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基盤研究(S)のSはスゴイのS

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  【イントロ】 すごい人ってスゴイんですよね。 なので、自分もすごい人になろうとおもうと、すごい人を見習うってのが一番のファーストステップです。  そこで本記事では、研究者の中のすごい人、科学研究費補助金、いわゆる科研費の中でも1番お金がもらえる枠、基盤研究(S)に採択されるようなスゴイ研究者の皆様はどういった研究者の方か記事にしてみました。 【方法】  日本学術振興会の ページ から基盤Sの中間・最終評価結果のページを確認し、自分の興味のある物理学会領域8(強相関電子系)的なテーマの研究課題を調査しました。 そもそも基盤研究Sは、 「 独創的、先駆的な研究を格段に発展させるために設けられている研究種目で、研究期間は原則として5年間、研究費の申請総額は5,000万円以上2億円以下としています。 」 というものになっています。すごい大型研究費ですね。  過去7年分の申請課題(平成25年度ー令和元年度)を調査しましたが、抜けもあると思うのでご容赦ください。 【結果】 過去7年で採択されたスゴイ先生たちです。 大体40人いらっしゃいます。 どのテーマもすごい面白そうで興味深いですね。 キャッチーな課題名も研究で注目を集める意味ですごい大切かもしれません。 どれもおおよそ1億円以上の研究費がついており、すごい大きな結果が期待されていることがわかります。 絶対にすごい成果にコミットする必要がありますね。 次にどこの大学の申請が多いか調べてみました。 こちらは東大、京大が強いですね。 合わせて東京大って感じです。 民間からはNTT基礎研が入っており、NTTの基礎研究の底力をすごい感じます。 次に、どういった役職の方が研究代表になっているか調べてみました。 ほとんど教授ですね。教え授けるって感じです。 専任講師の方で基盤Sに通している方もおり、すごい実力の高さが伺えます。 さらに、それら研究課題の進捗に対してどのような評価がくだされているか調べてみました。最終評価は出揃っていなかったので、中間評価について調べてみました。 評価基準は以下の様なものです。「C」評価は辛いものがありますね。 結果です。 殆どの評価がA以上であることがわかります。 すごいですね。すごい先生たちは評価結果にコミットする。 基盤Sは実質的にライザップと言っても過...

超伝導ギャップ構造の違いのわかる男になればモテる…ってコト!?

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 【イントロ】 『ちいかわ』 ©ナガノ というわけで、本記事では、超伝導体の超伝導ギャップの構造を観測するための手法について調べてみました。 【方法】 いろんな論文を思い出しました。 【結果・・・の前に】 ○超伝導ギャップてそもそもなんなの?  超伝導は、物質中の電子が2つ組になったクーパー対を形成し、その凝縮により生じる現象です。このクーパー対形成による2つの電子のエネルギーの利得が超伝導ギャップ(エネルギー)であり、超伝導状態では常伝導状態と比較してこのギャップ分エネルギーが低い状態となります。  BCS理論に基づくと、超伝導ギャップΔと超伝導転移温度Tcは、 Δ(T=0)=1.764k_BTc(k_Bはボルツマン定数) と表されます。ただし、銅酸化物超伝導体などの非従来型超伝導体などでは、この係数は違ったものになることが知られています。  一般的な超伝導体では、どの運動量方向にも均等にギャップが開くFull gap(フルギャップ)と呼ばれる超伝導ギャップ構造を示します。一方で銅酸化物超伝導体などの非従来型超伝導では、特定方向のギャップサイズがゼロになるNodal gap(ノーダルギャップ)と呼ばれる構造を示します。Nodal gapにはLine NodeやPoint nodeなど様々な種類があります。  このギャップ構造は、超伝導を創発する相互作用の種類、そして対称性と深い関係があります。そのため、ギャップ構造の決定は該当物質の超伝導メカニズムの解明に重要な課題となっています。  ○超伝導ギャップ対称性と超伝導ギャップ構造の関係 Science China: Physics, Mechanics and Astronomy 61,127402 (2018) arXiv:1811.12677   以下では、このギャップ構造を決定するための様々手法を調べてみました。   超伝導ギャップは本来振幅部分と位相成分から構成されます。本記事では振幅成分の運動量空間での構造に絞って調査してみました。   どの手法も1つだけで十分なわけではなく、結果を総合的に判断してギャップ構造を判定する必要があります。 【結果】 ●ARPES(角度分解光電子分光法)  運動量空間の超伝導ギャップ構造を直接みるならこれ。最強と言っても過言では...

