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2025年1月の気になった論文(完全版)

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 2025年になった。激動の1年が始まる。。。 ※Amazonアフィにアクセスしてやってください🙇‍♀🙇‍♀🙇‍♀🙇‍♀🙇‍♀🙇‍♀ Kindle本 セール&キャンペーン https://amzn.to/3DJB5NT 1月まとめ ・AFMベース位置分解熱伝導測定の提案 ・ウテテのSTM、非カイラルSC有力説 ・La3Ni2O7が常圧Tc=80Kの可能性 ・La2SmNi2O7が高圧Tc=90K超えの可能性 ・銅酸化物のNV中心磁力計による位置分解Tc測定 ・シリコンにおける巨大軌道ホール効果の発見 ・トポカゴメ超伝導体の磁場誘起密度波状態 ・BaK122のTRSB状態における実空間電流ループ由来自発磁化 ・SQUID顕微鏡によるQAHの電流分布測定 ・梯子型銅酸化物SCのクーパー対局在の観測 ・フェルミ液体は高次元の量子ホール液体説 ・La2PrNi2O7 薄膜の常圧Tc=48Kの実現 ・近藤絶縁体YbB12の比熱の量子振動 ・フェルミオンは電子正孔励起 ・モアレ超格子におけるフラクタルエネルギースペクトル分光測定の実現 ・RuCl3のキタエフ量子スピン液体のレビュー ・Arxiv撤回論文理由データセット ・量子物性における量子幾何のレビュー ・ 既存の理論枠組みで室温超伝導は可能か?答えはNO ‐2025/1/31‐‐‐‐ Probing topological matter and fermion dynamics on a neutral-atom quantum computer https://arxiv.org/abs/2501.18554 ここでは、再構成可能な原子配列に基づく 2 次元フェルミオン システム用のデジタル量子シミュレーション アーキテクチャを実現します。 これらの結果は、材料科学、化学、高エネルギー物理学における複雑なフェルミオン系のデジタル量子シミュレーションへの道を開きます。 Lukin, Sachdevは熱い An extensive thermal conductivity measurement method based on atomic force microscopy https://arxiv.org/abs/2501.18384 ここでは、原子間力顕微鏡 (AFM) に実装されたボロメ...

ワイが面白いと思った論文はこれだ!~2024年まとめ~

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 【イントロ】 1年早すぎる。 これが相対性理論てやつですね。 巷ではAIの進化が猛威をふるった1年でした。 今年も2024年にCond-matに報告された論文の中で興味深かった論文をまとめてみました。 毎年面白い論文が多すぎる! 【方法】 1年間のブログ記事を見返して、面白かった論文を選抜しました。 基準は霊感です。 AI、かかってこいよ!!! 【本文の前に】 2024年1月から12月の間に、Cond-matには約2.2万本の論文が投稿されたようです(ぶひん調べ) その中から、本ブログにメモした論文は3077本。 約14%の論文が琴線に触れたみたいです。 こいつちょろすぎるな。。。 メモしただけでアブストしかほとんど読んでないですが、まあ毎日ワンピースやコナンの続きがWebで無料アップされてたらチェックしちゃいますよね。。。 【気になった論文たち】 1,一番刺激的だった論文 誘電率とエネルギーギャップの普遍的関係 Universal relation between energy gap and dielectric constant https://arxiv.org/abs/2401.04180 ”量子重み”の提案 Quantum weight https://arxiv.org/abs/2401.13847 構造因子に対する量子幾何による制限 Geometric bound on structure factor https://arxiv.org/abs/2412.02656 昨年の論文の中で個人的に一番興味深かったのは、MITのOnishi&Fuによる一連の研究、特に絶縁体のエネルギーギャップと誘電率の関係を明らかにした研究と、基底状態の量子ゆらぎの大きさの指標となる”Quantum Weight"の概念を提案、そして量子幾何が構造因子を制約することを指摘した3論文です。Onishi&Fuは昨年から、 トポロジカル絶縁体のギャップサイズがチャーン数の大きさによってキャップされる関係を発見 するなど、エネルギーギャップと各種物理量の関係性を明らかにしており、興味深い方向性を切り開いています。 理論で提案されている物理量が光学測定で求まる値なのも良いですね。 物理量の上下限を定める関係性は実用上も重要となると考えられ、今...