性を単一モノレイヤーまで探索。ARPESスペクトルがバンドの交換分裂を示唆し、磁化測定で強磁性状態がモノレイヤー数に対して堅牢であることを確認。3モノレイヤー以下では絶縁体となるが強磁性は維持される。有効キュリー温度の弱磁場依存性から2D強磁性の特性を確認し、Si系スピントロニクスへの応用可能性を示す。

Piezomagnetic Switching of Nonvolatile Antiferromagnetic States
Mn₃Irベースの三角格子反強磁性メモリセルにおいて、圧磁効果を利用した等温・非揮発・決定論的スイッチングスキームを提案。交換バイアス効果による読み出しと組み合わせ、外部磁場に対する優れた堅牢性を示す。Mn₃Irの圧磁効果と界面DMIの組み合わせにより、従来の等温結晶化法の速度制限を克服する省エネルギーメモリ技術への道を開く。

Heating Dynamics of Mesoscopic Electron Baths at High Magnetic Field
メゾスコピック熱回路における電子・フォノン・核スピン系間の熱流動をノイズ温度計測で研究。量子ホールチャネルを通じた速い初期温度ステップと分単位のゆっくりとした温度上昇からなる2段階熱平衡化プロセスを発見。電子量子チャネル・冷フォノン・核スピンへの熱流のバランスにより定量的に説明され、量子回路の熱設計と高磁場でのエキゾチック状態の特性評価に示唆を与える。

All optical ultrafast pure spin current in the altermagnet Cr₂SO
交代磁性体Cr₂SOにおいて、赤外線バレー励起とTHzパルスエンベロープの組み合わせによりほぼ100%純度の純スピン電流を全光学的に超高速生成する手法を提案。直線偏光と逆スピン谷を結合する谷選択則と、THzパルスが与える固有の運動量シフトを利用。非常に低いスピン混合環境でのスピン流生成と光波スピン制御への実用的な道を開く。

-2026/4/14---
Heterogeneous Molecular Signatures of Human Odor Perception
ヒトの嗅覚知覚における分子構造の役割を機械学習で解析。第一原理計算に基づく電子的・振動的・構造的分子記述子を用いた解釈可能なMLモデルを構築し、単一の記述子クラスが普遍的に嗅覚予測を支配するわけではなく、異なる匂いは嗅覚受容体に依存した特有の特徴重要度パターンを示すことを発見。嗅覚の普遍的符号化スキームは存在せず、受容体・匂い依存的な構造-嗅覚関係が支配的であることを示した。

Proof of entropic order in Generalized Ising Models
相互作用パラメータp≥1を持つ一般化Isingモデルにおいて任意高温でも秩序が生じる「エントロピー秩序」の厳密な証明を提示。任意グラフ上でこれらのモデルが最大独立集合最適化問題を解くことを示し、一般グラフでのNP困難性からガラス相が出現する「エントロピーガラス」現象を発見した。

Anyon molecules in fractional quantum Hall states
無限円柱上のセグメントDMRGを用いて、ゲートスクリーニングされた分数量子ホール状態における荷電励起のエネルギーを計算。ν=1/3ラフリン、ν=2/5ジェイン、ν=5/2アンチパファイアン状態において、スクリーニングが同符号エニオンを分子状に結合させることを発見。特にアンチパファイアン状態ではψチャネルに融合したe/2分子が安定に存在し、任意子超伝導や干渉測定への影響を議論した。

Symmetry Protected Bulk-Boundary Correspondence in Interacting Topological Insulators
相互作用トポロジカル絶縁体における定量的バルク-境界対応を確立。高巻き数Su-Schrieffer-Heeger鎖に対し、相互作用存在下でも定義可能なゲージ不変な多体巻き数不変量を構築し、低エネルギーエンタングルメントスペクトルの縮退度が4^νのスケーリングを示すことを証明。厳密対角化により相互作用・対称性保存乱れへの頑健性を実証した。

Decoding Superconductivity in La$_3$Ni$_2$O$_{7-δ}$ Thin Films via Ozone-Driven Structure and Oxidation Tuning
高圧下でバルク超伝導を示すLa₃Ni₂O₇薄膜において、オゾン処理による構造・酸化状態チューニングで超伝導発現メカニズムを解明。薄膜中のLa₃Ni₂O₇相の比率が酸化条件で制御可能であり、超伝導特性との直接的な関係を明確化。ニッケル酸化物超伝導の常圧実現に向けた重要な知見を提供した。

Self-doped Crystal from Preempted Band-inversion Transitions
菱面体グラファイトにおける「自己ドープ」Wigner結晶(SDC)の非摂動論的メカニズムを提案。わずかに非公約なWigner結晶が小さなフェルミ海と共存するSDCを、バンド反転転移が先取りされることで生じることを示した。これにより菱面体グラファインの実験的証拠を理論的に説明する枠組みを構築した。

Ultrasonic characterization of generally anisotropic elasticity implementing optimal zeroth-order elastic bounds and a wave-fitting approach
工業・構造部品の設計に重要な材料弾性を超音波で特性評価する新手法を開発。最適ゼロ次弾性境界と波動フィッティングアプローチを組み合わせることで、一般異方性弾性テンソルの全成分を精度よく決定可能にした。入射角変化の容易さを活かし、複雑な異方性材料への適用性を実証した。

Closing the ultrahigh temperature metrology gap: non-contact thermal conductivity and spectral emittance of molybdenum up to 3200 K
次世代極超音速構造体や核融合炉部品に不可欠な超高温域(〜3200 K)でのモリブデンの熱伝導率と分光放射率を非接触で計測。レーザー加熱と光学検出を組み合わせた手法により、従来困難だった極高温固体状態の熱物性データギャップを埋めた。レーザー付加製造における材料設計にも有用な成果となった。




Vapor-liquid-solid growth of unconventional nanowires
ナノワイヤー合成の主要手法であるVLS(気相-液相-固相)成長を、従来のIV族・III-V族半導体を超えた非従来系材料へ拡張することを論じる。新材料系でのVLS成長の核生成・成長メカニズムを解析し、構造的・組成的に複雑なナノワイヤー合成への適用可能性と課題を整理した。

Exchange Frustration and Topological Magnetism in Electrostatically Doped SrRuO3
遷移金属系の磁性を支配する交換相互作用がキャリア密度に敏感であることを利用し、静電ドーピングにより SrRuO₃の交換フラストレーションとトポロジカル磁性を意図的に設計することを実証。ゲート電圧による連続的な磁性制御を実現し、非散逸スピントロニクスデバイスへの応用可能性を示した。

Adiabatic self-vibrations of a movable Cooper-pair box generated by inelastic Andreev tunneling
クーパー対箱(CPB)を可動化した系において、非弾性Andreevトンネリングにより断熱的自己振動が生成されることを理論的に示す。外部フィードバックなしに安定な周期的運動が維持されるメカニズムを解明し、ナノ機械量子デバイスにおける自励発振器の新原理を提案した。

Quantum geometry of the non-Hermitian skin effect
非エルミート系における固有状態の異常な境界局在現象「スキン効果」を量子幾何学の観点から解析。非相反性誘起局在とバイオーソゴナリティ由来の幾何学的量との関係を明確化し、スキン効果の幾何学的理解と新たな設計指針を提供した。

Comment on arXiv:2510.13767; Structural origin of resonant diffraction in RuO_2
RuO₂のバルク磁性に関するOcchialiniらの実験研究へのコメント。共鳴回折の構造的起源について、磁気秩序とは無関係な構造因子が支配的役割を果たす可能性を論じ、RuO₂を交代磁性とする解釈への再検討を促す。RuO₂の磁性をめぐる活発な論争に貢献する。

Hidden Universal Metal in Cuprate Superconductors
核磁気緩和を用いて銅酸化物超伝導体における温度依存電子励起を探索。臨界温度近傍の凝縮状態からの励起の出現を精密に観測し、銅酸化物に普遍的に存在する「隠れた金属」状態の証拠を提示。ドーピング依存性の解析からこの金属的挙動の普遍性を実証した。

Probing topology in thin films with quantum Sondheimer oscillations
薄膜中のサイクロトロン運動とサンプル厚みの共鳴から生じるSondheimer振動を利用して、トポロジカル表面状態を探索する新手法を提案。従来は古典的輸送現象とされてきたSondheimer振動が量子トポロジカル表面状態の存在を敏感に反映することを示し、薄膜トポロジー診断への有効性を実証した。

Continuous PT-Symmetry Breaking as a Design Variable for Giant Altermagnetic Spin Splitting
交代磁性体のスピン分裂エネルギー(SSE)は従来スピン偏極DFT計算なしでは定量評価できなかった。本研究ではPT対称性の連続的な破れをデザイン変数として活用し、巨大なオルタマグネットスピン分裂を実現する設計指針を提案。磁気点群解析を超えた定量的SSE評価フレームワークを確立した。

Ultrafast decoupling of the pseudogap from superconductivity in a pressurized cuprate
銅酸化物における擬ギャップと超伝導の関係は長年の謎。静水圧を化学的乱れのないチューニングパラメータとして用い、超高速分光で擬ギャップと超伝導の超高速デカップリングを観測。圧力下での擬ギャップ消失と超伝導の進化を追跡し、両者の競合・協調関係に新知見をもたらした。

圧力かけたら擬ギャップ温度上がるのおもろいな
擬ギャップサイズと擬ギャップ温度が相関してないのも意味わからんな


Quantifying chirality of phonons
角運動量を持ちキラリティーを示す格子振動「キラルフォノン」に関する新たな定量的枠組みを構築。螺旋偏光依存光学現象として観測されるキラルフォノンのキラリティーを明確に定義・定量化する手法を開発し、過去の実験との比較や将来の材料探索への応用指針を提供した。

Probing lattice fluctuations using solid-state high-harmonic spectroscopy
固体高次高調波分光を用いて格子揺らぎを探索する手法を開発。強レーザー場で駆動された電子-正孔対の超高速ダイナミクスを微視的に解析し、格子揺らぎが高次高調波生成スペクトルに与える影響を明確化。格子-電子相互作用の超高速プローブとして高調波分光の有効性を実証した。

The Reemergence of Selenium Solar Cells
世界最古の光起電力材料であるセレン太陽電池の復活を概観。過去10年で認証効率が歴史的記録5%から大幅に向上し、セレンの光電変換における優れた欠陥耐性・光吸収特性が再評価されている。次世代薄膜太陽電池材料としてのセレンの可能性と今後の課題を系統的にレビューした。

Crystalline topological invariants in quantum many-body systems
結晶対称性から生じるトポロジカル不変量が強相互作用量子系でも定義可能かを検討。多体系における結晶トポロジカル不変量の構築手法を発展させ、単粒子バンド理論を超えた強相関トポロジカル相の識別に向けた枠組みを提供。相互作用効果による不変量の変化についても議論した。

Two-Dimensional Spin-Antiferroelectric Altermagnets with Giant Spin Splitting: From Model to Material Realization
スピン反強誘電体交代磁性体という新概念に基づき、巨大な固有スピン分裂を持つ2次元マルチフェロイック材料を提案。モデルから具体的な材料実現まで系統的に設計し、次世代スピントロニクスデバイスへの応用可能性を示した。電場による磁気状態制御が可能な材料系として注目される。



Electrodynamics of Quantum-Critical Conductors and Superconductors
乱れたNbN・粒状Al薄膜および重フェルミオン化合物CeCoIn₅の低温光学実験を通じて量子臨界電気力学の統一的描像を提示する博士論文。超伝導-絶縁体転移近傍の量子臨界ゆらぎが光学応答に与える影響を体系的に解析し、量子臨界点近傍の普遍的電気力学の理解を深めた。

Surface ferrimagnetic order in RuO2 film
典型的交代磁性体候補RuO₂の磁性を精密に測定。RuO₂はバルクでは非磁性であるが、薄膜表面に自発的な強磁性秩序(フェリ磁性秩序)が存在することを初めて実証。表面磁性の起源と体積磁性の有無についての長年の論争に決定的な実験的知見をもたらした。

ついに解決したかー

Half-quantized anomalous Hall conductance in topological insulator/ferromagnet van der Waals heterostructures
トポロジカル絶縁体/強磁性体ファンデルワールスヘテロ構造における半整数量子化異常ホール伝導度を実現。この現象は(2+1)次元量子場理論のパリティアノマリーの凝縮系実現であり、長年の理論的挑戦に応えるもの。量子化の精度と安定性を詳細に検証し、トポロジカル量子デバイスへの応用可能性を示した。

Dynamical Regimes of Discrete Diffusion Models
画像などの高次元データを生成する拡散モデルにおける離散版の後向きダイナミクスを解析。最近の研究が示す後向きダイナミクスの相転移的な振る舞いを離散拡散モデルに拡張し、生成プロセスの動的状態を分類。離散拡散モデルの性能と効率に関する理論的理解を深め、改良に向けた知見を提供した。

Microscopic mechanism for resonant light-enhanced pair correlations in K$_3$C$_{60}$
K₃C₆₀において10 THz近傍のポンプ周波数で光誘起超伝導様光学応答が約2桁増強される実験を微視的に説明。フラーレン分子の内部振動モードと電子-フォノン結合の共鳴的相互作用により、対相関が非平衡的に増強されるメカニズムを提示。光制御超伝導の物理機構を明確化した。

Topological charge of fermions and Landau theory of Fermi liquid
フェルミ液体においてフェルミ面がトポロジカルに安定であることがLandau理論の適用可能性の起源であることを論じる。フェルミオンのトポロジカル電荷を定義し、フェルミ面の安定性がLandau理論の有効性を保証する仕組みを体系化。フェルミ液体理論の根本的な幾何学的・トポロジカル的基盤を明確にした。

GPU acceleration of plane-wave density functional theory calculations in Abinit
大規模電子構造計算コードAbinitの平面波DFT計算をGPUに移植した成果を報告。電子波動関数計算における行列演算・フーリエ変換等の計算ボトルネックをGPUで加速し、大幅な性能向上を達成。次世代スーパーコンピュータへの対応と大規模材料シミュレーションの高速化を実現した。

Tensor-Network Population Annealing
テンソルネットワーク(TN)初期化と集団アニーリング(PA)を組み合わせたハイブリッドサンプリング手法TNPA(テンソルネットワーク集団アニーリング)を提案。2次元イジングモデルへの適用により、TNによる良質な初期配置がPAの収束性を大幅に改善することを実証した。複雑な統計力学系の高効率サンプリングに有望な手法を確立した。

