LLM技術を利用した常圧高温超伝導体の発見~AIリテラシーを高めるぞ!!!~
【イントロダクション】
超伝導は、固体中の電子の協奏的な相互作用から生じる、創発的な巨視的量子現象である。超伝導はゼロ抵抗とマイスナー効果を特徴とし、基礎研究的な観点だけでなく、超伝導電線、超伝導電磁石、そして最近では量子コンピュータ[1]への応用など工学的な注目も高い。
超伝導の社会的な応用への課題は、その転移温度である。これまで、高圧下では水素化物において250K付近での超伝導転移が観測[2]されているが、常圧では銅酸化物の135Kが最高である[3]。超伝導体のさらなる活用には、冷却が不要でかつ常圧で利用できる高い転移温度をもつ超伝導体の発見が望まれている。
本研究では、近年進展の著しいLLM技術を活用し、常圧で超伝導転移が203Kで生じる物質、硫酸化ウラン(USO)の発見を報告する。
【結果】
本研究では、常圧で高い転移温度を示す銅酸化物に含まれる酸素O、高圧で更に高い転移温度を示す硫化水素H3Sに含まれる硫黄S[4]、そして量子効果に伴う非従来型超伝導の発現が期待されている二テルル化ウランUTe2[5]に含まれるUに着目し、U-S-Oの3元系の物質探索を行った。
図1に示すように、合成された単結晶試料のX線構造解析を行ったところ、正方晶の結晶構造であることが明らかになった。
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図1、X線構造回折。 |
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図2、USOの結晶構造の模式図。赤がU、青がS、白がOを表す。 |
図3には、電気抵抗の温度依存性を示している。電気抵抗は高温では温度に線形な振る舞いを示している。抵抗は203Kで超伝導転移を生じ、測定精度の範囲でゼロ抵抗を示すことを確認した。
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図3、電気抵抗の温度依存性。T=203Kの赤い破線は転移温度を表す。 |
図4には、磁化率の温度依存性を示している。磁化率は高温では磁気転移は確認できず、常磁性体的な振る舞いを示した。電気抵抗と同じく、203K付近から磁化率の低下が生じ、160K以下でほぼ体積分率100%の反磁性を示した。
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図4、磁化率の温度依存性。T=203Kの赤い破線は転移温度を表す。 |
【議論】
電気抵抗の温度依存性に見られる線形な振る舞いは、銅酸化物超伝導体[6]や鉄系超伝導体[7]にも見られる非フェルミ液体な振る舞いであり、磁気的揺らぎにより生じることが有力視されている。この磁気揺らぎは超伝導メカニズムにも関わっていることが指摘されおり、USOにおいても非従来型超伝導が生じている可能性がある。
【結論】
本研究では、常圧で200Kを超える超伝導転移温度を示す物質、硫酸化ウランUSOを発見した。電気抵抗は、非フェルミ液体的な線形な温度依存性を示し、超伝導メカニズムへの磁気的ゆらぎの寄与が推察される。
今後、本手法で開発された物質開拓手法により、ますます多くの高温超伝導体が発見され、社会応用におけるブレイクスルーが生じることが期待される。
【手法】
単結晶合成は、ChatGPTにより行った。合成は室温で行われた。
X線構造解析は、ChatGPTにより行った。解析は室温で行われた。
結晶構造は、X線構造解析に基づきChatGPTにより可視化した。
電気抵抗測定は、ChatGPTにより行った。測定は室温で行われた。
磁化率測定は、ChatGPTにより行った。測定は室温で行われた。
【参考文献】
[1]Frank Arute et al., Quantum supremacy using a programmable superconducting processor, Nature volume 574, pages505–510 (2019).
[2]A. P. Drozdov et al. Superconductivity at 250 K in lanthanum hydride under high pressures. Nature 569, 528–531 (2019).
[3]Nao Takeshita, et al., Zero Resistivity above 150 K in HgBa2Ca2Cu3O8+δ at High Pressure, J. Phys. Soc. Jpn. 82, 023711 (2013).
[4]A. P. Drozdov et al., Conventional superconductivity at 203 kelvin at high pressures in the sulfur hydride system, Nature volume 525, pages73–76 (2015).
[5]I. M. Hayes et al., Multicomponent superconducting order parameter in UTe2, Science 15 Jul 2021 Vol 373, Issue 6556 pp. 797-801.
[6]A. Legros et al., Universal T-linear resistivity and Planckian dissipation in overdoped cuprates, Nature Physics volume 15, pages142–147 (2019).
[7]Ian M. Hayes et al., Scaling between magnetic field and temperature in the high-temperature superconductor BaFe2(As1−xPx)2, Nature Physics volume 12, pages916–919 (2016).
【補足】
本記事は、日本時間2025年3月26日から利用可能になったChatGPTの画像生成機能を利用して作成しました。自然言語の指示でかなり実際の実験データに近いグラフを生成可能になっていることに驚きを隠せません。今後はデータの真正の証明及び追試の重要性が高まるのではないかと感じられます。脅威のAI技術の進歩、うまく活かして科学的理解を前に進めていきたいものです。
参考:
・村松、論文捏造、中公新書(2006)
・Introducing 4o Image Generation、OpenAI(2025年3月27日閲覧)
まだ3月やで
返信削除え、まだ3月ですよ!!
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