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11月の気になった物理系記事(完全版)

11月の気になった物理系記事です。 もう11ヶ月も過ぎてしまったが、人生に進捗が見られない。 ε-(´・_・`)ハァ… 今月おもしろかったのは、「ZrTe5のLog周期量子振動」、「YBCOの一軸圧誘起ゼロ磁場3次元CDW」と「Disorderで超伝導転移温度は大体上昇理論」ですね。。。 トポロジカル・グラフェン・TMD 重い電子系YbPtBiにおけるワイルフェルミオンをARPESと磁気輸送、比熱でみる https://www.nature.com/articles/s41467-018-06782-1 擬スピンーバレー結合鞍型表面状態を持つ3次元トポロジカル音響結晶 https://www.nature.com/articles/s41467-018-07030-2 LnPn (Ln=Ce, Pr, Sm, Gd, Yb; Pn=Sb, Bi)の電子状態計算 https://www.nature.com/articles/s42005-018-0074-8 ファンデルワールスヘテロ構造における電子量子メタマテリアル https://www.nature.com/articles/s41565-018-0294-9 コメント:ひねりグラフェンとかの二次元ヘテロ構造を総括するレビュー。 ファンデルワールスヘテロ構造の超高速ダイナミクス https://www.nature.com/articles/s41565-018-0298-5 トポロジカルバンド反転を伴う超平坦スタネンのエピタキシャル成長 https://www.nature.com/articles/s41563-018-0203-5 コメント:ウルトラぺったんこ! グラフェンジョセフソン接合を使った回路QEDの磁場中特性の観測 https://www.nature.com/articles/s41467-018-07124-x コメント:目指せ、量子コンピュータ! MoSe2/MoS2ヘテロ構造のモアレ層間エキシトン https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.nanolett.8b03266 ワイル半金属NbPのランダウ量子化 https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.nanol

あなたと、フィットしたい…したくない?

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【2020/3/29追記】Git-hub  https://github.com/Buhin-Mara/Fittings 【イントロ】  Publish or Perish.  研究は、論文を書くまでが研究です。  つまり、実験(計算)してデータを取得するだけではなく、それが何を意味するか考えるまでが研究です。  データの意味を考える上で役に立つのがデータのプロット、フィッティングによる理論との比較です。  そこで、今回はPythonをつかった様々な物理量のプロットとフィッティングを行ってみました。 なお、温度や周波数依存性を観たかったので、パラメータは適当です。手を抜いてこそ・・・ 【結果】 まずは練習として線形関数のフィッティングです。コレは簡単。 #線形関数のフィッティング ##フィッティングに使うもの from scipy.optimize import curve_fit import numpy as np ## 図示のために使うもの import matplotlib.pyplot as plt #x軸の配列 list_linear_x = range(0,20,2) array_error = np.random.normal(size=len(list_linear_x)) array_x = np.array(list_linear_x) #y軸の配列 array_y = array_x + array_error #フィッティング def linear_fit(x,a,b): return a*x+b param, cov=curve_fit(linear_fit,array_x,array_y) array_y_fit=param[0]*array_x + param[1] #フィッティング結果のプロット plt.plot(array_x, array_y,marker="o",label="Numerical calculation") plt.plot(array_x, array_y_fit, marker="",label="Fitting") plt.savefig('

理学部の男女数に偏りがあるのは入試のせい?

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【イントロ】 出会いが欲しい・・・ はっ! 現実か。。。  異性と出会うためには、異性と出会えるイベントが存在しないといけません[1]。そのため、男女の人数差が大きい集団では、そうした機会がどうしても少なくなってしまいます。実際、小中高と男女ほぼ同数の環境を卒業し大学に入ってしまうと、男子しかいない、女子しかいない、といった状況が生じてしまいます。  そう、たとえば、理学部とか。  ところで、近頃明らかとなった医学部入試の点数操作問題[2]は、様々な問題を抱えており、お茶の間を賑わせています。  そう、たとえば、黙って男女の合格者数に偏りをつけるとか。  つまり何がいいたいかというと、「理学部の男女数は”不思議なチカラ”によって偏っているのか?」という疑問が浮かんでくるということです。  そこで本記事では、上記の疑問を「男女の理学部入試合格率に有意な差はあるのか?」という問題に焼き直して、公開データを用いて調べてみることにしました。 【方法】  まず、Web上の入試情報から各大学の男女別の入試受験者数と合格者数の情報を集めました[3]。集めたのは旧帝大と有名私立大がメインで、図1のようになりました。やはり女子のほうが少ないのが見て取れます。  さらに、合格率=合格者数/受験者数として、求めた結果を棒グラフにしたものを図2に示します。合格率5割の大学から、2割程度の大学までばらつきがあることがわかります。また、男女合格率にも差があることが見て取れますが、これが有意な差なのかPythonをつかって検定することにしました。 図1、各大学の男女別受験者数と合格者数 図2、各大学の男女別合格率 【実験結果】   具体的な方法は、こちらのQiita記事[4]を参考にしました。  1つ目に実施したのはQiita記事と同じ、下記仮説を検定する方法です。 帰無仮説 :「女性が合格する確率は、(総合格者数)/(総受験者数)に等しい」  有意水準5%となったのは図3のとおりです。pandas便利すぎん!? 図3、帰無仮説が棄却される大学たち  京大、東工大、早稲田、横浜国立大学の4大学の合格率には男女で有意な差がありそう、と言う結果になりました。男ばかりでネタになる東工大は合格率から既に差が。