Magnetic Order of Dresselhaus-type Antiferromagnet EuIr$_4$In$_2$Ge$_4$ Studied by Single Crystal Neutron Diffraction
Dresselhausタイプの非中心対称正方晶構造を持つEuIr₄In₂Ge₄の磁気秩序を単結晶中性子回折で解明。二つの相補的な中性子回折実験により磁気構造を精密決定し、非中心対称構造と反強磁性秩序の関係を明確化。Dresselhaus型反強磁性体における磁気異方性と磁気構造の相関を議論した。

Multiplexed cryo-CMOS control of an isolated double quantum dot
スケーラブルなスピン量子コンピューティングに向け、多重化cryo-CMOSアーキテクチャで分離二重量子ドットを制御することに成功。配線複雑性と熱負荷を最小化しながら多数の量子ドットを精密制御する手法を実証。低温CMOS回路と量子デバイスの集積化における重要なマイルストーンを達成した。

Ultrafast ghost Hall states in a 2d altermagnet
スピン・バレー自由度が光学的に活性な2次元交代磁性体において、超高速光励起により「ゴーストホール状態」が生成されることを理論的に予測。非平衡ダイナミクスで現れる新しいホール状態の物理と観測可能性を議論し、超高速スピントロニクス・バレートロニクスへの応用可能性を示した。



Revealing Dislocation Interactions Controlling Mechanical Properties of Metals
金属の塑性変形中に線欠陥(転位)が増殖・移動することで材料が変形しつつ強化される微視的機構を解明。転位間相互作用を直接観察・解析し、加工硬化や延性を支配するメカニズムを明確化。材料強度設計のための転位工学的知見を提供した。

Field-driven triggering of self-induced Floquet magnons in a magnetic vortex
磁気渦状態の磁気トンネル接合(MTJ)のマイクロ波分光を用いて、Floquetマグノンの実験的制御に成功。自己誘起FloketサイドバンドがRF磁場印加によりトリガーされることを観測し、磁気渦を用いた新しいマイクロ波制御Floquet磁気子の生成・制御手法を確立した。

Giant Domain-Wall Hall Magnetoresistance in Magnetic Topological Semimetal
磁気トポロジカル半金属において巨大な磁区壁ホール磁気抵抗効果を発見。巨大異常ホール効果・キラルホール効果・反対称磁気抵抗に続く新しい磁気輸送現象として、磁区壁がホール輸送に与える影響を実験・理論の両面から解明。磁気ドメイン工学を用いたトポロジカルデバイス設計指針を提示した。

Inverse engineering of cooling protocols: from normal behavior to Mpemba effects
熱い物体が冷たい物体より先に凍るMpemba効果を含む冷却プロトコルを逆エンジニアリング手法で設計。初期温度から所望の冷却経路を逆算する理論的枠組みを構築し、通常冷却からMpemba的加速冷却まで任意の熱履歴を実現するプロトコルを導出した。非平衡熱力学的制御の新展開を示す。

Berry curvature and field-induced intrinsic anomalous Hall effect in an antiferromagnet FeTe
凝縮系物理に遍在するベリー曲率が磁性材料の固有異常ホール効果(AHE)の主要起源であることをFeTe反強磁性体で実証。磁場印加により誘起される固有AHEをベリー曲率で定量的に説明し、スピントロニクスで重要な役割を果たすベリー曲率の実験的証明例を提供した。

FeTeを反強磁性体として扱ってよいのだろうか?反強磁性は不純物のFe由来で、PureなFeTeは超伝導体という話もあるが。。。

Quasi-linear `non-metallic' resistivity in the distorted-kagome metal CrPdAs
歪みカゴメ格子化合物CrPdAsの単結晶を育成・評価。Tsg〜60 Kのスピングラス挙動と準線形な「非金属的」抵抗率を示すことを発見。カゴメ格子固有のフラストレーションに起因する新しい輸送特性を解明し、幾何学的フラストレーション系における磁性と輸送の相関を議論した。

FeCrAsと似た感じか

Step-Edge Anomaly in Topological Metals
トポロジカル物質のバルク-境界対応が保証する異常境界状態を、2次元チャーン絶縁体のステップエッジで発見。ステップエッジ(段差)が一次元キラル状態の終端として機能し、新しいゼロ次元的異常状態を生成することを示した。トポロジカル金属における段差欠陥の輸送への影響を解明した。

Strongly correlated model of acousticlike plasmons persisting across the phase diagram of cuprate superconductors
層状2次元電子系は光学的プラズモンと音響的プラズモンの両方を示す。共鳴非弾性X線散乱(RIXS)で層状銅酸化物La₂₋ₓSrₓCuOₓのブリュアンゾーン中心近傍の音響的プラズモンを系統観測し、強相関効果を含む理論モデルで相図全体にわたって安定に存在することを説明した。

論文自体は既存の実験結果を使った理論論文か


-2026/4/13---
Floquet Engineering of a Quasiequilibrium Superradiant Phase Transition in Landau Polaritons
Floquet駆動によりランダウポラリトン系で超放射相転移(SRPT)を実現する理論研究。ACの磁場変調がサイクロトロン周波数と光物質結合強度を変化させ、反磁性項を変えずにDC結合項を生成することで、光子凝縮とランダウ準位分極を特徴とする超放射相へ系を駆動できることを示した。

Mesoscopic transport in a Chern mosaic
異なるChern数を持つドメインが規則的に並ぶChernモザイクにおけるメゾスコピック電子輸送を解析。モアレヘテロ構造を想定例として、ゼロ温度・磁場ゼロでの各種ドメイン壁ネットワーク配置の抵抗を計算し、縦方向・横方向(ホール)応答で量子抵抗の整数または分数倍が現れることを示した。

Fluctuation engineering in cavity quantum materials
キャビティ量子材料において電磁ゆらぎをテーラリングすることで相境界をシフトさせ、量子秩序を安定化・抑制できることを論じるレビュー。真空および熱スペクトルの設計ツールボックスと最近の成果を整理し、超伝導・磁性・モアレ・トポロジカルプラットフォームでの平衡および非平衡制御の展望を示す。

An Algorithm for Fast Assembling Large-Scale Defect-Free Atom Arrays
グラフニューラルネットワークと修正オークションデコーダを組み合わせた経路計画モジュールと、位相・プロファイル対応Gerchberg-Saxtonアルゴリズムによるポテンシャル生成モジュールを統合し、10^4量子ビット規模の欠陥なし原子配列を、閉じ込め原子の真空寿命より十分短い時間でアセンブルする統一フレームワークを提案。

Bulk-dissociated topological bands without spin-orbit coupling in hetero-dimensional superconducting metamaterials
磁気吸着原子を持つ正方形超伝導ネットワークを理論研究。スピン軌道相互作用なしにYu-Shiba-Rusinov束縛状態集合体が弱トポロジカル超伝導相を形成し、フェルミエネルギー調整によりエッジ状態バンドがバルクから解離するバルク解離TSC相へ遷移することを示した。

A metallic CrS$_2$ phase bridging the gap between two- and three-dimensional dichalcogenides
高圧合成によりCrS₂の新相をナノロッド単結晶として作製。電子線回折トモグラフィーにより1T型CrS₂層と辺共有CrS₆八面体鎖からなるラダー型構造を決定。DFT計算で金属的挙動を予測し、電気抵抗測定でも確認。構造中の開放チャネルがイオン伝導に適している可能性を示唆。

Topological invariant of periodic many body wavefunction from charge pumping simulation
ニューラルネットワーク波動関数を用いたトポロジカル不変量の決定に、フラックス挿入に対する分極応答を監視する電荷ポンピングシミュレーションを導入する手法を提案。アベリアン分数チャーン絶縁体のチャーン数を精度よく抽出し、異常複合フェルミ液体状態の初のニューラルネットワーク波動関数による同定にも成功。

Annealing-induced grain coarsening and voltage kinks in superconducting NbRe films
アニールにより結晶粒が約2 nmから8 nmに粗大化した20 nm厚NbRe薄膜を研究。電流-電圧特性に複数の電圧キンクが出現することを実験・時間依存Ginzburg-Landauシミュレーションで確認し、常伝導ドメインの核形成・成長に帰属。離散抵抗スイッチングやセンシングへの応用可能性を示唆。

Optical spin defect pairs in cubic boron nitride
六方晶BN(hBN)で観測された電荷移動機構に基づく光学スピン対のODMR特性が、立方晶BN(cBN)でも同様に現れることを報告。サブミクロンcBN粒子からの単一粒子ODMRを実現し、hBNで確認された全ての特徴的性質が保存されていることを示した。幅広い材料でのODMRの普遍性を確認し量子センシング応用への道を開いた。

Giant resonant nonlinear THz valley Hall effect in 2D Dirac semiconductors
反転対称性の破れた2D半導体において、THz電場と静磁場を交差印加することで非線形バレーホール応答に巨大サイクロトロン共鳴が発生することを予測。ボルツマン輸送方程式から鋭い極性切替サイクロトロンピークとD3h結晶対称性に支配された偏光応答を導出し、バレートロニクスおよびTHz光電子デバイスへの応用を示唆。

Textiles: from twisted yarn to topology and mechanics
織物を複雑な機械的メタマテリアルとして凝縮系物理の観点から論じるレビュー。紡績糸の力学、織物・編み物の対称性とトポロジーを増厚トーラス上のノット・リンクとして特徴づけ、糸レベルの幾何学・散逸機構・欠陥構造を通じた布地の力学と幾何学的挙動を整理する。



Nonmonotonic Evolution of the Superconducting Transition Temperature and Robust Multigap Extended s-wave + s-wave Pairing in Zn-Substituted FeSe Single Crystals
FeSeにZnをドープしたFe₁₋ₓZnₓSe単結晶を系統的に研究。TcがZnドープ濃度に対し非単調な依存性を示し、単純な対破壊だけでは説明できないことを示した。比熱の低温測定では等方的s波ギャップと異方的拡張s波ギャップからなる2ギャップシナリオが全組成で成立し、マルチバンド超伝導の頑健性を実証。



The hidden ferroelectric chiral ground state of silver niobate
第一原理計算によりニオブ酸銀(AgNbO₃)のR3対称性を持つ菱面体強誘電相が熱力学的基底状態であることを発見。この相は強誘電性と酸素八面体の面内回転の結合によりフェリカイラル構造を持ち、水晶に匹敵する自然光学活性を示す。動力学的制限により実験観測が阻まれている可能性があり、構造論争に新展開をもたらす。

Many-body dynamical localization in Fock space
周期駆動を受けるインタラクティブな2モードボゾン系のFock空間における多体動的局在(MBDL)を研究。古典的カオス拡散に対して量子干渉効果が輸送を強く抑制し、アンダーソン局在との類比でFock空間での局在を特徴付けた。局在長のスケーリングを解析し離散時間結晶との関連を明らかにした。

Experimental Verification of a Universal Operator Growth Hypothesis
F¹⁹核磁気共鳴の自由誘導減衰データを用いてParkerらが提唱した普遍的演算子成長仮説を実験的に検証。3つの結晶配向で成長パラメータαを算出し、[100]軸平行磁場でα=3.161×10⁴ sec⁻¹を得た。FIDの解析接続に分岐点型特異点が存在することを初めて実験的に示した。

Unifying hydrodynamic theory for motility-regulated active matter: from single particles to interacting polymers
空間調整された運動性を持つスカラーアクティブ物質に対して閉じた流体力学を導出。巨視的スケールでは方向の自己相関テンソルのみが寄与し、広いクラスの運動性調整アクティブ系の等価性を確立。クオラムセンシングアクティブポリマーで、密相が高い活性を示すアンチMIPSと呼ぶ新型運動誘起相分離を予測。

Pressure-Induced Superconducting-like Transition in the $\it d$-wave Altermagnet Candidate CsV$_2$Se$_2$O
d波交代磁性候補CsV₂Se₂O(CVSO)の高圧下相図を実験・理論両面で研究。常圧では約100Kに密度波的異常を持つ弱絶縁体であり、加圧により密度波特徴が抑制されてストレンジメタル的輸送と約3K以下での超伝導的抵抗降下が出現。銅酸化物や二ッケル酸塩など非従来型超伝導体と類似した圧力誘起相図を示す。

これは流石に・・・




Probing Electrostatic Disorder via g-Tensor Geometry
半導体ホールスピン量子ビットの静電障害(2準位揺らぎ体)に対する応答がg-テンソルの異方性に依存することを解析。選択したg-テンソル成分をベリー位相蓄積で分離する読み出しプロトコルを提案し、数十マイクロ秒のプロトコル時間でオーダー1の信号対雑音比を見積もった。量子フィッシャー情報から最適磁場方向と閉じ込め条件を特定。

High-temperature superconductivity in Nd$_{0.85}$Sr$_{0.15}$NiO$_2$ membranes under pressure
自立型Nd₀.₈₅Sr₀.₁₅NiO₂薄膜メンブレンをダイヤモンドアンビルセルに組み込む手法を開発し高圧下でTcを測定。約90GPaまでTcが線形に上昇(0.65 K/GPa)し、液体窒素温度付近での超伝導転移の兆候が観測された。ニッケル酸塩超伝導体の対形成強度が驚くほど高いスケールまで増強できることを示した。

夢がある。400GPaくらいあれば室温超伝導や!


