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12月, 2020の投稿を表示しています

2020年の気になった論文トップ10(部品調べ)

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今年も色々ありましたね。 色々有りすぎて、脳みそが沸騰してしまいました。 そんな2020年も終わりを迎えました。 そこでこの1年間で気になった論文10選+αを選んでみました。 今年 Cond-mat に出た論文は、20447本。そのうち、ぶログにメモした論文は1628本でした。そこから10本選ぶ不毛な作業。累計12時間くらいかけましたね。 いろんな研究が今年も生まれました。おれも人生を生み出していきたい。 【気になった論文トップ10】 10位、位相を蓄積できるジョセフソン量子位相電池の提案 A Josephson quantum phase battery https://arxiv.org/abs/2001.03393 Nature Nanotechnology volume 15, pages656–660(2020)  電池は化学反応を電気に変える特性をもち、使いたい場所で電気エネルギーが使える身近な道具であり、リチウムイオン電池や全固体電池電池など、最先端の技術的話題の一つです。  電気の流れ、つまり電流を流すには電位差が必要なため電池が重要ですが、そうなると、「超伝導電流を流すために必要な量子力学的位相は蓄積できるのか?」という、子どものときの夢を叶えたくなりませんか?  そんな「量子位相電池」ともいえるデバイスを実現したのがこの論文です。  不対スピン表面状態をもつn-doped InAsと超伝導Alリードからなるデバイスで、反転対称性と時間反転対称性を同時に破る構造を実現することで定常的な位相差を生み出すことに成功したことを報告しています。 おれも万一に備えて、量子位相の蓄積を始めるか~ 位相差バッテリーで動かす電気自動車でエコをやりたいっすね。 9位、伯方のトポ Fractional Corner Charge of Sodium Chloride https://arxiv.org/abs/2009.04845  境界にギャップレス状態が出現することで近年話題のトポロジカル絶縁体ですが、最近ではさらに縁や角に状態が現れる高次トポロジカル絶縁体が盛り上がっています。  一方で、縁や角に電荷を持った状態が現れるメカニズムとして、バルクの電気分極に由来する多極子絶縁体と呼ばれる機構が存在します。縁や角に分数化した電荷を持つ多極子絶縁体は、コレまでメタマ

転職のススメ

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 今回の記事は、あらBさん主催の「 じゆうちょう Advent Calendar 2020 」の記事として作成しました。あらBさん曰く、 「テーマはじゆうですが、ひとつ以上「おすすめの何か(モノ・コト)」を混ぜてみてください!」 とのことですので、今回の記事では「転職のススメ」(勧めない)というテーマで私の転職経験談を書き連ねたいと思います。 【入社するまで】 タイトルの通り、【コンプラ】をもって博士取得後新卒入社した【コンプラ】を退職して、12月から新しい会社に転職しました。 気づけば4.5年間勤務したことになります。 長いですね。博士課程以上の長さです。 まずは入社したきっかけです。 博士取得後の進路を考えたときに、アカデミックにしようか民間にしようかという選択がありました。 当時の自分と同世代の業績を比較したときにアカデミックの競争的な環境で勝負していくのは厳しいなと感じ、より腰を落ち着けて研究開発に取り組めそうな民間企業に就職することを決意しました。 そこで説明会に出かけていくわけですが、 説明者「どんな研究してるの?」 ワイ「超伝導です!」 説明者「超伝導はいらないねぇ(笑)スピントロニクスならほしいんだけど(笑)」 といわれる始末。これは視野を広く持ってやれる仕事を探さないといけないなと気づくわけです。 いくつかの会社のお話を聞く中で【コンプラ】の【コンプラ】部門のお仕事がそれまでに学んだ知識を広い意味で活かせそうだし、大きな会社のほうが福利厚生もしっかりしているだろうと考え、応募したところ見事採用していただく事になりました。やったぜ。 (本当はもう一社応募していましたがそちらはご縁がありませんでしたので博士卒就活は1勝1敗です。) とはいえ、内定をもらった直後に【コンプラ】が発覚して唖然としましたが。。。 【転職決意まで】 さて、就職して働き始めるわけですが、新しい分野なので勉強しないといけないことも多く、大変な毎日でした。とはいえ、配属された部署は新しくできたところで、周りに転職者が多いこともあり会社の中でも自由な意見が言える雰囲気で充実した日々を送ることができました。 取り組んでいたのは【コンプラ】の研究開発です。【コンプラ】、【コンプラ】、【コンプラ】等が【コンプラ】開発で鎬を削ることで有名な【コンプラ】業界では地味な分野ですが、【コンプラ】技術