ミスコン!~失敗した超伝導理論たち~

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  【イントロ】 人生に失敗はつきものですよね。 大切なのはそこから学びを得て、次につなげていくこと。 同じところをぐるぐる回っているだけじゃだめってことです。 逆に、成功したものの裏側には大きな失敗があったのではないかと興味が湧いてきます。 ということで、本記事では成功した理論の代名詞、BCS理論の裏側に存在した失敗した理論(Miss Superconductivity Theory, ミスコン)を紹介していきたいと思います。 【手法】  BCS理論50周年の記念論文誌、「 Bardeen Cooper and Schrieffer: 50 YEAR 」にJoerg Schmalianが投稿した論文「 Failed theories of superconductivity 」( arxiv )にもとづき、その内容を紹介する形で作成しました。 なので、本記事でご興味を持った方は詳細な内容を当該論文でご確認ください。 【内容】  超伝導現象は、1911年にオランダのHeike Kamerlingh Onnesが発見した現象で、極低温の超伝導転移温度(Tc)以下で電気抵抗の値が突然ゼロになる現象です。この現象の理論的解明にはおよそ50年の月日を要し、最終的にBardeen、Cooper、Schriefferの3名の研究者に依る理論、いわゆるBCS理論により解決に至りました。  超伝導現象を説明するBCS理論の骨子は電子格子相互作用による電子対の形成です。この理論は、物質中の格子振動、フォノンを介して2つの電子の間に引力相互作用が働きクーパー対と呼ばれる電子対を形成し、そのクーパー対がボーズ・アインシュタイン凝縮のような量子凝縮を起こすことが超伝導現象の本質であることを説明します。  研究者たちがBCS理論に行き着くまでには多くの理論家による超伝導理論に対する挑戦がありました。以下ではそれらの理論を紹介していきます。 【Einsteinの挑戦】  1922年に開催されたOnnesの教授就任40周年記念会において、A. Einsteinは超伝導理論の難しさについて講演しました。当時のEinsteinは、ある種の1次元ソリトンが生じる「Molecular conduction chain」が超伝導の起源で...

Does Microsoft Dream of Majorana? --- The Controversy over the Observation of the Majorana Particle in Solids ---

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 [Introduction] Life is really hard . So, have you ever thought that you want the great power[1] that solves every your worry? Actually, there is. That is a quantum computer.      This article summarizes the recent controversy over the discovery of the Majorana particle in solids for the realization of a topological quantum computer by Microsoft Corporation. [Background]      Quantum computers are currently being actively researched and developed around the world [2]. Various methods have been proposed, including superconducting [3], ion trap [4], and optical [5] methods, but no practical device has yet been created. One reason for this is that quantum computers are susceptible to noise and error correction techniques have not yet been established [6]. Advances in Quantum Computing [3].      A topological quantum computer scheme that has attracted attention as an error-tolerant quantum computer scheme is the one proposed by Kitaev [7], w...

冷たいホットな研究者~LT29(2022年、札幌)で表彰されたスゴイ低温物理研究者たち~

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 【イントロ】   第29回国際低温物理学会(the 29th International Conference on Low Temperature Physics, LT29) は2020年に開催予定でしたが、COVID-19の世界的流行に伴い開催が延期され、今年2022年に札幌の地で開催されています。  低温物理業界のお祭り学会ですね。その会期の中で、優れた業績を示した研究者の皆様が表彰されます。  そこで本記事では、表彰の対象になった優れた研究者の皆様とその業績を調べてみました。どれくらいの業績を残せば優れた研究者と認められるのか、一つの基準として頑張りましょう! 【所感】  フリッツ・ロンドン賞やサイモンズ賞はそれぞれ超伝導とメゾスコピック系の超有名な先生達が受賞者で納得感がありました。  また、若手向け賞では二次元物質の研究者が多い印象です。それだけたくさんの発見があったということですね。加えて、それらの論文には概ねNIMSの Watanabe & Taniguchi 先生が名前を連ねており、最先端研究を NIMS が支えていることが実感できました。 近い世代の人が頑張っているのは励みになりますね。俺も頑張っていくぞ~! 【受賞者と業績】 以下に、各賞の受賞者と主要な業績をまとめました。 主にGoogle scholarをベースに調査しました。 FRITZ LONDON MEMORIAL PRIZE ~FRITZ LONDON賞は、低温物理学の分野の進歩に際立った貢献をした科学者を表彰するために創設~ 受賞者: Frank Steglich 受賞理由:重い電子系金属における非従来型超伝導の発見とその開拓 出典元 、h-index:91 主要論文: ● Superconductivity in the Presence of Strong Pauli Paramagnetism: CeCu2Si2 F Steglich, J Aarts, CD Bredl, W Lieke, D Meschede, W Franz, H Schäfer Physical Review Letters 43 (25), 1892 ● Quantum criticality in heavy-fermion metals P Gegen...