Machine Learning Phase Field Reconstruction in a Bose-Einstein Condensate
BEC実験の密度場のみから位相場を再構成するためにU-Netベースの深層学習モデルと古典的コンピュータビジョン後処理を組み合わせる手法を提案。射影Gross-Pitaevskii方程式シミュレーションで得た熱状態スナップショットで学習し、位相場の絶対勾配値の推定と渦の位置・電荷(渦・反渦の区別)を高精度で実現。

$\mathrm{U}(2)$ Chern-Simons-Ginzburg-Landau Theory of Fractional Quantum Hall Hierarchies
U(2)チャーン-サイモンズ-ギンズブルグ-ランダウ理論をアベリアンおよび非アベリアン分数量子ホール階層に構築。半填充Pfaffian型親状態上のアベリアン階層とアベリアン状態からの非アベリアン階層を統一的に扱い、全充填率を再現しトポロジカル秩序を一意に決定。Read-Rezayiシーケンスとその粒子-ホール共役を生成する対称性を同定。

-2026/4/10---
K2Co2(TeO3)3 * 2.5 H2O : A mineral-inspired pseudo-honeycomb cobalt dimer antiferromagnet
ハイドロフラックス合成で得られたゼーマナイト型反強磁性体K₂Co₂(TeO₃)₃·2.5H₂Oを報告。三角ダイマーとハニカム構造要素を兼ね備え、7.6K以下で長距離反強磁性秩序を示す。中性子回折とμSR測定から秩序モーメントは擬ハニカム面内に集中し、テルル酸塩基を介した反強磁性相互作用が面内秩序を安定化することを明らかにした。

Classification of magnon thermal Hall systems based on U(1) to non-Abelian gauge fields
反強磁性絶縁体が複数の磁気サブラティスを持つ場合、マグノンバンド構造に非アーベルSU(N)ゲージ場が自然に生じることを示した。このゲージ場の非可換性がベリー曲率の相殺を防ぎ、熱ホール応答を保証する機構となる。120°反強磁性体にDM相互作用を加えた系がSU(3)プラットフォームの最小実現例となることを実証し、交替磁性体を含む多様な磁性材料を分類する統一指針を提供した。

Rhythm as an ordered phase of sound: how musical meter emerges in a statistical mechanical model
音楽リズムと拍子を統計力学の枠組みで記述するモデルを開発した。繰り返しパターンを好む心理的傾向と多様性への欲求のトレードオフを有効自由エネルギーとして定式化し、大正準アンサンブルの平均場近似で無秩序なイベントから音楽的リズムへの相転移を再現した。バッハ作品のデータセットとの比較で良好な定量的一致が得られ、音楽リズムの新たな解析・生成手法としての可能性を示した。

Phonon-driven decoherence of high-harmonic generation in the solid-state
超純粋シリコンにおける固体高調波発生(HHG)の温度依存性を広温度域で測定した結果、温度低下とともに高調波収率が顕著に増大することを発見した。格子のランダム変位で有限温度を模擬した1次元原子鎖モデルのシミュレーションが実験の変化量を再現し、熱的格子乱れが電子-正孔デコヒーレンスを増強して高調波放射を抑制するという描像を確立した。フォノンが固体HHGの重要なデコヒーレンス源であることを初めて直接実証した。

Impact of charge transition levels on grain boundary properties in acceptor doped oxide ceramics: A phase-field study
電荷遷移準位(CTL)を陽に組み込んだ欠陥化学整合フェーズフィールドモデルを提案し、Fe添加SrTiO₃の粒界空間電荷層(SCL)の形成・移動を解析した。CTL支配の欠陥化学とSCL内でのCTL誘起電荷状態転換がSCL特性を決定的に左右することを示した。CTL媒介のホール輸送がドーパント拡散より大幅に速く、溶質抵抗と粒界移動速度を変調することを明らかにし、酸化物セラミックス設計に新たな指針を与えた。

Fortuitous Universality of Bose-Kondo Impurities
ファジー球アプローチを用い、(2+1)次元O(3)ウィルソン-フィッシャーCFTに結合したスピン-S不純物(ボーズ近藤問題)を研究した。S=1/2、1、3/2の各ケースで不純物が互いに異なる安定な相互作用共形欠陥固定点へ流れることを大規模数値対角化とDMRGで確認し「偶然的普遍性」と命名した。同一の対称性・アノマリーを持ちながらも異なる赤外固定点を示すこの現象は全スピンSに対して成立すると予想される。

Programmable Dynamic Phase Control of a Quasiperiodic Optical Lattice
準周期光格子のビーム位相をプログラム可能かつ動的に制御する実験スキームを開発した。DC-60 Hzの周波数帯で70 dB超の位相ノイズ抑制を達成し、変調帯域幅350 kHzを実現した。格子の並進・フェイゾン制御を格子反跳速度を超える速度で行えることを実証し、量子準結晶におけるフロケ工学や量子ダイナミクスの直接観察・制御への道を開いた。

Strain continuously rotates the Neel vector in altermagnetic MnTe
交替磁性体MnTe単結晶に歪みを加えながら磁気光学測定を行い、歪みがネールベクトルLを連続的に回転させることを実証した。これはLの磁気点群対称性と関連する物理特性を連続チューニングできることを意味する。また自立結晶中の内在歪みがmmスケールでLをテクスチャとして固定できることも示し、スピントロニクスデバイス設計においてネールベクトル配向を制御可能な自由度として活用する可能性を示した。



Symmetry-guided and AI-accelerated design of intercalated transition metal dichalcogenides for antiferromagnetic spintronics
対称性ガイドとAI加速を組み合わせたフレームワークを導入し、挿入型遷移金属ジカルコゲナイド(iTMD)の100,000超の部分挿入配置を探索した。グラフニューラルネットワークの転移学習(200構造のみ)で35種の交替磁性体と20種のTτ反強磁性体基底状態候補を特定した。d波交替磁性体での高スピン電荷変換効率とTτ反強磁性体での巨大スピンエデルシュタイン感受率によるNéelスピン軌道トルクスイッチングを明らかにし、iTMDをスピントロニクスの汎用プラットフォームとして提案した。

Generative optimal transport via forward-backward HJB matching
多体確率系を無秩序な参照状態から構造化された目標アンサンブルへ最小仕事で輸送する問題を解析した。逆向きの困難なHJB方程式が順向きのHJB方程式と等価であるという時間逆転双対性を確立し、容易にシミュレートできる順向き緩和軌跡上のパス空間自由エネルギー平均として価値関数を算出できることを示した。この枠組みはシュレーディンガーブリッジ理論、確率的最適制御、非平衡統計力学を統一する。

Type-I and Type-II Saddle Points and a Topological Flat Band in a Bi-Pyrochlore Superconductor CsBi2
強スピン軌道結合を持つBiパイロクロア超伝導体CsBi₂のARPES測定と第一原理計算を行い、状態密度を増強する特異な電子構造を発見した。一つはフェルミ準位近傍にp軌道性のトポロジカルフラットバンド、もう一つはタイプI・IIのサドル点とフラットバンドが協調して生む状態密度増強である。三次元系でこれらを同時に実現する新機構を提示した。

Granular Superconductivity in La2PrNi2O7-delta Thin Films
La₂PrNi₂O₇₋δ薄膜で見られる二段抵抗転移の起源を解明した。二種の超伝導粒子相がジョセフソン接合網で結合するグラニュラー超伝導が原因であり、残留抵抗がほぼゼロになる30 K付近でも下段転移が生じることを示した。この二段挙動がゼロ抵抗転移温度(Tc,zero≈10 K)を大幅に下げており、バルク超伝導の実現には酸素均一性の改善が不可欠であることを指摘した。
着実にニッケル酸化物超伝導の試料クオリティを改善する方針を考えてるな

Stochastic Thermodynamics for Autoregressive Generative Models: A Non-Markovian Perspective
Transformer・RNN・Mamba等の自己回帰生成モデルを真の非マルコフ過程として捉え、確率熱力学に基づく一般理論を構築した。指数的なサンプリングコストなしにエントロピー生成量を効率的に推定する方法を提案しGPT-2での実証実験を行った。さらにエントロピー生成が圧縮損失とモデル不一致という情報論的に意味のある項に分解できることを示し、大規模生成モデルの非可逆性を定量化する新たな手法を提供した。
沙川御大の単著だ。

Equivariant Many-body Message Passing Interatomic Potentials for Magnetic Materials
原子磁気モーメントを明示的な自由度として組み込んだ等変メッセージパッシンググラフニューラルネットワーク型機械学習ポテンシャルを開発した。非共線近似を超えた磁気相互作用を学習しスピン軌道結合も取り込んでDFT近傍の精度を少量データで達成する。構造変態、有限温度磁気現象、強スピン軌道結合材料のスクリーニングへの応用を実証し、複雑磁性材料のハイスループット探索の実用的基盤を確立した。

FlowEqProp: Training Flow Matching Generative Models with Gradient Equilibrium Propagation
均衡伝播(EP)をエネルギー極小ではなくエネルギー勾配の学習へ拡張するGradEP機構を提案した。すべての変数(可視変数含む)を発展させるスプリングポテンシャルを導入し、均衡変位に速度場を符号化する。これをフローマッチング生成モデルに適用したFlowEqPropは、バックプロパゲーション不要で手書き数字データセット上で全10クラスのサンプルを生成し、ニューロモルフィックハードウェアとの親和性も示した。

Giant photostriction in lead-free ferroelectric stemming from photo-excited thermalized carriers
鉛フリー強誘電体薄膜において1%に達する巨大光誘起変形(光歪み)を実験的に実証した。これは強誘電体薄膜で測定された最大の光誘起変形である。バルク光起電力効果(熱化前キャリア起因)が主因と長らく考えられてきたが、実験結果は熱化した光励起キャリアの寄与が支配的であることを示唆し、強誘電体における光誘起変形の支配的微視的機構を再考する必要性を提示した。

Odd-parity Magnetism from the Generalized Bloch Theorem
螺旋磁性体における奇パリティ磁性(電子スピンの期待値が結晶運動量で奇数)を、一般化ブロッホ定理を用いてプリミティブ単位胞で記述する理論的枠組みを開発した。螺旋ピッチが格子と公約でない場合も逆空間でのダウンフォールディングで関連物理量を算出できる。MnI₂・NiI₂(タイプII多強誘電体)とMnTe₂(螺旋磁性金属)に適用し、スピン分裂の大きさが軌道のp軌道性に依存することを明らかにした。

Modern Approach to Orbital Hall Effect Based on Wannier Picture of Solids
軌道磁化の現代的理論に基づくワニエ関数基底を用いて、軌道角運動量(OAM)演算子を定式化し軌道ホール伝導率(OHC)を計算する新手法を提案した。従来の原子中心近似では局所寄与のみを捉えていたが、本手法は局所・遍歴両成分を取り込む。第一原理計算により非局所効果が従来近似に対して有意な補正をOHCに与えることを実材料で実証し、複雑な材料における軌道効果の精密評価を可能にした。

2D Ferroelectric Ruddlesden-Popper Perovskites: an Emerging Fully Electronically Controllable Shift Current and Persistent Spin Helix
C₂ᵥ対称ルドルスデン-ポッパー型強誘電ペロブスカイト三種について第一原理計算とワイル点群対称性解析を組み合わせ、シフト電流と永続スピンテクスチャ(PST)を系統調査した。鉛-ヨウ化物フレームワークは従来の強誘電体酸化物と同等かそれ以上のシフト電流(最大69.16 μA/V²)を示し、強誘電性・シフト電流・PSTの相乗効果が光電流方向とスピン配置の不揮発的電気制御を可能にすることを示した。

Valley-controlled many-body exciton interactions in monolayer WSe2 phototransistors
単層WSe₂フォトトランジスタにおいて偏光分解パルスレーザー光電流分光を用い、バレー選択励起による多体エキシトン相互作用の全光学的制御を実証した。円偏光励起が単一谷にエキシトンを集中させ、線形励起と比べてサブ線形光電流スケーリングが2倍増大する谷依存非線形応答を観察した。谷間交換とエキシトン-エキシトン消滅を組み込んだ微視的モデルが実験を再現し、谷自由度が多体励起子効果の全光学制御パラメータとなることを示した。

Three-Dimensional Electronic Structures in Superconducting Ruddlesden-Popper Bilayer Nickelate Films
超伝導ルドルスデン-ポッパー型二層ニッケル酸塩薄膜(La,Pr,Sm)₃Ni₂O₇を光子エネルギー可変ARPESで三次元電子バンド構造を解析した。d_{x²-y²}支配バンドが準2D的であるのに対しd_{z²}支配バンドは有限のkz分散を持つ軌道依存次元性を明らかにした。d_{z²}由来バンド上で超伝導ギャップΔ≈18 meV(2Δ/k_BT_c≈8、弱結合BCS限界を超える)を同定し、ニッケル酸塩超伝導においてd_{z²}軌道と電子相関が重要な役割を担うことを示した。

ニッケル酸化物薄膜高温超伝導体のARPESだ。超伝導ギャップも見えてるねんな



Revealing the nature of the charge density wave order of ErTe3 via Raman scattering under anisotropic strain
異方性歪み下の偏光分解ラマン散乱によりErTe₃の電荷密度波(CDW)秩序パラメータの性質を調査した。CDW振幅モードが鏡映対称性の破れを追跡できることを示し、歪みと温度に対して二種の鏡映対称性破れが連動して変化することから最近提案されたフェロ軸多成分秩序を否定した。主結晶軸から傾いた波ベクトルを持つ単一成分CDW秩序パラメータがラマンスペクトルの観察を再現することを実証した。

-2026/4/9---
Cohesion-induced hysteresis and breakdown of marginal stability in jammed granular materials
離散要素シミュレーションと有効媒質理論を用いて、粘着性粒子のせん断弾性率を解析。圧縮・減圧サイクルで顕著なヒステリシスが生じることを発見した。純粋な反発粒子ではヒステリシスが消えるのに対し、粘着粒子では圧力が一意的な状態変数にならないため持続する。引力相互作用は周辺安定性を破り、過剰な剛性を生み出すことをスケーリング則と数値計算で定量的に実証した。

DYNAMITE: A high-performance framework for solving Dynamical Mean-Field Equations
複雑なエネルギー地形を持つ系の動力学を解析するための高性能フレームワーク「DYNAMITE」を提案。無秩序平均場モデルの動力学平均場方程式(DMFE)を数値的に解くツールを開発し、物理・経済・生物・計算機科学に広く適用可能な基盤を提供する。
名前がイカしてるな

Crystallization in the Fractional Quantum Hall Regime with Disorder-Aware Neural Quantum States
無秩序を考慮したニューラル量子状態を用い、ν=2/3近傍で観測されるリエントラント整数量子ホール効果を自然に説明する無秩序ピン止めホールウィグナー結晶の微視的実証を初めて達成。分数チャーン絶縁体における類似現象との対応も明らかにした。

Topochemically-engineered coexistence of charge and spin orders in intercalated endotaxial heterostructures
ナノスケールの準安定インターカレートヘテロ構造により、通常は競合して共存しない電荷秩序とスピン秩序の希少な共存を実現。トポケミカル工学を用いて多機能量子材料への新たな経路を示した。

