2019年11月の気になった物性系論文(完全版)
11月の気になった論文集です。 今月あと一月もないとかウケるw いや、ウケないな。 オレは一体何をしているんだってよくわからない感情に支配される毎日。 それでも、オレは生きていく。。。 QSLの熱伝導、SmB6の量子振動、Caルテネイトの量子液晶性、興味深いですね。 19/11/19 Ver. 1, 1-12 19/11/22 Ver. 2, 9追記、13-17 19/12/01 Ver. 3, 18-23 1,Electronic structures and spin fluctuations in nickelate oxide NdNiO2 https://arxiv.org/abs/1911.03177 Absence of superconductivity in bulk Nd1-xSrxNiO2 (x = 0.2, 0.4) https://arxiv.org/abs/1911.02420 Absence of Superconductivity in Nd0.8Sr0.2NiOx Thin Films without Chemical Reduction https://arxiv.org/abs/1911.04662 金属的になっていくが、超伝導を示してくれない コメント:ニッケル酸化物超伝導母物質のXPSとラマン分光測定から、軌道混成と強いスピンゆらぎを観測。一方、超伝導の再現実験が異なる2グループから報告。オリジナルの化学的置換による薄膜と異なり、バルクによる合成と酸素分圧を変えた環境における酸化物基板上薄膜合成では超伝導が生じないことが報告された。(Nd,Sr)NiO2とSTO界面での相互作用が重要なのかもしれない。とにかく、オリジナルの論文と同じ方法で検証するグループがでてきてほしいな。 2,The magnonic superfluid droplet at room temperature https://arxiv.org/abs/1911.03708 室温磁性超流動、好き コメント:強磁性磁気共鳴(FMR)を利用した、室温におけるYIG中の磁性超流動の発見。論文の期待通り、長距離スピン流輸送や量子ロジックへの応用が実現するとおもしろいですね