2020年下半期、買ってよかったもの10選

2020年も終わりますね。 そこで、 上半期 に引き続き、この下半期で購入してよかったと思ったもの10選をご紹介します。 (こちらのブログ「 2020年下半期買ってよかったものカレンダー 」のリスペクトです。) 葬送のフリーレン(1) 今年一番おもしろかった漫画です。勇者が魔王を倒した後、仲間の一人である長命のエルフ、フリーレンが有限の命をもつ人間を知っていく物語(?)です。派手派手なバトルが有るわけではないですが、淡々と、しかし着実に進んでいくストーリーの先が気になって仕方ない無い物語でおすすめです。 Gtracing ゲーミングチェア サンワダイレクト シンプルワークデスク 幅120cm×奥行60cm 最近転職して在宅勤務が始まりました。そこで腰を大切にしようと考え、いい椅子を購入しようと思いました。オフィスチェアとどちらにしようか悩みましたが、一度ゲーミングチェアを使ってみたいという好奇心が勝ち購入に至りました。結果、座りやすい、腰に優しい、最高です。ついでに広めの机も購入して作業性抜群です。バリバリ働くぞ! Amazonベーシック タブレットスタンド ついつい積ん読をしてしまうんですが、置く場所がない。そこで最近はKindle版を買うことが多いのですが、Kindleで教科書を開きながらパソコンで作業するとき、平起きするより立てておきたいと感じる機会が多く、購入に至りました。結果、最高。神が地上に残した神具の一つ、それがタブレットスタンド。大悟に至りました。 人生は20代で決まる TEDの名スピーカーが贈る「仕事・結婚・将来設計」講義 この半年で読んだ本の中で一番衝撃が大きかったです。「30代は新たな20代ではない」、このフレーズが強烈ですね。できるだけ早く人生のプランを決めて行動に移していくことが大事とのこと。人生やっていかんとなぁ。 Pythonで学ぶアルゴリズムとデータ構造 アルゴリズムとPythonの勉強したいなとおもっていたところ、ピッタシの本が発売されたので購入。サンプルコードも充実していて写経しながら読みすすめる事ができました。やってて再帰アルゴリズムがちゃんと理解できてないなと感じたのでもう一度読み返さないといけないと思っている一冊です。 Fire HD 10 タブ

MacBook Air (M1チップ搭載)でPython、Vscode、Julia、Rを動かす

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MacBook Air (M1チップ搭載)を購入しました。 Mac miniくんは下取りにだして、結構いい額で買い取って頂けました。 差額は Macの世界に連れてきてくれた 勉強料と思っています。 miniを買った直後にいきなり高性能マシンを出してくるAppleが悪い。 参考サイト: https://ascii.jp/elem/000/004/035/4035157/ ここではPython、VScode、Julia、そしてRを動かすまでを記録として残します。 使用した環境は下記の通りです。 macOS Big Sur (Ver. 11.0.1) Macbook Air (M1, 2020) memory 8GB ・Python Anaconda のMac版をインストールしました。 Graphical Installerの方です。 特定ドライブを選択肢、何も変更せずインストールしました。 インストール後、ターミナルで以下を入力してインストールしたPythonが起動するようになりました。 /opt/anaconda3/bin/conda init zsh 参考サイト: https://www.python.jp/install/anaconda/macos/install.html ・VScode 次にVScodeです。 こちらも 公式サイト からmacOS版をダウンロードして、そのままインストールしました。 Python拡張機能をインストールして、Pythonが簡単に実行できるようになりました。 さらに、操作を簡単にするためにCode Runner拡張機能も追加しました。 参考サイト: https://murabitoleg.com/vscode-runner/ ・Julia 最後にJuliaです。 公式サイト からJuliaインストーラをダウンロードします。 インストーラを開いて、.appファイルをApplicationsフォルダにマウントすれば、完了です。さらにパスを通すために、下記をターミナルで実施します。 (下記はJuliaのバージョンがVer.1.5.xの場合です) echo "export PATH=${PATH}:/Applications/Julia-1.5.app/Contents/Resources/julia/bin&qu

2020年12月の気になった論文(完全版)

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 12月、新しい人生のステージに降り立つ。  良いお年を~~(*^^*) Ver.1 12/4 No.1~27 Ver.2 12/11 No.5追記、No.28 ~ No.92 Ver.3 12/19 No.93 ~ No.128 Ver.4 12/26 No.129 ~ No.157 Ver.5 12/31 No.158 ~ No.164 ・3層マジックアングルグラフェン登場。BCS-BECクロスオーバーまで視野に。 ・45°ひねり二層Bi2212がトポロジカル超伝導になるよ理論、実験はよ。 ・ZrTe5に歪み制御トポロジカル転移、テクい測定手法が良い。 ・ZrNClのBCS-BECクロスオーバー、制御性がよさそう。 ・100年前の高木貞治が提唱した数学概念を反映した高木トポロジカル絶縁体の提案、すごい。 ・トポロジカル同期現象、実験で検証されたら激アツやね ・エキシトニック絶縁体Ta2NiSe5のSTM探針距離依存ギャップサイズ変動、どうやって気づいたねん感あって好き。 ・三次元モアレフラットバンド構造の提案、どうやってサンプルつくんねん感すごい。 ・Floating FeSeにおけるd波ポメラチュンク量子液晶状態の観測、テクいアイデアだ。 ・リドベルグ原子量子シミュレーション祭り、ワッショイ 1,Observation of many-body quantum phase transitions beyond the Kibble-Zurek mechanism https://arxiv.org/abs/2012.01734 冷却原子系でKibble-Zurek機構を超えた複数の量子臨界性が競合する状態を実現、冷却原子は制御性が高くて良いですね 2,Triple point fermions in ferroelectric GeTe https://arxiv.org/abs/2012.02010 強誘電体GeTeでトリプルポイントフェルミオンをスピンARPESで発見、まだ見つかってないバンド分散ってどんなんが有るんだろ? 3,Height of a liquid drop on a wetting stripe https://arxiv.org/abs/2012.01774 濡れた縞に液体を落としたらどうなるか問