Extensive Spatio-Temporal Chaos in Non-reciprocal Flocking
非相反的相互作用を持つアクティブマター系で、内因的キラリティなしに集団振動状態が生じることを示す。二種Vicsekモデルを用いた典型的な非相反フロッキングモデルにおいて、広範な時空間カオスの存在を明らかにした。

Floquet X-Ray Scattering as a Probe of Hidden Electronic Orders
FloquetX線散乱の理論的枠組みを構築。Floquet理論と超短コアホール寿命展開を組み合わせ、共鳴非弾性X線散乱(RIXS)演算子のFloquet成分の簡潔な表式を導出。隠れた電子秩序のプローブとしての有効性を示した。

Observation of roton emission from a quantized vortex
量子流体における乱流のエネルギー散逸機構を実験的に解明。量子化渦からのロトン放出を初めて直接観測し、零温度極限での乱流エネルギー散逸の微視的メカニズムを明らかにした。巨視的流れから個別渦コアに至る広い空間スケールをカバーする成果。

Investigating the intrinsic anomalous Hall effect in MnPt3 topological semimetal
立方晶Cu3Au型XPt3族(X=V, Cr, Mn)はフェルミ面近傍の反交差ギャップノーダルラインによる大きなベリー曲率を特徴とするトポロジカル半金属。MnPt3について固有異常ホール効果を詳細に調べ、CrPt3との比較から磁気的性質との関係を解明した。

Magnon harmonic generation in antiferromagnets: Dynamical symmetry enriched by symmetry breaking
強度THzレーザーを用いた反強磁性体における非線形スピンダイナミクスを数値・理論的に解析。マグノン高調波発生のメカニズムを対称性の破れと動的対称性の観点から解明し、THz領域の素励起マグノンを直接励起することで新たな非線形光学現象を明らかにした。

Directional Andreev-Reflection Signatures of Inter-Orbital Pairing in Sr2RuO4
準二次元系の非従来型超伝導において、面内端ではアンドレーエフ束縛状態が現れる一方、面直方向は完全ギャップとなる方向異方性が知られる。Sr2RuO4の軌道間ペアリングを仮定した場合の方向依存アンドレーエフ反射シグネチャを理論的に予測した。

Nonlinear phononics in LaFeAsO: Optical control of the crystal structure toward possible enhancement of superconductivity
非線形フォノニクスを鉄系超伝導体LaFeAsOに適用し、光誘起フォノン励起による結晶構造制御を研究。超伝導を増強する理想的な結晶構造への光学制御の可能性をシミュレーションで示し、非平衡超伝導増強への新しい経路を提案した。

Volume Collapse Without a Structural Transition in Shock-Compressed FeO
レーザー駆動衝撃圧縮下のFeOをX線回折とエミッション分光で研究。31〜199 GPaの圧力範囲でB1(岩塩型)構造が融解境界まで維持されることを確認。静的圧縮結果と体積が概ね一致しつつも、構造相転移を伴わない体積崩壊を報告した。

Magnetic-field switching of exciton-magnon coupling in LiNiPO4
反強磁性体における励起子–マグノン遷移は励起的・磁気的励起の結合を示す光学的指紋。LiNiPO4において外部磁場によるエキシトン–マグノン結合のスイッチングを実験的に実証し、温度・磁場依存性を詳細に報告した。

Proximate quantum spin liquid state in the frustrated HoInCu4 metal
fcc格子金属化合物HoCdCu4とHoInCu4のμSR測定を比較研究。TN≈0.76 KのHoInCu4でフラストレートした磁気基底状態を解明し、量子スピン液体に近接した状態を微視的に実証。fcc格子における幾何学的フラストレーションの役割を明らかにした。

Between Mott and cluster Mott: spin-orbit entangled dimer singlets in Ba3CeRu2O9
六方晶ルテン酸塩Ba3MRu2O9は構造的ダイマーを持ち、フント結合・三方晶場分裂・a1gおよびegπ軌道のホッピングが拮抗するデリケートなバランスを有する。Ba3CeRu2O9のスピン軌道絡み合ったダイマーシングレット基底状態を解明した。

Excitonic Mott transition without population inversion
半導体の高密度光学応答を支配する励起子モット転移(EMT)は従来、反転分布の開始と光学利得の出現と結びつけられてきた。本研究ではEMTが反転分布なしに生じることを実証し、光電子デバイスの基本限界に関する新知見を提供した。

A Practical Introduction to Tensor Network Renormalization with TNRKit.jl
2次元・3次元の古典統計モデルおよびユークリッド格子場理論のテンソルネットワーク繰り込み(TNR)向けオープンソースJuliaパッケージTNRKit.jlを紹介。TensorKit.jl上に構築され、対称性を考慮したテンソル繰り込みの実用的な枠組みを提供する。

Development of ab initio Hubbard parameter calculation schemes in the k-point sampling real-time TDDFT program in CP2K
CP2KのkポイントサンプリングリアルタイムTDDFTプログラムにab initioハバードパラメータ計算スキームを実装。エネルギー依存ハバードパラメータの新たな線形応答ベース計算スキームを提案し、最小追跡線形応答法を拡張した。

Tensor-network simulation of quantum transport in many-quantum-dot systems
量子ドット・分子スケールデバイスの動作を支える相関ナノスケール系の輸送現象について、大規模開放量子系の正確なシミュレーションが課題であった。テンソルネットワーク法がこのスケーリング障壁を突破する有望な手法として、多量子ドット系への適用を示した。

Microscopic evidence of spin-driven multiferroicity and topological spin textures in monolayer NiI2
タイプII多強磁性体では非共線スピンテクスチャが電気分極を誘起し強い磁気電気結合が生じる。単層NiI2においてスピン駆動マルチフェロイック性の微視的証拠を実証し、局所スピンと電気分極の相互作用およびトポロジカルスピンテクスチャを解明した。

Influence of the Ortho-II superstructure in the YBa2Cu3O7-δ Orthorhombic phase after annealing
実験結果に基づき、δ≈0のYBa2Cu3O7-δ(YBCO)の斜方晶相における酸素秩序形成にOrtho-II超格子構造中の酸素秩序が与える影響を提案。等温酸素化プロセスとアニーリング後の構造変化を詳細に議論した。

Topological Defects in Amorphous Solids
結晶材料の機械的破壊・イオン輸送・2次元融解を理解する上で重要なトポロジカル欠陥の概念を、明確な基準格子を持たないガラスなどの無秩序材料に拡張。非晶質固体におけるトポロジカル欠陥の定義と役割を明らかにした。

Alterelectricity: Electrical Analogue of Altermagnetism
交代磁性の電気的類似体「交代誘電性」を提案。2つの切り替え可能な状態が交互バンド構造を持ち、非反転対称性で結ばれた副格子選択的構造変化から生じる。新たなマルチステート強誘電体の設計原理として期待される。



Photoexcited Hole States at the SrTiO3(001) Surface Imaged with Noncontact AFM
イオン格子における過剰電荷の挙動(ポーラロン形成・欠陥でのトラップ)はエレクトロニクス・光学・光電変換・触媒に影響する。SrTiO3(001)表面の光励起ホール状態を非接触AFMで直接イメージングし、表面バルク型終端での振る舞いを解明した。

Magnetic order and excitations in the magnetically intercalated van der Waals material Cr1/4NbSe2
三角格子磁性体Cr1/4NbSe2において、磁性Cr3+イオンがNbSe2 vdW層間に三角格子を形成。非偏極・偏極中性子散乱実験によりc軸方向に積層した構造の磁気基底状態と励起スペクトルを明らかにした。

Revisiting quadratic band crossing: from interaction-driven instability to intrinsic topology
高温での頑健な量子異常ホール(QAH)相の実現は凝縮系物理の中心的課題。二次バンド交差点(QBCP)はQAH状態への有望な経路だが、既存の提案は理想化モデルに限られていた。相互作用駆動不安定性から固有トポロジーまでを再検討し新たな設計指針を示す。

Observation of the Ferromagnetic Kondo Effect
従来のフェルミ液体パラダイムを超えた量子基底状態の探求において、強磁性近藤効果は特に興味深い例。非対称的に自由なスピンが奇異な非フェルミ液体的振る舞いをもたらすこのエキゾチックな近藤効果を実験的に初めて観測した。



In-situ Observation of Magnetostriction Crossover in a Strongly Dipolar Two-Dimensional Bose Gas
強い長距離双極子相互作用を持つ気体の特徴である磁気歪みを二次元ボース気体でin-situ観測。強異方性超流体相から等方的な常温相への磁気歪みクロスオーバーを実証し、双極子気体の空間変形の直接観測に成功した。

Excitons in WSe2 time-resolved ARPES: particle or oscillation?
典型的な遷移金属ダイカルコゲナイドWSe2の時間分解ARPESスペクトルを解析。Kバレーギャップ内の過渡信号が~30 fsの超高速タイムスケールでΣ谷に散乱する現象を観測し、励起子が粒子か振動かという根本的な問いに迫った。

Magnetoelastic Transport-Path Reconstruction and Giant Magnetotransport Responses in a Two-Dimensional Antiferromagnet
単一磁性材料での不揮発性磁気輸送応答は通常スピン軌道結合に起因するため比較的小さいとされてきた。本研究では二次元反強磁性体において、この予測に反して巨大な不揮発性磁気輸送応答が生じることを示し、磁気弾性的輸送経路再構築メカニズムを解明した。

Atomic-Scale Detection of Néel Vector Switching in the Single-Layer A-type Antiferromagnet Cr2S3-2D
Ir(110)上グラフェン上に成長したCr2S3-2Dを単層Aタイプ反強磁性体として確立。スピン偏極走査トンネル顕微鏡による原子スケールのネールベクトルスイッチング検出を実現し、機能的二次元スピントロニクスへの重要な一歩を示した。

-2026/4/8---
From Ferrimagnetic Insulator to superconducting Luther-Emery Liquid: A DMRG Study of the Two-Leg Lieb Lattice
二脚Liebラダー上のHubbardモデルをDMRGで解析。半充填でフェリ磁性Mott絶縁体基底状態を確認。半充填から離れると有限スピンをもつ金属状態が持続し、充填n_c≈2/3付近の狭い領域でs_xy波対称性のLuther-Emery超伝導相を同定した。

Lattice Field Theory for a network of real neurons
脳・コンピュータインターフェース(BCI)からの神経スパイク記録を解析する格子場理論(LFT)フレームワークを提案。最大エントロピーモデルを時間発展まで含むよう拡張し、自由エネルギー原理の一形態として解釈できることを示した。

H-NESSi: The Hierarchical Non-Equilibrium Systems Simulation package
非平衡グリーン関数理論のKadanoff-Baym方程式を階層的低ランク圧縮で解くオープンソースパッケージH-NESSiを開発。従来法の時間3乗・メモリ2乗スケーリングを大幅に改善し、大規模格子計算を可能にした。OpenMP/MPI並列化もサポートする。

Orbital-driven emergent transport in altermagnets
交代磁性ハミルトニアンを軌道自由度を含む形に拡張し、創発電磁場(EEMF)を導出。格子異方性で制御可能な創発電場と軌道・磁気多極電流を示した。動的格子歪みがある場合でも単純なテクスチャで非ゼロの創発電場が現れることを実証した。

Three-dimensional zigzag correlations in the van der Waals Kitaev magnet RuBr3
van der WaalsキタエフマグネットRuBr3のRu L3端共鳴X線散乱実験。ネール温度T_N以上でもジグザグ相関が持続し、層間方向にスペクトル強度の再分布を観測。Br 4p軌道の広がりによる強化された層間磁気相互作用が三次元ジグザグ相関を安定化させることを示した。

Mpemba Effect in an Expanding Lieb-Liniger Bose gas in a hard wall box
Tonks-Girardeauレジームにある一次元Bose気体が箱型ポテンシャルの急激な拡大後に示すMpemba型効果を調査。基底・励起対称セクターの緩和ダイナミクスが時間的交差を示し、緩和順序の逆転が起こることを確認。可積分系における異常緩和の条件を明らかにした。

Mass generation in graphs
グラフにおける質量生成機構を提案。頂点の次数をスカラー場として扱い、Higgs機構に着想を得たベクトル場との結合を導入。質量ギャップで分離された無質量基底状態と質量を持つ励起が生まれ、最重励起は次数の大きい高密度領域に局在することを示した。

Visualizing the interplay of dual electronic nematicities in kagome superconductors
走査型トンネル顕微鏡でCsV3Sb5の電子ネマティシティを研究。電荷密度波(CDW)関連のネマティック秩序と、バナジウムd軌道のC2歪みに由来する独立したネマティック秩序を分離。後者はCDWが消滅する高ドープ・高温領域でも持続し、2つのネマティック秩序の豊かな相互作用を明らかにした。



A Physics-Informed Chemical Rule for Topological Materials Discovery
組成・軌道・結晶学的記述子を統合した物理情報化学則でトポロジカル材料を高スループット予測。電子充填・空間群対称性・軌道化学環境を明示的に符号化し、多形体の区別が不可能な組成のみ手法の限界を克服。解釈可能な単一スコアで材料のトポロジカル傾向を評価できる。

Robust quantized thermal conductance of Majorana floating edge bands in d-wave superconductors
時間反転対称性を破った二次元超伝導体に現れる浮遊Majoranaエッジバンド(FMEB)を提案・特性評価。量子異常ホール絶縁体とd波超伝導体の近接系で実証。二端子で量子化熱コンダクタンス、四端子配置で半量子化プラトーを示し、キラルN=±2 QAH相と明確に区別できることを確認した。

Indication of Stochastic Photothermal Dynamics around a Topological Defect in a Chiral Magnet
Co9Zn9Mn2キラル磁石にポンプ・プローブLorentz TEM実験を実施。フェムト秒レーザー照射後のヘリカル磁気秩序の回復過程を観察。磁気エッジ転位付近で回復ダイナミクスに顕著な遅延と一時的なコントラストぼけを発見し、トポロジカル欠陥周辺で複数の確率的緩和経路が選択されることを示唆した。



Two-Dimensional Space-Time Groups: Classification and Applications
群コホモロジーを用いて2+1次元時空間群を完全分類し、275種の時空間結晶(うち203種が非シモーフィック)を同定。非シモーフィック時空対称性に起因するカイラル選択的応答則と時空間メタ材料における「水平コーン」構造を予測した。凝縮系・メタ材料の新時空現象探索の基盤となる。

