日本のスゴい研究者、わたし気になります!

 

【イントロ】

頂点に立ちてぇ…
頂点に立って、テッペンからの景色を見てみてぇ…
そんな思いを抱えつつ、大切なのは日々の生活。
まずは目の前のタスクをこなしていくスキルと体力と体力が必要です。
しかし、ほんと体力が足りてない。
体力が一番大切。
体力>>>>>>>>>>>>>>英数国理社くらい重要。
体力があれば何でもできる。

とはいえ、頂点に立ってるひとってどんな人達なのかって気になりますよね。
そこで本記事では、研究業界のトップ、すなわち引用数トップ研究者がどのような方たちなのか調べてみました。

【方法】

 本調査は、引用数に基づきトップ研究者を調査した論文[1]から気になる結果を抽出したものになります。SCOPUSを元に1960年から2020年の間で少なくとも5本の論文を出している6,880,389人の研究者を対象に調査を行い、そこから10万人のトップ研究者を選出したようです、すごいですね。論文の引用数にもとづいているので、国際会議などプロシーディングスの採録が重要な分野などが過小評価されている可能性があるのはご了承ください。
 またこの調査は、はかせチャン(@hshimodaira)先生のつぶやきをきっかけに調べようと思った内容になります。はかせチャン先生がまとめられたデータ[2]もありますので、そちらもご参照ください。
[1]Ioannidis JPA, Baas J, Klavans R, Boyack KW (2019) A standardized citation metrics author database annotated for scientific field. PLoS Biol 17(8): e3000384. https://doi.org/10.1371/journal.pbio.3000384

【結果】

主に行った調査は以下2点です。
1,国別、分野別のトップ研究者の割合
2,日本の物理&天文学、化学、数学分野のトップ研究者20人

 まずは、「1,国別、分野別のトップ研究者の割合」の結果です。対象とした国は、カナダ、中国、ドイツ、フランス、英国、イタリア、日本、韓国、ロシア、アメリカの10カ国となっています。
 図1には国別にトップ研究者の人数をまとめています。各国がどの分野に注力しているかを可視化してみました。色が明るい分野(縦)ほどその国の中で人数が多いことを意味しています。ほとんどの国で医学分野のトップ研究者の割合が多いことがわかります。やはり生命にかかわる研究は重要ですね。
 また、中国、韓国では実現&戦略技術の研究者も多いことが見て取れます。これどういう分野なんですかね(恥
 さらに注目すべきは、ロシアの物理&天文学分野が真っ白になっておりトップ研究者の割合が非常に多いことがわかります。ランダウらの伝統を引き継ぐトップ研究者がたくさんいらっしゃることがわかりますね。

図1、国別にトップ研究者の人数を正規化(合計を1にする)した結果

 図2には分野別にトップ研究者の人数をまとめています。各分野について、どの国が世界的にたくさんのトップ研究者を擁しているか可視化したものになっています。
はい、もうこれは全部アメリカですね、圧倒的。白すぎて背景かよって感じです。文系分野、理系分野問わず全部トップです。次に強いのは英国でしょうか。さすがかつての覇権国家。特に歴史学の分野は比較的強そうです。日本はわずかに化学分野が強そうなことが見て取れます。とはいえ、アメリカが圧倒的すぎて他の国はどんぐりの背比べ状態ですね。

図2、分野別にトップ研究者の人数を正規化した結果


 次に、「2,日本の物理&天文学、化学、数学分野のトップ研究者20人」の結果です。
各分野について、推定年齢、論文数、年間論文数、h指数、世界ランク(他分野も含めた引用数に基づくランキング)、所属機関、サブ研究分野を記載しています。

 図3には物理&天文学分野の20人を示しています。1位は飯島澄男先生、カーボンナノチューブの発見で有名ですね。2位は十倉好紀先生、強相関電子系の大御所、3位は大野英男先生でスピントロニクスの大御所です。他にも細野秀雄先生や久保亮五先生といった伝説級の先生達の名前が見て取れます。トップ20で最年少は東大物工の江澤先生で41歳。この圧倒的業績でまだ講師のなのはなんでなんだぜ。。。。
大きな研究グループを抱えている先生ほど論文数、年間論文数が多くなっているのは納得の結果ではあります。
図3、物理&天文分野の日本のトップ研究者20人

 図4は化学分野の20人を示しています。1位はノーベル賞の野依良治先生。まさにレジェンドですね。他にも結晶スポンジ法の藤田誠先生や、カップリング反応でノーベル賞を受賞された鈴木先生の名前もあります。トップ20人で最年少は東工大の前田先生。若さ的な傑出度は圧倒的ですね。
図4、化学分野の日本のトップ研究者20人

 図5は数学分野の20人を示しています。統計学分野の赤池先生がトップ。他には同じく統計学分野の下平先生(はかせチャン先生)、柏原予想の柏原先生、篩多様体で有名な中島先生といった有名な先生のお名前が見て取れます。
論文数を比較すると、年10本程度出ている物理&天文学分野や化学分野と違って、数学分野は年2~3本が平均となっています。それに伴いh-指数も一番多くても48となっており、物理&天文学分野の十倉先生(h-指数141)よりもずっと小さな値となっています。h-指数を分野をまたいで比較することの意味の無さがはっきりわかりますね。まあ、そうなると分野をまたいでランク付けしている元論文のランキングもあまり意味がないのですが、通し番号的なものと思って分野ごとに比較すればまあ使ってもいいかなと言う感じです。
図5、数学分野の日本のトップ研究者20人

【まとめ】

 本記事では、引用数に基づくトップ研究者をまとめた論文をもとに、そのデータを可視化することを行いました。
 分野別、国別のトップ研究者の割合の比較からは、医学分野の研究者層の厚さと、アメリカの圧倒的研究力が見て取れました。
 また、物理&天文学、化学、数学分野の日本のトップ研究者20人の可視化からは、有名な先生たちがその実績通りランクインするとともに、圧倒的に若いトップ研究者の方がいらっしゃることが見て取れました。日本の科学の未来は明るい!
 このデータセットは面白い情報があつまっているので、また調べて記事を書いてみたいですね。
 圧倒的なトップ人材、ソウイウモノニワタシモナリタイ


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