Quantum spin liquid ground state with the evidence of roton-like excitations at elevated temperatures in the triangular-lattice delafossite YbCuSe2
三角格子デラフォサイトYbCuSe2で量子スピン液体(QSL)基底状態を包括的に実証。比熱・μSRにより0.03Kまで磁気秩序なしを確認。μSRはT*≈0.7K以下で動的相分離を検出し、T_H~T_L間でQSL系として初のロトン的励起の証拠を発見した。

Numerically Exact Study of Flat-Band Superconductivity
引力Hubbard相互作用を持つLieb格子でダイアグラムMonte Carloを用いてフラットバンド超伝導を数値厳密に研究。対形成応答が温度低下とともに線形発散し、特性温度T*でlong-range相関へのクロスオーバーが起きることを示した。3バンドが1点で接触する場合にT*が最大となる。

Spin-Phonon Renormalization in CrSBr
軟X線分光によりCrSBrでのスピン・フォノン結合の直接実験的証拠を提供。Cr L端共鳴非弾性X線散乱(RIXS)の温度依存スペクトルから、ゾーン中心光学フォノンが低温反強磁性相でのみ観測されることを確認。室温での消失はスピン・フォノン繰り込み効果で説明される。

Disentangling High Harmonic Generation from Surface and Bulk States of a Topological Insulator
トポロジカル絶縁体Bi2Se3でのHHGを薄膜厚さ依存測定で研究。6nm超薄膜では表面状態のHHGが強化され、50nm膜ではバルク支配となる。準静的THz摂動場で表面・バルク応答を分離し、表面状態のシフトベクトルとBerry曲率がHHGに与える重要な影響を明らかにした。

The HTC-Claw: Automating Discovery through High-Throughput Computational Campaigns
材料探索の高スループット計算プラットフォームHTC-Clawを開発。エージェントベースのフレームワークが高レベル研究目標を並列化可能なタスクに自動分解し、中間結果に基づいて適応的にワークフローを変更するクローズドループ実行エンジンを実現した。ユーザーの意図から最終レポートまでの自動化を達成した。

Ultrafast nonlinear Hall effect in black phosphorus
フェムト秒光パルスによる動的対称性破れを通じて、中心対称性をもつ黒リンで非線形ホール効果(NHE)を実証。アームチェア方向の光偏光に対してのみNHEが発現し、300 fs超持続することを確認。選択的かつ超高速な光電流変換の新可能性を開いた。

Solving the Peierls-Boltzmann transport equation with matrix product states
高次元位相空間をもつPeierls-Boltzmann輸送方程式(PBE)の数値解法として行列積状態(MPS)を導入。散乱事象ベースのMPS構成と無次元化で相関局所性を最大化。シリコン結晶の弾道的~拡散的輸送を解き、従来FVMと比べ計算コストを約1桁削減した。

-2026/4/7---
Grokking as Dimensional Phase Transition in Neural Networks
ニューラルネットワークのグロッキング(記憶から一般化への急激な移行)は、学習ダイナミクスの理解に疑問を投げかけます。8つのモデルスケールにわたる勾配雪崩ダイナミクスの有限サイズスケーリングを通じて、グロッキングは次元相転移であることがわかりました。

Non-reciprocal Ising gauge theory
非相反性と幾何学的フラストレーションにより、多体システムは結晶秩序を回避し、代わりに複雑な液体のような振る舞いを示すことができます。本稿では、それらの相互作用が各要素の総和よりも豊かであり、驚くべき構造的および動的現象につながることを示します。我々の最小モデルでは、イジングゲージ理論の2つのコピーが、重要なことに局所的なℤ 2対称性を保持する方法で非相反的に結合されています。我々は、2つのコピーの結合ウィルソンループ観測量が線形漸近スケーリングを示し、準粒子対の閉じ込め長が非相反的結合の強さによって調整されることを発見しました。

The Bott Metric: A Real-Space Bridge Between Topology and Quantum Metric
ボット指数は、特に並進対称性を持たない系において、量子物質のトポロジーを調査するための不可欠なツールとなっている。プラケット演算子から構成されるボット指数は、振幅情報を破棄しつつ位相情報を保持する。本稿では、この相補的な振幅情報を捉え、系の基礎となる量子計量を測定するボット計量を導入し、発展させる。

Ultrafast Non-Volatile Weyl LuminoMem for Mid-Infrared In-Memory Computing
集積型光電子システムは、電子回路の論理/メモリ密度とフォトニクスの帯域幅を組み合わせることを目指していますが、電子回路とフォトニクス間のインターフェースが非効率的であるため、モノリシックな実現が阻害されています。現在のアーキテクチャは、読み出し回路と変調器を別々に必要とするため、エネルギーとレイテンシにボトルネックが生じ、既存の直接変換方式では、スイッチング速度や不揮発性が損なわれることがよくあります。本稿では、電気記憶と中赤外光発光を単一デバイスに統合した、超高速で不揮発性の光電子メモリ「LuminoMem」について報告します。このデバイスはフローティングゲート構造を採用しており、ワイル半導体であるテルルが電荷トラップ蓄積層と発光媒体の両方の役割を同時に果たす。
イノベーションを感じる

Nonreciprocal current induced by dissipation in time-reversal symmetric systems
本研究では、時間反転対称性を持つ非中心対称結晶における非相反電流応答を研究する。非相反電流は、バンド間過程を通して散逸系に現れることを示す。

Constructing a Quantum Twisting Microscope: Design Insights and Experimental Considerations
本稿では、最近開発された走査型プローブ装置である量子ねじり顕微鏡の構築と試験の詳細について報告する。この装置は、層状材料におけるねじれ角依存の電子測定を可能にするものである。

Design A Family of 2D Nb-Based Multilayer Kagome Semimetals with High Fermi Velocity and Low Thermal Conductivity
アブストバグってて涙

Microwave-to-optical transduction using magnon-exciton coupling in a layered antiferromagnet
マイクロ波周波数量子システムと低損失光リンク間のコヒーレントなインターフェースは、量子ネットワークにとって不可欠です。しかし、既存のマイクロ波-光変換器は、変換効率とノイズ、帯域幅、およびデバイス集積性のトレードオフを伴うことがよくあります。本稿では、層状反強磁性体CrSBrにおけるマグノン励起子結合に基づくコヒーレントなマイクロ波-光変換を実証します。

From Paper to Program: A Multi-Stage LLM-Assisted Workflow for Accelerating Quantum Many-Body Algorithm Development
量子多体理論をスケーラブルなソフトウェアに変換するには、従来、数ヶ月の労力が必要でした。大規模言語モデル(LLM)によるテンソルネットワークアルゴリズムのゼロショット生成は、空間推論エラーやメモリボトルネックのために頻繁に失敗します。私たちは、物理学研究グループを模倣した多段階ワークフローを用いてこの問題を解決します。数学的に厳密なLaTeX仕様を中間設計図として生成することで、コーディングLLMが正確な行列フリー演算を生成するように制約します。

Interaction driven transverse thermal resistivity in a phonon gas
電子のホール応答の振幅は、相互作用を想定せずに理解できます。フォノン熱ホール効果のほとんどの理論も同様に、非相互作用の描像を採用しています。ここでは、このアプローチに異議を唱えます。遷移金属ジカルコゲナイド(TMD)絶縁体であるWS2の研究では、縦方向の熱伝導率κx ​ xと横方向の熱伝導率κx ​ yがほぼ同じ温度でピークに達することがわかりました。それらの比は、他の絶縁体と同様に上限に従います。次に、フォノンガスと分子ガスの横方向の熱輸送を比較します。後者では、分子衝突と印加磁場の競合により分子角運動量の分布が決定されるため、Senftleben-Beenakker効果が発生します。非対角輸送応答は、キラルである必要のない非球形粒子間の相互作用によって生じます。類推的に、フォノンガスにおいては、磁場がフォノン間の相互作用に影響を与え、横方向の熱抵抗率を生み出すが、その大きさは、有限の熱が存在する状況下で原子核のドリフト速度にベリー力を及ぼすことで説明できると我々は主張する。

Temperature evolution of orbital states with successive phase transitions in FeV2O4
強相関物質における軌道状態への直接的な実験的アクセスは、結合した構造相転移と磁気相転移を駆動する上で中心的な役割を担っているにもかかわらず、依然として大きな課題である。電子相関、電子格子結合、相対論的スピン軌道相互作用が同程度のエネルギー尺度で競合するシステムでは、第一原理計算でさえ複数の準安定解が得られることが多く、基底状態の明確な特定が妨げられる。本稿では、FeイオンとVイオンの両方に活性な軌道自由度を持つスピネル酸化物FeV2O4の軌道状態が、最先端のシンクロトロンX線回折に基づく価電子密度(VED)解析とスピン偏極密度汎関数理論計算を組み合わせることによって一意に解明されることを示す。

Cascade of Classical Spin Liquids in a Bilayer Triangular-lattice Antiferromagnet Rb_2Co_2(SeO_3)_3
フラストレーションのあるイジング磁性体では、巨視的な基底状態の縮退を持つ古典的スピン液体(CSL)が、ゼロ磁場における三角格子、カゴメ格子、パイロクロア格子上の系に代表されるように、従来の磁気秩序に抵抗して存在し続けることができる。本稿では、二層三角格子反強磁性体Rb2Co2(SeO3)3において、高磁場下でスピン液体を実現する経路を発見したことを報告する。

Interface and Strain Control of Emergent Weyl Semimetallic Phase in SrNbO3/LaFeO3 Heterostructures
バルク遷移金属酸化物で相関トポロジカル半金属相を実現することは、剛性の格子対称性、相関誘起ギャップ開口、および限られた構造調整可能性のために依然として困難です。しかし、複合酸化物薄膜およびヘテロ構造は、歪み制御および界面設計によって必要な格子対称性を調整することにより、トポロジカル相を安定化するための強力なプラットフォームを提供します。この研究では、SrNbO3 (SNO)/LaFeO3 (LFO) 二層におけるワイル型電子状態の出現とそれに伴うカイラル輸送を実証します。輸送測定により、大きな非飽和MR、非線形ホール応答、および平行電場および磁場 ( 𝐁 ∥ 𝐈 ) 下での縦方向磁気輸送におけるカイラル異常のような特徴など、非自明なトポロジと一致する特徴が明らかになりました。

Topological surface states revealed by the Zeeman effect in superconducting UTe2
非可換統計に従う保護境界モードを持つ固有トポロジカル超伝導体は、量子材料の中でも極めて少数派である。このような相を特徴づける分光学的特徴は、ギャップ内トポロジカル表面状態(TSS)の存在である。しかし、多くの理論的提案にもかかわらず、その明確な実験的同定は未だ実現されていない。本研究では、ベクトル磁場走査トンネル顕微鏡を用いて、スピン三重項超伝導体UTe2におけるTSSの直接的な分光学的証拠を得た。
サンプル改善に伴うスペクトルの変化、渋いな

Two-Channel Allen-Dynes Framework for Superconducting Critical Temperatures: Blind Predictions Across Five Orders of Magnitude and a Quantum-Metric No-Go Result
我々は、超伝導臨界温度を予測するためのフォノン媒介およびスピンゆらぎ媒介ペアリングチャネルを統合する、Allen-Dynesフレームワークの2チャネル拡張を提示する。チャネル1は、材料固有の電子-フォノン結合を用いた標準的なAllen-Dynes式を採用し、チャネル2は、非弾性中性子散乱データから抽出されたスピンゆらぎ結合パラメータを組み込んでいる。従来の超伝導体、MgB2、鉄系pnictide、鉄系カルコゲナイド、重いフェルミオン、銅酸化物、水素化物を含む19種類の材料に対するブラインド予測では、自由パラメータを用いずに、Tc(0.4~250 K)の5桁の範囲でR二乗値0.96を達成した。さらに、量子計量による不適合な結果も示す。Peotta-Torma幾何学的超流動重みは、フラットバンド系には不可欠であるが、ペアリング強度ではなくバンド構造トポロジーと相関するため、Tcの普遍的な予測因子としては機能しない。このフレームワークは、スピンゆらぎチャネルが非従来型超伝導体のTc向上に最も大きく寄与していることを明らかにし、Tcが100Kを超える材料に対する定量的な設計規則を提供する。

Discovery of Quasi One Dimensional Superconductivity in PtPb3Bi
準一次元材料は、次元性の低下によってトポロジカル相と超伝導相が絡み合った状態を安定化させる魅力的なプラットフォームを提供する。本稿では、非自明な電子構造を持つ新しいビスマス系準一次元化合物PtPb3Biにおける超伝導について報告する。この化合物は3.01(1) K以下でII型超伝導を示す。

Collective spin excitations in trilayer nickelate La4Ni3O10
ラドルスデン・ポッパー(RP)ニッケル酸塩は、近年、高温超伝導体の新たなファミリーとして注目を集めている。二層構造のRPニッケル酸塩では、大きな交換結合を持つ磁気励起が観測されており、スピンを介したペアリング機構が支持されている。しかし、三層構造のニッケル酸塩においても同様のスピン相関が維持されるかどうかは不明である。本稿では、La4Ni3O10単結晶のNi Lエッジ共鳴非弾性X線散乱(RIXS)研究の結果を示す。

Multimodal Terahertz Spectroscopy of the Pairing Symmetry and Normal-State Pseudogap in (La,Pr)3Ni2O7 Films
圧縮歪みを受けた (La,Pr)3Ni2O7 薄膜における常圧超伝導の発見により、ペアリング機構の解明に向けた取り組みが強化された。しかし、超伝導秩序パラメーターの対称性や常伝導状態の性質は未だ解明されていない。本稿では、バルクに敏感なテラヘルツ (THz) 時間領域分光法と THz 第三高調波発生を組み合わせることで、これらの問題に対する分光学的知見を提示する。線形 THz 分光法により、(La,Pr)3Ni2O7 薄膜におけるバルク超伝導応答が明らかになり、これは、開始臨界温度 T c onset より低い周波数のスペクトル強度の抑制によって証明される。
渋いな。。。

A Top-Loading Point-Contact Spectroscopy Probe with In-Situ Sample Exchange for Dilution Refrigerators
本稿では、希釈冷凍機を統合した点接触分光法(PCS)システムの設計と実装について報告する。このシステムにより、30 mKまでの低温測定が可能となる。本システムは、極低温圧電駆動ナノポジショナーを備えたニードルアンビル構造を採用し、メソスコピックな点接触をその場で形成する。プローブを効率的に超低温まで冷却し、信頼性の高い測定を実現するための熱固定戦略についても考察する。

Enhanced Kadowaki-Woods Ratio and Weak-Coupling Superconductivity in Noncentrosymmetric YPt2Si2 Single Crystals
非中心対称性RPt2Si2(R=希土類元素)化合物における超伝導は、非従来型超伝導、反強磁性、電荷密度波など、さまざまな基底状態間の競合を探求するための豊かな場を提供します。本稿では、Snフラックス法を用いて、転移温度Tc = 1.67 Kの非中心対称性YPt2Si2超伝導体の単結晶合成に成功したことを報告します。

-2026/4/6---
Mott-Derived Local Moments and Kondo Hybridization in a d-electron Kagome lattice
f電子系における標準的な近藤格子では、局在したf軌道が自然に局所モーメントを提供するのに対し、d電子近藤格子では局所モーメント形成に別のメカニズムが必要となる。しかし、バルク材料におけるd電子近藤格子の研究は、特に局所モーメントの微視的な起源に関して、いまだに決着がついていない。本稿では、二層カゴメ金属CsCr6Sb6におけるこのプロセスの微視的なメカニズムを報告する。このメカニズムでは、強い相関がカゴメフラットバンドのモット分裂を引き起こし、必要な局所モーメントを供給する。STM/STSとARPESを組み合わせることで、高エネルギー相関効果と低温混成の間の分光学的階層を解明する。

Microscopic NMR evidence for successive antiferroelectric and antiferromagnetic order in the van der Waals magnet CuCrP2S6
本稿では、層状ファンデルワールス磁性体CuCrP2S6の包括的な31Pおよび65Cu核磁気共鳴(NMR)研究について報告する。この化合物は、構造および磁気相転移の連続を示す。すなわち、高温常誘電状態、185 K付近の準反強誘電(QAFE)状態、150 K以下の長距離反強誘電(AFE)相、そして最後にT N = 30 K以下の反強磁性(AFM)秩序である。

Observation of anomalous thermal Hall effect in altermagnets
近年、共線磁性体の第3のカテゴリーとして提唱された交代磁性体は、反強磁性体の正味磁化がゼロであることと、強磁性体のスピン分裂という特徴を兼ね備えている。オルター磁性の分光学的証拠は豊富に報告されているものの、強磁性の象徴である異常ホール効果の実験的観測は依然として少ない。本稿では、代表的なオルター磁性体候補であるMnTeとCrSbの2つの物質における熱ホール効果の系統的な測定結果を示す。

SYLの新作だ。ユニバーサル熱ホール効果とは違うのかな?

Superconductivity and fractionalized magnetic excitations in CeCoIn5
d波超伝導体の代表例であるCeCoIn5に関する最近の実験では、その常伝導状態が非従来型の量子臨界点(QCP)付近にあることが示唆されている。興味深い仮説の一つは、量子臨界ゆらぎが局在した4fモーメントのフェルミオンスピノンへの分数化を促進するというものである。この分数化フェルミ液体(FL*)シナリオは、非従来型のQCPと超伝導に関する包括的な枠組みを提供し、CeCoIn5の常伝導状態におけるルッティンジャーカウントに対する「欠落した」フェルミ面体積を調和させることができる。この可能性を検証するために、我々はCeCoIn5の超伝導転移を横断する非弾性中性子散乱(INS)測定と、それに対応する理論解析を行った。

Transport and Temperature 1: Exact spectrum and resistivity for the one-dimensional infinite- Hubbard model
強相関系における電荷輸送の理解は、凝縮系物理学における中心的な課題であり、特にバルク銅酸化物からねじれ二層グラフェンに至るまで、様々なプラットフォームで観測される、温度に比例する抵抗率が普遍的に見られることを考えると、なおさら重要である。本稿では、無限相互作用極限における一次元ハバードモデルでの電荷輸送を調査する。

High-energy electronic excitations in La3Ni2O7 by time-resolved optical spectroscopy
近年、二層構造のLa3Ni2O7において高温超伝導が確立され、常圧下で約150 Kで密度波(DW)転移を示すことが明らかになった。DW秩序は超伝導と関連していると考えられており、高圧下で超伝導が出現すると抑制される。本研究では、時間分解光分光法を用いて、常圧下、10 Kから室温までの高エネルギー電子励起の超高速ダイナミクスを調べた。

Topological Effects in Neural Network Field Theory
ニューラルネットワーク場理論は、ネットワーク構造とそのパラメータの密度によって定義される場の統計的アンサンブルとして場理論を定式化する。我々は、トポロジカル量子数をラベル付けする離散パラメータを導入することにより、この構成をトポロジカルな設定に拡張する。スピン波臨界線や高温における渦の増殖を含む、ベレジンスキー-コステリッツ-サウレス転移を再現する。

Weiner's theory for exactly solvable Schrödinger equation with symmetric double well potential
ウィーナー理論(WT)は、三角関数二重井戸ポテンシャル(TDWP)を持つ厳密に解けるシュレーディンガー方程式に基づいて開発された。TDWPの対称的な場合を考察する。この修正版WT(mWT)を用いることで、元のウィーナー理論におけるいくつかの重大な近似を排除し、より正確な結果を得ることができる。

Effective electron coupling to phonon mechanical angular momentum in helical systems
キラル結晶では、2種類のフォノン角運動量が導入されている。1つは回転対称性またはらせん回転対称性から生じる結晶角運動量(CAM)であり、もう1つは平衡位置を中心とした原子変位の円運動に関連する機械的角運動量(MAM)である。近年、らせん回転対称性を尊重した電子-フォノン結合が導出され、それによって電子とフォノン間のCAMが相互変換される。本稿では、CAMに加えて、フォノンMAMに比例する2次摂動ハミルトニアンを導出することにより、MAMも電子の自由度に変換できることを示す。

MatClaw: An Autonomous Code-First LLM Agent for End-to-End Materials Exploration
計算材料科学向けの既存のLLMエージェントは、特定のシミュレーションコードに縛られたパイプライン境界アーキテクチャと、タスク範囲の拡大に伴って増大する手動で記述されたツール関数への依存によって制約を受けています。本稿では、コードファーストのエージェントであるMatClawを紹介します。MatClawは、Pythonを直接記述および実行し、インストール済みのドメインライブラリを構成することで、事前定義されたツール関数なしでリモートHPCクラスタ上でマルチコードワークフローをオーケストレーションします。複数日にわたるワークフロー全体で一貫性のある実行を維持するために、MatClawは、段階的なコンテキスト損失を防ぐ4層メモリアーキテクチャと、ドメインソースコードに対する検索強化生成を採用し、ステップごとのAPI呼び出し精度を99%に向上させています。

Evolution from Landau Quantization to Discrete Scale Invariance Revealed by Quantum Oscillations in Topological Materials
ディラック物質は、超臨界原子崩壊を含む相対論的量子現象を探求するための独自の固体プラットフォームであり、これにより、出現する離散スケール対称性と対数周期量子振動が生じる。相対論的領域では、量子電磁力学の基本的な効果である真空分極は、裸の電荷を遮蔽することによって原子崩壊のような状態をさらに変調することができるが、凝縮系物質ではほとんど利用されていない。本稿では、ディラック物質HfTe5において、低磁場シュブニコフ・ド・ハース振動から高磁場対数周期振動への連続的な進行を報告する。これらの現象はどちらもフェルミ面異方性によって変調される。



-2026/4/3---
Temperature and integrability-breaking correspondence via adiabatic transformations
温度と可積分性破れの対応を古典・量子多体系において幾何学的視点と断熱変換で明らかにした。温度低下が可積分点への接近をもたらし、局所観測量の自己相関が遅い緩和を示しエルゴード性を破る。平均忠実度感受率は連続相転移と類似のスケーリング則を満たし、温度がカオスの制御パラメータとなることを確立した。

そこが対応するんや

Revealing Strain and Disorder in Transition-Metal Dichalcogenides Using Hyperspectral Photoluminescence Imaging
ハイパースペクトルフォトルミネッセンスイメージングを用いてhBNカプセル化MoSe₂・WSe₂の歪みと不均一性を空間分解した。励起子・トリオン・バイ励起子のエネルギーとラインwidthからしわや局所変形を定量評価し、通常の光学顕微鏡では見逃されるミクロスケール不均一性を検出できることを示した。2次元材料の光電子品質評価への汎用性を実証した。

The Mpemba effect likes to hit a wall
1次元Mpemba効果(高温系が低温系より先に冷却される現象)について、多項式ポテンシャル系では二重井戸形状よりも硬い境界の存在が本質的な駆動因であることを示した。ポテンシャルの形状によらず境界条件が効果を支配し、高温初期状態の統計と境界物理の相互作用がMpemba効果の機構であることを明らかにした。



Abrupt crystallization from shock-compressed CaSiO3 glass
レーザーショック圧縮したCaSiO₃ガラスに対し約100GPaでin situ時間分解X線回折を行い、圧縮非晶質相からペロブスカイト構造への超高速結晶化を観察した。核生成時間は約1.69 nsで最終粒径は約20 nmであり、拡散律速変態と解放波の核生成への関与も示唆され、惑星内部模擬実験として重要な知見を与えた。

Symmetry-Informed Term Filtering for Continuum Equation Discovery
連続体方程式の発見において対称性を満たす項を系統的に列挙する代数的フィルタリング手法を提案した。対称性生成子を線形演算子として扱いカーネル方程式を解くことで離散・連続対称性の両者を課した許容項の完全リストを効率的に導出できる。Toner–TuおよびKPZシステムへの適用でデータ駆動方程式探索への有効性を示した。

Chiral Superconductivity in Periodically Driven Altermagnet/Superconductor Heterostructures
楕円偏光による周期駆動でアルターマグネット/超伝導体ヘテロ構造にFloquet カイラルトポロジカル超伝導を実現する手法を提案した。s波ペアリングでは自明相からカイラル位相への転移が生じ、s+d波ペアリング導入でChern数が最大N=4に達する高次トポロジカル相が発現する。光駆動アルターマグネット系の多彩な位相制御プラットフォームとしての可能性を確立した。

Machine Learning Interatomic Potentials for Million-Atom Simulations of Multicomponent Alloys
高エントロピー合金向けにニューラル進化ポテンシャル(NEP)とグラフ原子クラスター展開(GRACE)の2つのMLIPフレームワークを16元素・多成分合金で比較評価した。GRACEは力学特性・熱安定性・化学外挿精度でわずかに優れ、NEPは約60倍高速な推論で百万原子MDシミュレーションに適している。アンサンブル不確実性定量化がモデル誤差と強く相関することも示した。

Quantum-Information Measure of Electron Localization
量子情報理論に基づく電子局在性の完全非経験的な測定量を提案した。相関する2スピン混合状態のconcurrenceから2点局在指標を導出し、従来の電子局在関数(ELF)の経験的要素を排除した。原子殻・共有結合・イオン結合・孤立電子対・分子解離・電荷移動過程を正確に捉え、数値評価も容易であることを実証した。

Bond-density-wave orders induced by geometric frustration in the kagome metal CeRu3Si2
カゴメ金属CeRu₃Si₂において室温以上で幾何学的フラストレーションに起因するボンド密度波秩序を発見した。シンクロトロンX線回折と透過型電子顕微鏡により2種類の長周期超格子と副格子選択的な層間ボンド変調を観察した。カゴメ格子上のゼロサム制約が化学結合の変調を通じて満たされ、結合秩序がフラストレーション物理の新たな経路であることを実証した。

ヒルシュバーガー研の新作だ



Sign-Free Evidence for a d-Wave Superfluid Stiffness Dome in the Doped Hubbard Model
行列対数を用いてDQMCの虚時間伝播子から符号問題のない有効単粒子ハミルトニアンを構築し、ドープハバードモデルのd波超流体剛性をドーピング依存に解析した。超流体剛性ドームはBKT閾値を5〜7倍上回り、スピン揺らぎペアリングと整合する符号フリーの証拠を提示した。擬ギャップとドームの共存は銅酸化物超伝導体のUemura関係を反映している。

トモデブロたちのやつはT=0での研究だから、これは有限温度なので価値があるってことなのか



Understanding ultrafast x-ray 'echoes' diffracted from single crystals
完全結晶からのPendelloesung効果による複数X線ビーム(X線回折エコー)をテレプタイコグラフィで約100 nmの分解能で観察した。10個のエコー極大を確認し総信号長は約78 μmに達する(時間遅延108 ps未満)。自由電子レーザー用超高速X線ビームスプリッターへの応用可能性があり、単結晶微細構造の超高速過程追跡にも利用できる。

Atomistic theory of the phonon angular momentum Hall effect
熱勾配による縦方向熱電流が横方向フォノン角運動量電流に変換されるフォノン角運動量ホール効果の原子論的理論を構築した。実空間微視的表式を導出し熱誘起偏光振動混合が端部への角運動量蓄積をもたらすことを示した。正方格子・ハニカム格子モデルおよび第一原理計算を用いた実材料計算で普遍的な応答であることを確認した。

Dissecting superconductivity in the Ruddlesden-Popper nickelates: The role of electron correlation and interlayer magnetic exchange
RIXSでLa₄Ni₃O₁₀とLa₃Ni₂O₇の電子・磁気励起を比較し、Ruddlesden-Popperニッケル酸化物のTcを決定する要因を解明した。三層体は弱い電子相関と層間交換相互作用(Jz≈22 meV)を持ち、これが二層体(Tc≈80 K)に比べ三層体(Tc≈30 K)のTcが低い原因であると結論づけた。電子相関と層間磁気結合が超伝導の鍵因子であることを確立した。

Phonon Thermal Hall Effect in quartz and its absence in silica
水晶(結晶性SiO₂)と溶融シリカ(非晶質SiO₂)のフォノン熱ホール効果を同一装置で比較し、結晶では有限の横方向熱伝導率を検出したが非晶質では観察されなかった。クリーンな結晶ほど大きな効果を示し無秩序が駆動因ではないことを示した。フォノンガスの2チャンネル熱伝導モデルによりBerry力と横方向熱抵抗の大きさを定量的に説明した。

ベーニア御大の新作だ。SciPostに出してるんやな



Quantum anomalous Hall conductivity in altermagnets under applied magnetic field
Lieb格子上の2次元d波アルターマグネットに外部磁場を印加した際の量子異常ホール伝導率の発現を調べた。アルターマグネティック秩序が運動量依存スピン分裂を誘起し、磁場によるバレー間非対称性でChern数±1の全ギャップ相が実現する。半金属相近傍での磁場による高速位相制御機構を明らかにし、フェロバレートロニクスや量子スピンホール系との本質的相違を議論した。

Strong nonlinear thermoelectricity generation and close-to-Carnot efficient heat engines in Superconductor-Insulator-2D electron gas junctions
超伝導体-絶縁体-2次元電子ガストンネル接合(SISm)が強力な非線形熱電発電機能を持つことを示した。ゼーベック電位は最大6.75Δ₀に達し、効率はカルノー効率の96%(η=0.96ηC)という固体素子としての記録的な値が得られた。標準的な製造プロセスで作製可能であり、類似接合と比較して飛躍的に優れた熱電性能を持つ。

Suppression of the tendency toward antiferromagnetic order in the Dirac semimetal SrIrO3
RIXSでDirac半金属SrIrO₃のスピンダイナミクスを調べ、Sn置換による反強磁性秩序化化合物と類似の交換相互作用強度とAFM不安定性を持つにもかかわらず磁気秩序が抑制されていることを明らかにした。非秩序のSrIrO₃はAFMゾーン中心付近でより長寿命の磁気励起を示し、トポロジカルバンド構造と電子相関の相互作用が磁気秩序を阻害することを示唆した。

The "Intensity" Countoscope: Measuring particle dynamics in real space from microscopy images
顕微鏡画像上の可変サイズ仮想観測ボックス内の強度揺らぎを相関解析する新手法「強度カウントスコープ」を提案した。平均二乗強度変化⟨ΔI²(t)⟩が短時間・小ボックスでは平均二乗変位に、長時間・大ボックスではその平方根に比例する2つの時間領域を発見した。理論フレームワークを構築しコロイド懸濁液の実験データで拡散係数の精度よい抽出を実証した。

AlloyVAE: A generative model for complex probabilistic field-to-field relationships in alloys
多主元素合金(MPEA)の組成不均一性から生じる力学場の確率的構造-特性関係を学習する生成フレームワーク「AlloyVAE」を提案した。条件付き変分オートエンコーダに学習済み平滑化演算子と自己整合機構を組み込み、残留応力場の分布を組成・短距離秩序から予測する。逆設計や目標力学応答への組成最適化にも対応し、高次元組成空間の探索に有効である。

-2026/4/2---
Evidence of Metallic Wigner Crystal in Rhombohedral Graphene
菱面体構造グラフェン(4〜6層)において、ゲート電圧で制御された変位電場により伝導帯をフラット化することで、ピン止めされたウィグナー結晶(WC)の非線形・ヒステリシス的なI-V特性と、遍歴ホールキャリアが共存する金属的ウィグナー結晶(mWC)の輸送証拠を報告。両相は温度・バイアス増加で同時に消失し、mWCがストレーダ関係則に従わない量子ホール効果を示すことから、新奇電子結晶の実験的プラットフォームとして確立した。

次のはやりは金属ウィグナー結晶相か。Hすぎる




Crystals Caught Doping: Metallic Wigner Crystals in Rhombohedral Graphene
整合ウィグナー結晶が自発的に自己ドープし遍歴キャリアを持つ非整合な金属的ウィグナー結晶(MWC)へ転移する条件を理論的に解析。電荷ギャップと「パッキングバイアス」の競合から安定性の判定基準を導出し、菱面体多層グラフェンへ適用。自己無撞着ハートリー-フォック計算により、絶縁WC相に隣接するMWC相を含む相図を得た。

Dielectric control of ultrafast carrier dynamics and transport in graphene
グラフェンの誘電環境を設計することで、フェルミエネルギーや光強度を変えずにキャリアの超高速加熱・冷却ダイナミクスを制御できることを実証。誘電スクリーニングによりキャリア間相互作用が抑制され、準平衡ホット電子分布の形成が遅延し冷却も緩慢になる。さらにスクリーニング強化により電子-正孔プドルのエネルギーが低下し、移動度とゼーベック係数が増大することを光ポンプ-THz プローブ実験とab initio計算で確認した。

Field-unmasked quantum geometry in a symmetry-forbidden photocurrent
キラル立方晶シレナイトでは結晶対称性により縦方向の奇磁場磁気光電流は禁止されているにもかかわらず、可視光域で顕著な縦方向応答を観測。酸素空孔が欠陥誘起の局在磁気モーメントを生成し、印加磁場がTRS破れセクターを選択して有効磁気対称性を低下させることで禁止光電流が活性化されるメカニズムを第一原理計算で解明。この対称性低下はベリー曲率・量子計量豊富な領域に対応する潜在的な量子幾何学的応答も顕在化させることを示した。

Directly visualizing the energy level structure of quantum dot molecules
シリコン二重量子ドットのエネルギー準位構造を、レベル離調・量子ドット間トンネル結合・磁場の関数としてマッピングする分光法を実証。1電子領域では孤立量子ドットの原子的準位から結合・反結合状態への遷移と、基底・励起バレー状態のゼーマン分裂を直接観測。2電子領域では離調依存のシングレット-トリプレット分裂を取得した。

Stress Asymmetry in Hard Magnetic Soft Materials
硬磁性軟質材料の連続体磁気力学モデルにおけるコーシー応力の対称性を分析。参照配置と現配置における磁化記述の変数変換によりエネルギー等価な2つの定式化が一般に異なるコーシー応力を与えることを示した。参照配置磁化に基づく定式化は対称コーシー応力を、現配置磁化では一般に非対称コーシー応力をもたらすが、磁化が平衡配置にある場合は両応力の発散は一致する。

Spatially modulated morphotropic phase boundaries in a compressively strained multiferroic thin film
LaAlO3基板上に成長させた60 nm厚BiFeO3薄膜において、多様な回折型電子顕微鏡法により2種類の相間境界を観察。>1 mm延伸するフラットMPBが~20 μm周期で形成される一方、R'/R'とT'/T'ツイン領域が交互に現れるジグザグ相境界を新たに発見。多スライス電子プタイコグラフィで原子スケールの分極回転を確認し、フェーズフィールド計算によりジグザグ境界がランダウと弾性エネルギーの競合から生じることを明らかにした。

Metallic d-wave altermagnetism in WFeB: a platform for electrically switchable perpendicular spin-splitter response
TiNiSi型WFeBを金属d波交代磁性体として合成・磁気特性評価し、中性子回折・メスバウアー分光・第一原理計算でコリニア的アルター磁気秩序を確認。~100 meVの非相対論的スピン分裂と強いスピンスプリッター輸送応答を実証。対称性解析から選択した薄膜配向では電流誘起交差トルクによるネール・ベクトルの決定論的スイッチングが可能で、垂直スピンスプリッター応答の電気制御プラットフォームを提案した。

Unified Gauge-Geometry Symmetry for Equilibrium Statistical Mechanics
平衡統計力学において、通常の時空対称性と位相空間ゲージシフト不変性を統合したリー群を定式化。ネーターの定理から一般的なウォードの恒等式と対称性生成子の非可換性に起因するクロス関係を導出。等方流体中のテンソル超力相関子をウィグナー-エッカート-ウォード簡約で2つのスカラー放射スペクトルに還元し、液体・混合物・界面の構造・力学・ダイナミクスを統一的に記述する枠組みを提示した。

AI-assisted Human-in-the-Loop Web Platform for Structural Characterization in Hard drive design
半導体多層構造のSTEM画像解析向けに、モジュール式・適応型の人間-AIアシスト型ワークフローフレームワークを開発。勾配ベースのピーク検出と対話型補正モジュールを統合し、設計段階での人間入力を維持しつつ自動実行を実現。Webベースインターフェースとして実装し、TEM/EMDファイルからナノメートル精度で層厚・界面粗さを出力する。

Gate-Tunable Photoresponse of Graphene Josephson Junctions at Terahertz Frequencies
グラフェン・ジョセフソン接合(JJ)でTHz周波数帯の強い光応答を初めて実証。低強度照射下で臨界電流の顕著な抑制と光起電力を観測し、1.7 Kにて感度88 kV/W・雑音等価電力45 aW/Hz^0.5を達成。ゲートチューナブルなJJにより0.9 Kまでのヒステリシス的I-V特性を維持し、ミリケルビン以上での単一光子THz検出への道筋を示した。



Radio-Frequency-Driven Reshaping of the Mesoscale Charge-Density-Wave Landscape in 1T-TaS2 Thin-Film Devices
準二次元1T-TaS2薄膜デバイスにRF励起を印加すると、CDWメソスケール構造が大きく再構成されることを実証。RFがほぼ整合-不整合転移に伴うI-Vヒステリシスを変形させ、ラマン測定でCDWフォノンモードのコヒーレンス向上を確認。時間依存ギンツブルグ-ランダウ理論と透過抵抗-容量輸送モデルにより、RF駆動がドメインウォール密度を低減しメタ安定な輸送状態へのアクセスを可能にすることを説明した。

Revealing buried ferroelectric topologies by depth-resolved electron diffraction imaging
深さ分解電子回折イメージング(DREDI)を開発し、面内50 nm・深さ10 nm未満の分解能で分極を非破壊・高速マッピング。エピタキシャルBiFeO3膜において表面71°縞→サブ表面フラックス閉鎖渦→底面界面付近の三叉頂点への深さ方向極性テクスチャ進化を初めて明らかにした。大面積解析で4 μm超の臨界スケール上に頂点状フラストレーションが浸透ネットワークを形成することも確認した。



Nodal-Line Semimetals: Emerging Opportunities for Topological Electronics and Beyond
運動量空間で一次元ラインに沿ってバンド交差が形成されるノーダルライン半金属のレビュー。鏡面・スピン回転・非シンモーフィック対称性による安定性と、ドラムヘッドバンドを含む表面状態の特徴を概説。ARPESや輸送現象の実験的知見を踏まえ、磁性・トポロジカル相転移・次世代トポロジカル電子デバイスへの応用可能性を整理した。


Directional-dependent Berezinskii-Kosterlitz-Thouless transition at EuO/KTaO3(111) interfaces
(111)配向KTaO3/EuO界面の二次元超伝導において、面内バイアス電流方向によりBKT転移温度が異なる方向依存性を発見。[11-2]軸方向で最高T_BKTを示し、三回対称性の自発的破れを示す。この現象を界面相分離に帰因し、T_BKT高い相が[11-2]方向に沿った準一次元テクスチャに自己組織化することを示した。

Electronic transport in BN-encapsulated graphene limited by remote phonon scattering
hBN封止グラフェンの電気抵抗率に対するBNフォノンの影響を、高品質輸送実験とab initio計算(動的スクリーニング含む)を組み合わせて解明。150 K〜室温でhBNの面外フォノンが抵抗率を強く支配し、低キャリア密度ではスクリーニング低下により結合が顕著になることを実証。封止グラフェン輸送の根本的な制限要因がリモートフォノン散乱であることを確立した。

Andreev-enhanced conductance quantization and gate-tunable induced superconducting gap in germanium
Ge/SiGe量子井戸ヘテロ構造の分割ゲート型量子点接触(QPC)において、4本以上の明瞭なコンダクタンス量子化プラトーによる弾道1次元輸送を観測。超伝導Al接触からのアンドレーエフ反射によりコンダクタンスステップが40%増強され、界面透明度0.88と理論的に一致。QPCをトンネル領域で動作させることで誘起超伝導ギャップを直接測定し、ゲート電圧による連続的な制御を実証した。

Improving YBa2Cu3O7-δ annealing times through a combining-temperatures route
YBCOの300〜800 ℃における酸素化プロセスを熱重量分析で系統的に調査。高温では酸素吸収速度は速いが飽和酸素量が低く、低温では逆の特性を持つことを確認。高温→低温の二段階酸素化プロトコルを提案し、δ<0.1ではアニール時間を約30%、δ≈0.12では約60%短縮できることを実証した。

Emergent superconductivity at 16.3 K in an altermagnetic candidate Na2-xV2Se2O with broken inversion symmetry
新規層状化合物Na2-xV2Se2O([V2Se2O]^δ-層とNa二重層を交互積層)において約16.3 Kの超伝導を発見。反転対称性の欠如を持つこの物質は交代磁性体超伝導体のプラットフォームとして期待され、トポロジカル状態・ファン・ホーブ特異点・有限運動量超伝導などの新奇現象探索への道を開く。銅酸化物・ニッケル酸塩・鉄系超伝導体を橋渡しする新クラスとして高Tc探索に新たな視点を提供する。

これで超伝導は渋いな。。。


Absence of O(2) symmetry in the Vicsek model
Vicsekモデルが広く信じられてきたO(2)対称性を実は持たないことを示し、その帰結として大域的位相を適応的に選択すると元論文で報告された相転移が消失することを数値的に実証した。集団運動の相転移に関する従来の理解を根本から問い直す結果であり、モデルの対称性に関する慎重な再検討を促す。

ワロタ、そんなことある?

Excitations across the equilibrium and photoinduced 'hidden' states of magnetoresistive manganites
エピタキシャルひずみで反強磁性絶縁体(AFI)相に誘導したLa2/3Ca1/3MnO3に超短パルスレーザーを照射し、光励起された「隠れた相」の励起を輸送・XAS・RIXSで調査。光励起後に長寿命相が現れ、ポーラロン励起の軟化とヤーン・テラー歪みの部分的抑制を確認。平衡相図には存在しない光誘起状態であることを示し、ポーラロン相図を構築した。



Observation of acoustic magneto-chiral anisotropy in α-quartz
α-石英の縦波・横波超音波伝播において磁気キラル異方性(MChA)を実験的に初観測。Δv/v〜10^-8という前例のない分解能を持つ超音波分光装置を構築し、ベクレル的な解析モデルで観測された効果の大きさと周波数依存性を説明した。

Uniaxial Compression-Induced Anisotropy and Electronic Dimensionality in the Iron-Based Superconductor FeSe
FeSeの面内・面外・静水圧圧縮下でTcの変化を調査。0.6 GPaまではいずれの圧縮でもネマティック秩序抑制と共にTcが上昇。ネマティック消失後は面外圧縮がTcを急上昇させる一方、面内圧縮はTcを抑制することを発見。第一原理計算から面内圧縮がFe/Se混成バンドをフェルミ準位に交差させてリフシッツ転移的なフェルミ面変化を引き起こし、電子構造の次元性変化がTc応答を決定することを示した。

Simultaneous operation of an 18-qubit modular array in germanium
ゲルマニウム中に2×Nモジュラーアーキテクチャに基づく18量子ビット配列を実装し、全量子ビットで同時初期化・制御・読み出しを達成。平均・中央値の単一量子ビットゲート忠実度がそれぞれ99.8%・99.9%。近接交換結合を特性評価してcontrolled-Zゲートを実装し、3量子ビットGHZ状態を生成。スケーラブルな半導体量子プロセッサのモジュラーアーキテクチャとして有効性を実証した。

FerBo: a noise resilient qubit hybridizing Andreev and fluxonium states
大インダクタンス・小容量・高透過ジョセフソン弱リンクを並列接続した新型超伝導量子回路FerBoを提案。弱リンクのアンドレーエフ準位に由来するフェルミオン自由度とLCモードのボゾン電磁モードのハイブリダイゼーションにより緩和から保護され、フラキソニウムと同様に位相空間での波動関数デロカリゼーションにより広いパラメータ範囲でデファージングへの耐性も実現する。

-2026/4/1---
Data-Driven Estimation of the interfacial Dzyaloshinskii-Moriya Interaction with Machine Learning
磁性材料における界面Dzyaloshinskii-Moriya相互作用(DMI)強度をデータ駆動型で推定する手法を開発。磁気バブルドメインのマイクロマグネティクスデータセットで訓練した小型CNNを用い、サンプル不均一性・ノイズ・低解像度に対する高い頑健性を示した。学習範囲外のDMI値も精度良く予測できることを実証し、磁気テクスチャ定量解析への機械学習活用を支持する。

Probing Azimuthal Anatomy of Hyperbolic Whispering Gallery Modes in hBN
s-SNOMの励起・検出同一点という制限を克服するため補助キャビティを固定近接場励起源として導入。hBNレゾネーター内の双曲型フォノンポラリトンのウィスパリングギャラリーモード(WGM)を空間分解し、k_φ/k_0最大15の大きな離散的方位角運動量を持つサブ波長WGMを直接観測。励起条件変化に対し有効屈折率が動的に調整されることも確認した。

Singing Materials: Initial experiments in applying sonification to phonon spectra
材料シミュレーションデータのソニフィケーション(音響化)を目的としたオープンソースPythonパッケージ「SingingMaterials」を開発。Materials Projectと連携しフォノン状態密度データへスペクトル・合成・サンプルベースの3手法を適用。ユーザー研究により、聴覚表現から材料特性の差異を識別可能であることを実証した。

How much of persistent homology is topology? A quantitative decomposition for spin model phase transitions
スピンモデル相転移検出における持続的ホモロジー(PH)のトポロジー的寄与を定量化する指標f_topoを導入。2Dイジングモデルとポッツモデル(q=3,5)の解析で、H_0統計量は94〜100%が密度駆動(f_topo<0.07)である一方、H_1統計量のみがシステムサイズとともに成長する真のトポロジー情報を含むことを示した。

Robust Flat Magnetoresistivity in D0$_3$-Fe$_3$Ga Driven by Chiral Anomaly
D0₃-Fe₃Gaにおいてカイラル異常支配の輸送特性を報告。正・負磁気抵抗の共存・面内縦磁気抵抗・プラナーホール効果を観測し、33 Tまで減衰しない極めて頑健なフラット磁気抵抗を発見した。DFT計算により傾いたワイル点が三次元フラットバンド交差から生じることを確認し、トポロジカルフラットバンド半金属であることを実証した。

たしかにフラットか




Quantum Fisher information in many-photon states from shift current shot noise
励起子ポラリトンの量子幾何学的シフト電流のショットノイズを利用することで、非古典光の量子フィッシャー情報(QFI)を直接測定できることを理論的に予測。ショットノイズのファノ因子が光子数分散に比例しQFIをエンコードすることを示した。光学シュレーディンガー猫状態やスクイーズド真空状態の数値計算でこれを確認した。

Phonon Signatures of Near-Room-Temperature Phase Transition in Quasi-One-Dimensional Bi4I4 Topological van der Waals Material
Bi₄I₄の室温近傍一次構造相転移を偏光分解ラマン分光で解明。空間群変化を伴わない積層レジストリの微細な再配列により、フォノンモードの周波数・線幅・強度が不連続かつ可逆的に変化することを観測。DFT計算で積層依存フォノン繰り込みを確認し、低次元材料のトポロジカル特性と格子ダイナミクスの相互作用を解明した。

変化渋いな




Spatiotemporal imaging of gate-controlled multipath dynamics of fractional quantum Hall edge excitations
ν=1/3分数量子ホール系でゲート制御された複数経路エッジ励起のダイナミクスをストロボスコピック時間分解光ルミネッセンス顕微鏡(~100 ps分解能)で直接観測。単一励起が複数経路にアクセスする中間領域を同定し、ゲート依存の到達時間と時間的広がりを観測した。200 μm以上伸びる長距離横方向光学応答も確認した。



Heat Conduction and Energy Relaxation in an InAs Nanowire Approaching the Clean One-Dimensional Limit
半導体-超伝導体ハイブリッドアーキテクチャを用いてInAsナノワイヤの熱伝導とエネルギー緩和を調査。量子ドット温度計で局所電子温度を測定し、電子-フォノン熱流がQ∝T^2.6でスケールすることを確認。これはクリーン一次元電子ガスのT³依存則に近く、特性長l_eq=370 nmで熱輸送の支配機構が変わることを定量化した。

Nonlinear hydrodynamic response of a quantum Hall system
電場の空間的不均一性により量子ホール系に非線形I-V_H関係が生じることを議論。ガリレイ不変性の下では線形関係が成立することを示した後、軸対称電場に対する流体力学的記述を採用し、曲線流の遠心力と渦度による密度勾配が非線形電子応答をもたらすことを明らかにした。

Plasmon Engineering in Intercalated 2H-TaS$_2$
遷移金属インターカレーションが2H-TaS₂の低エネルギー電子構造を従来の電子ドーピングとは異なる軌道混成・構造再構成で変形させることを、高分解能コアレベル光電子分光と第一原理計算で実証。Fe・Coインターカレーションが低エネルギー励起の密な連続体を生じプラズモンを減衰・消滅させることを示した。

Continuous three-dimensional imaging of nanoscale dynamics by in situ electron tomography
連続傾斜と自己教師あり深層学習再構成を組み合わせた動的電子トモグラフィーの新フレームワークを提案。単一傾斜シリーズから任意時刻の3Dボリュームを復元し、Auナノスターの形態変化やAu@Agナノキューブの合金化過程を3D動的観察で実証。低線量での動的ナノ材料変換のin situ 3D調査を可能にした。

Fundamental problems in Statistical Physics XIV: Lecture on Correlation and response functions in statistical physics
統計物理における自己相関関数と線形応答関数の講義ノート。古典的ゆらぎ-散逸定理を解説した後、相関関数の一般的特性(ボッホナーの定理・エルグロッツ-ネヴァンリンナ表現)を数学的に厳密に議論。物理の標準カリキュラム外であるが根本的に重要なこれらの結果を、厳密な視点から解説する。

Meron Spin Textures Mediated by Acoustic Phase Singularities
音響スピンに基づくトポロジカル音響スピンテクスチャの新フレームワークを提案し、スプーフ表面音波モードで支持される安定な音響スピンメロン格子を実験実証。音響定在波の位相特異点が音響スピン形成に重要な役割を果たし、異なる定在波グループ間の位相差でトポロジカル準粒子の偏極と強度を精密制御できることを示した。

Pressure-enhanced superconductivity and its correlation with suppressed resistance dip in (La,Pr)3Ni2O7 films
(La,Pr)₃Ni₂O₇薄膜に対する静水静圧効果を系統的に研究。外部圧力が初期Tc値に依存せず普遍的にTcを向上させ、2.0 GPaでの発現Tcが68.5 Kに達することを報告。抵抗ゼロを示さない試料に現れる抵抗ディップが酸素空孔に関連し、圧力印加でそれが抑制されることを示した。




On the flash temperature in sliding contacts
任意スケール数十年にわたる粗さを持つランダム粗面に対して有効なフラッシュ温度の解析理論を提示。応力相関関数とピーク応力の既存手法を温度に拡張し、ゴム/コンクリートや花崗岩/花崗岩の数値結果を示した。古典的なJaeger・Archard・Greenwood理論はマルチスケール粗面では大きく誤差を生じることを示した。

Kondo scaling of $4f$-electron states and the Kondo singlet breakdown in heavy fermions
バルク感度の高い温度依存共鳴非弾性X線散乱(RIXS)とSIAM計算を組み合わせ、CeSi₂において低・高エネルギーKondoスケーリングの定量的証拠を示した。温度上昇によるf⁰状態占有数の減少とf¹L¹状態の増加を観測し、Kondoシングレット崩壊と低励起磁気状態の熱占有を実証した。

Nonlinear response theory for orbital photocurrent in semiconductors
半導体におけるスピン・軌道自由度の非線形光応答の一般理論を構築。Bernevig-Hughes-ZhangモデルとLuttingerモデルで非線形軌道応答とトポロジカル相転移における光学応答の振る舞いを解析し、軌道伝導率の緩和時間依存性が光電流とは異なることを発見。実材料への定量的予測が可能な理論を提供した。

Ultrafast Two-Dimensional Spectroscopy Uncovers Ubiquitous Electron-Paramagnon Coupling in Cuprate Superconductors
超高速2次元電子分光(2DES)を最適ドープBi₂Sr₂CaCu₂O₈系に適用し、ℏΩ≈200 meVの非熱的ボゾン生成を示す対角外共鳴を観測。電荷移動・磁気励起間相互作用を含む理論と比較しパラマグノンを同定。高エネルギーパラマグノンが銅酸化物位相図全体で電子励起と強く結合していることを実証した。

新技術を試すには銅酸化物が一番!



Magnetically Induced Switching-Current Jumps in InAs/Al Josephson Junctions
n型InAs/Alナノワイヤジョセフソンジャンクションでミリテスラ場でのバルクハウゼン様スイッチングを報告。離散的スイッチング電流ジャンプが局所磁気テクスチャの内部磁気再配置の干渉探針として機能することを実証。ジャンプ磁場が温度独立で超伝導臨界磁場は温度依存するという対照的な挙動を観測した。

Quantitative thermodynamic study of superconducting and normal states in UTe2 under pressure
圧力下UTe₂の定量的熱量測定研究。ゾンマーフェルトγ係数の直接測定により臨界圧力付近で電子有効質量が3倍に増大することを確認。高圧超伝導相がフェルミ面の一部にのみ核形成する可能性と、弱磁気秩序の量子臨界点が反強磁性臨界圧力より重要な役割を果たす可能性を指摘した。

Superlinear Temperature-Dependent Resistivity and Structural Phase Transition in BaNi$_2$P$_4$
金属的非従来型クラスレートBaNi₂P₄の超線形温度依存抵抗率を電子線照射誘起欠陥で研究。T_s≈373〜378 Kの正方晶-斜方晶一次転移が主要因で、転移以上では標準的T線形、以下では異常挙動を示す。局所Baラタリングが高温相の残留抵抗率増大に寄与し、その減衰が斜方晶相の異常な温度依存性の原因であることを提案した。

Optimal Control of a Mesoscopic Information Engine
測定コストを考慮した光学トラップ中の過減衰粒子の有限時間最適制御問題を解析的に解決。POMDPフレームワーク内でLQGダイナミクスを用い最適プロトコルを一次元代数リッカチ漸化式に帰着させた。熱ゆらぎから抽出できる最大仕事の明示的物理束縛と、締切誘起盲目化現象(期限に近づくほど測定が停止する現象)の出現を導出した。

Deep-UV bleaching of charge disorder in encapsulated graphene
封止グラフェンへの短時間深紫外線照射が、hBN内の荷電不純物を中和することで電子品質を典型的に2桁向上させることを実証。処理後のデバイスで多数の偶分母分数量子ホール状態・スーパーラティスミニバンド・ミリテスラ場でのランダウ量子化を観測。既存の封止技術で停滞していたグラフェン品質向上への直接的な解を提供した。




Bethe Ansatz with a Large Language Model
大規模言語モデル(LLM)が座標ベーテアンザッツを用いて可積分スピン鎖の新解を計算できるかを探究。未発表解を持つ3つの可積分ハミルトニアン(うち2つは新規)に対してLLMが途中の誤りを修正しながらほぼ自律的に解を導出。第3モデルではU(1)不変性を欠くフリーフェルミオン構造を持つ特殊ネスト型解をLLMが独自発見した。

Negative Electronic Friction and Non-Markovianity in Nonequilibrium Systems
非平衡条件下で金属表面と相互作用する分子の非断熱振動ダイナミクスにおける負の電子摩擦と非マルコフ効果の関係を解明。負のマルコフ電子摩擦をもたらす一般的非平衡機構が非マルコフ寄与も導入することを示した。分子ナノジャンクションの数値厳密HEOM計算で非マルコフ効果が非平衡ダイナミクスとランジュバン方程式の安定性に大きな影響を与えることを確認した。

Pattern Expansion of Spin Glasses
一般的スピングラスハミルトニアンをMattis相互作用で展開する系統的手法を導入し、Edwards-Anderson(EA)とSherrington-Kirkpatrick(SK)スピングラスの根本的差異を解明。EA模型は展開後に孤立サブセクションに分裂するが、SK模型は残差系でガウス統計と平均場構造を保つ自己相似挙動を示す。展開がEA模型の超低エネルギー励起を同定できることも示した。

NLSTEM: Non-local denoising for enhanced 4D-STEM pattern indexing
EBSD向け非局所パターン平均化・再インデックスアルゴリズムを参考に、4D-STEMのパターンインデックス率を向上させる新後処理手法を提案。距離類似パラメータを用いたパターン平均化によりNi・Au薄膜で回折パターンのS/N比が改善しインデックス率が大幅に向上。特にイオン照射で重損傷した試料で最高のインデックス率を達成した。

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